ルイ・アラゴン
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ルイ・アラゴン(Louis Aragon、1897年10月3日 - 1982年12月24日 )は、フランスの小説家、詩人、批評家。ヌイイ=シュル=セーヌ出身。 ダダイスム文学、シュルレアリスム文学を開拓、後は共産党員となり、共産主義的文学へと足を踏み入れていく。代表作は、「パリの農夫」、「共産主義者たち」など。原爆詩人の峠三吉もアラゴンの影響を受けたとされる。
年譜
- 1917年 第一次世界大戦中、従軍しアンドレ・ブルトンに出会い、活動を始める。
- 1919年 ブルトンらとともに雑誌「文学」を創刊。この雑誌も当時広まりつつあったシュルレアリスム思想を拡大する一翼を担った。
- 1927年 共産党に入党。
- 1932年 本格的に共産党活動を始める。
幼少期の家庭環境
アラゴンの実父は認知を拒んだことから「代父」として、また実母も「姉」であるとして教えられて育つという、複雑な家庭環境のもとで幼少期を過ごした。やがて、「代父」「姉」が実父母だという真実を知ると心理的な衝撃を受けた。
エルザとの愛
第一次世界大戦後に、恋愛が元で自殺未遂を図るも失敗した。その後、アラゴンの小説を読んでパリに訪ねてきたロシア生まれのフランス人小説家のエルザ・トリオレ(Elsa Triolet)と恋仲になり、生涯の伴侶として過ごした。パリの南西にあるサンタルヌー=アン=イヴリーヌ(St.Arnoult-en-Yvelines)にある家をエルザに贈り、エルザが他界する1970年まで二人で暮らした。エルザを題材にした愛の作品を生んだ。なかでも、『エルザの瞳』の詩はシャンソンの曲としても有名である。
なお、エルザの姉でロシア・アヴァンギャルドにもかかわったリーリャ・ブリーク(en:Lilya Brik)は、ソ連の詩人ウラジーミル・マヤコフスキーの愛人であった。1915年頃にエルザが詩人と知り合い、姉に紹介したのがきっかけ。またアラゴンもマヤコフスキーと交友を持っていた。
作品
- le Mouvement perpétuel 永久運動
- le Paysan de Paris パリの農夫
- le Monde réel 現実世界(四部作)
- les Cloches de Bâle パールの鐘
- les Beaux quar-tiers お屋敷町
- les Voyageurs de l'impériale 二階馬車の乗客達
- Aurélien オーレリアン
- le Crève-œur 断腸
- la Mise à mort 死刑執行(1965年)中央公論社 新集 世界の文学 第34巻 三輪秀彦訳 1971年
- Cantique à Elsa エルザへの讃歌(1941年)
- Les yeux d'Elsa エルザの瞳(1942年)
- Elsa エルザ(1959年)
- Le Fou d'Elsa エルザの狂人(1963年)
- Les mains d'Elsa エルザの手(同上)
- Il ne m'est Paris que d'Elsa エルザのパリなくしてパリはなし(1964年)
関連項目
外部リンク
- 伝記。 書誌学 (フランス語)
典拠レコード: