「デザルグの定理」の版間の差分

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'''デザルグの定理'''(デザルグの-ていり、<em lang="fr">théorème de Desargues</em>)とは、[[ジラール・デザルグ]]が証明した、空間内の二つの[[三角形]]の相互の関係に関する[[アフィン幾何学]]([[ユークリッド幾何学]])および[[射影幾何学]]の定理である。
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'''デザルグの定理'''(デザルグの-ていり、<em lang="fr">théorème de Desargues</em>
  
[[パスカルの定理]]とともに射影幾何学の基本定理の一つとして知られる。
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デザルグの三角形定理ともいう。射影幾何学における最も基本的な定理。一つの平面上に,2つの三角形 ABC と A'B'C' があるとき,その対応する頂点をそれぞれ結んでできる直線 AA' ,BB' ,CC' が1点O で交わるならば,対応する辺 BC と B'C' ,CA と C'A' ,AB と A'B' のそれぞれの交点P ,Q ,R は1直線 <i>l</i> 上にある。この定理は,空間における2つの平行でない平面上の三角形についても成立する。このような関係におかれた2つの三角形を,配景の位置にあるデザルグの図形といい,O を配景の中心,<i>l</i> を配景の軸という。これらをまとめると,定理は「空間または同一平面上に,ある2つの三角形 ABC および A'B'C' があるならば,対応辺 BC と B'C' ,CA と C'A' ,AB と A'B' のそれぞれの交点は1直線上にある」と述べられる。 G.デザルグは,この定理において,BC と B'C' が平行な場合を取上げ,これら2直線は「無限遠点」で交わると述べている。3次元の場合は △ABC を含む平面と △A'B'C' を含む平面との交わりを考えれば簡単であるが,平面の場合は特別の意味をもち,一般の射影幾何としては,デザルグの定理の成り立たないような非デザルグ射影平面がある。
 
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== 内容 ==
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{{テンプレート:20180815sk}}
[[Image:Desargues theorem.svg|thumb|350px]]
 
同一平面上にない二つの三角形、△ABCと△abcについて、AaとBbとCcが一点で交わる時、直線ABと直線ab、直線BCと直線bc、直線CAと直線caの交点を、それぞれX、Y、Zとすると、X、Y、Zは、同一直線上にある。
 
 
 
== 概要 ==
 
デザルグの定理および関連する議論をアフィン幾何学(あるいは通常のユークリッド幾何学)の枠組みの中で述べることもできるが、そのような議論を進めるためには、平行線や無限遠に関する事項は例外的な扱いを受けるということに注意しなければならない。デザルグの定理は射影幾何学における定理と考えるのが自然である。
 
 
 
射影幾何学の枠組みでは、直線と点とは互いに対称的な役割を果たすようになり、射影幾何学における定理においていっせいに「点」と「直線」の文言を取り替えた命題(双対命題)も真となるという'''射影幾何学の双対原理'''が成立する。デザルグの定理を射影幾何学の命題と考えるとき、デザルグの定理の双対はデザルグの定理の「逆」であり、このことを指してデザルグの定理は自己双対的 (self-dual) であるという。
 
 
 
デザルグの定理は、一般に3以上の次元の射影幾何学が、ある[[斜体 (数学)|体]] ''D'' 上の線型空間の1次元部分空間全体が作る通常の[[射影空間]] '''P'''(''D'') という“[[係数]]を持つ”幾何学であることを示す。一方、平面射影幾何学では射影幾何学の公理とデザルグの定理は独立な命題であり、デザルグの定理の成立しない'''非デザルグ幾何''' (non-Desarguesian geometry) と呼ばれる射影幾何学を構成することができる。
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[パスカルの定理]]
 
 
 
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[[Category:初等数学]]
 
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2018/9/25/ (火) 18:35時点における版

デザルグの定理(デザルグの-ていり、théorème de Desargues

デザルグの三角形定理ともいう。射影幾何学における最も基本的な定理。一つの平面上に,2つの三角形 ABC と A'B'C' があるとき,その対応する頂点をそれぞれ結んでできる直線 AA' ,BB' ,CC' が1点O で交わるならば,対応する辺 BC と B'C' ,CA と C'A' ,AB と A'B' のそれぞれの交点P ,Q ,R は1直線 l 上にある。この定理は,空間における2つの平行でない平面上の三角形についても成立する。このような関係におかれた2つの三角形を,配景の位置にあるデザルグの図形といい,O を配景の中心,l を配景の軸という。これらをまとめると,定理は「空間または同一平面上に,ある2つの三角形 ABC および A'B'C' があるならば,対応辺 BC と B'C' ,CA と C'A' ,AB と A'B' のそれぞれの交点は1直線上にある」と述べられる。 G.デザルグは,この定理において,BC と B'C' が平行な場合を取上げ,これら2直線は「無限遠点」で交わると述べている。3次元の場合は △ABC を含む平面と △A'B'C' を含む平面との交わりを考えれば簡単であるが,平面の場合は特別の意味をもち,一般の射影幾何としては,デザルグの定理の成り立たないような非デザルグ射影平面がある。



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