聖家族

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聖家族(せいかぞく、: Sacra Familia

キリスト教美術の主題。イエス・キリストの幼少年時代について,福音書はごくわずかしか伝えていない。その1つは,『マタイによる福音書』2章 13~15,19~23の,聖家族のエジプト逃避と滞在,および聖母のナザレの町への帰還の物語であり,さらに『ルカによる福音書』2章 39以下がその町でイエスのすこやかな成長と,12歳のときのエルサレムの宮詣でについて報告している。これらを核に,多くの外典や伝承が,両親とともにおくった幼少年時代について語っている。最も頻繁に図像化されたのは,上記エジプト逃避途上の休憩場面から発展したもので,豊かな風景を背景としている。のちには,これに幼い洗礼者ヨハネとエリザベト,聖母の母アンナ,さらに聖人らを配して,数多くのバリエーションが生れた。また『トマス福音書』のような外典をもとに,少年イエスが養父ヨセフの職業である大工仕事を手伝うといった図像も加わり,世俗的要素の強まった 15~17世紀のルネサンス・バロック美術に盛んに登場した。作品例はラファエロの『カニジアーニ家の聖家族』 (1507,ミュンヘン,アルテ・ピナコテーク) など。

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