北大東空港
北大東空港(きただいとうくうこう、英: Kitadaito Airport)は、沖縄県島尻郡北大東村(北大東島)にある地方管理空港。
概要
年間利用客数は、国内17,621人(2014年度)[1]。
南大東空港とを結ぶ航空路は、直線距離にして約12km(8マイル)・所要時間15分で、定期航空路線としては日本一短い。風向きの関係で南北に直線飛行する日は、 また、当空港は琉球エアーコミューターが就航する空港としては最東端の空港でもある。
空港建設までの経緯
1965年、エア・アメリカにより南大東島に10人乗りの民間航空路が開通。1967年にはエア・アメリカに代わり南西航空(後の日本トランスオーシャン航空)が初就航。北大東島の住民は航空機を利用するためにサバニやモーターボートを利用して南大東島まで行き来していた[2]。
1974年の秋からは村民の有志によりクラブを結成し、南大東島に常駐しているセスナ機で南北間を移動出来るようになったが、会費は個人2万円(団体は5万円)、運賃5千円と割高であり、北大東村の村民は一日でも早い北大東航空路の就航を願っていた[3]。
1971年4月、琉球列島米国民政府の援助金により約760メートルの仮飛行場が完成。仮飛行場はアスファルト舗装ではなく、栗石にサンゴの石粉をかぶせて固めたものであった。急患の時はこの滑走路で米軍機(1972年以降は自衛隊の救難機)を用いて患者を輸送した。また同年9月、国務大臣の山中貞則がヘリコプターで来島した時はこの仮飛行場を利用している。これは開拓以来初めての大臣の来島であった[3]。
その後、本格的な空港建設のための公聴会が開催され、公述人全員が空港の早期建設を要望。公聴会では村民は悪天候になると船便も途絶える為、離島苦を味わっているとの意見が出された[3]。
1976年5月、仮飛行場を拡張する形で空港建設が着工。途中、電話回線の問題により運輸省の設置許可の遅れが出たが、1978年4月に竣工。同年6月30日に南西航空のDHC6型ツインオッター機が初就航。開港式には村民が総出で新空港を訪れ、開港を祝った[4]。
歴史
施設
路線
- 琉球エアーコミューター (RAC)
2012年7月のダイヤでは運航は1日1便のみで、那覇空港 - 北大東空港 - 南大東空港 - 那覇空港の三角ルートで行われ、曜日によってその回りが逆になる(火・水・木曜が「南大東 → 北大東」の順、金・土・日・月曜が「北大東 → 南大東」の順)。機材はボンバルディア社の DHC8-Q400CC(定員50名) が使用されている。特典航空券など一部運賃を除き、南大東への経由便であっても直行便と同じ運賃となる特例が適用される。2012年7月までは、JALマイレージバンクのマイル積算対象外となっていた。[5]。
脚注
- ↑ “管内空港の利用状況概況集計表(平成26年度速報値)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省大阪航空局 . 2018閲覧.
- ↑ 北大東村役場 1989, p. 543-544.
- ↑ 3.0 3.1 3.2 北大東村役場 1989, p. 544.
- ↑ 北大東村役場 1989, p. 544-545.
- ↑ 琉球エアーコミューター(RAC)ご利用時におけるJMBサービスでの取り扱い変更について 日本航空
参考文献
- 『北大東村誌』 北大東村役場、1989年2月28日、543-545頁。
外部リンク
- 北大東空港 - 沖縄県土木建築部
- 北大東空港(空港情報) - 日本航空