富士宮市
富士宮市(ふじのみやし)は、静岡県東部の市。富士氏の発祥・根拠地としても知られる。北方に世界文化遺産である富士山を有し、またその構成資産(富士山-信仰の対象と芸術の源泉)である富士山本宮浅間大社・山宮浅間神社・村山浅間神社・人穴富士講遺跡・白糸ノ滝といった文化的資産を擁す。
Contents
概要
富士氏が大宮司を務める富士山本宮浅間大社の鳥居前町として栄えた。中道往還の宿場町としての顔もあり、戦国時代には楽市が行われた。古来より地理的にも文化的にも富士山との関わりが深く、富士登山道の富士宮口を有する。富士山の湧水が豊富であり水に関する工業が盛んである他、観光も盛んである。
「富士宮市」という都市名の由来は、「富士の宮」という浅間大社の旧社号から由来する[1]。古くは『今昔物語集』の「駿河国富士神主帰依地蔵語第十一」や『新勅撰和歌集』など、平安時代や鎌倉時代の古文集にもみられる古来から存在する名称である。
地理
気候
場所 | 標高 |
---|---|
富士宮市最高地点 | 3,776m |
富士宮口新五合目[2] | 2,380m |
富士宮市役所 | 125.58m |
富士宮市最低地点 | 35m |
- 市域の標高差が3,741mあり日本一標高差のある自治体である[3]。従って地区により気候の差異が認められ、冬季は山梨県境付近で雪は見られるが、逆に市街地で雪が降るのは非常に稀である。中心市街地周辺は富士山がはっきりと望める一方、標高が低いために比較的温暖である。
地形
市域の約半分が富士箱根伊豆国立公園の区域内であり[4]、市北部には朝霧高原が広がり、その周辺には日本の滝百選の白糸の滝・音止めの滝、ダイヤモンド富士のスポットとして知られる田貫湖といった自然観光地を持つ。また小田貫湿原は富士山西麓では唯一残された湿原であり[5]、環境省の「重要湿地」および「重要里地里山」に指定されている[6]。
富士登山道の1つである富士宮口を構える、富士山の南の玄関口である。2008年に皇太子徳仁親王が富士登山をされた際は、この登山口から登られた。富士山には大規模な侵食谷である大沢崩れがあり災害を引き起こす危険性があるため、国土交通省の直轄事業(富士砂防事務所)として砂防事業が行われている。これにより富士川下流域および田子の浦港の埋塞が防がれている[7]。例えば「案主富士氏記録」の『公社日記』には、「天保五午年四月八日、大風雨ニ而富士山大荒、洪水ニ而欠畑澤大水、百姓平吉宅流失、其上島之谷戸田地流失、大岩畑流失、源道寺同断」とあり、過去雪代の被害があった。
またこれら施設の存在から富士山南麓の防災拠点としても機能している。環富士山火山防災連絡会(富士山における防災の最高機関)設立の際は富士宮市が静岡県側の市町村を廻り取りまとめた[8]。
- 峡谷 : 釜口峡
- 湖沼 : 田貫湖、湧玉池
- 瀑布 : 白糸の滝、音止めの滝、陣馬の滝
- 山 : 富士山、天子山地(雨ヶ岳、毛無山、長者ヶ岳、天子ヶ岳)、白鳥山、森山、白尾山、羽鮒山、明星山
- 河川 : 富士川、潤井川、芝川、大倉川、神田川、弓沢川、五斗目木川、稲子川、内房境川、稲瀬川、廻沢川、大沢川、中沢川、足取川、風祭川、滝沢川、久遠寺川
隣接している自治体・行政区
人口
富士宮市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
市名の由来と略号
前述のように、富士宮市の市名の由来は浅間大社の「富士の宮」から由来している。浅間大社は市の中心的存在であり、旧大宮町時代においては1丁目1番地に位置していた。その名残で、現在も住所上は「富士宮市宮町1-1」である。『今昔物語集』には「今昔、駿河ノ国ノ富士ノ宮二、神主ナル者有ケリ…」とあり、『新勅撰和歌集』の北条泰時の歌の詞書には「駿河国に神拝し侍りけるに、ふじの宮にてよみて奉りける」とある。内務省への市制施行の上申書に添付された文書によると、以下のようにある。
当地ニハ駿河国一ノ宮官幣大社浅間神社鎮座セラレ、其ノ奥ノ宮ハ富士山頂ニ鎮座マシマシテ、一名富士ノ宮トモ称セラレ、往昔ヨリ人口ニ膾炙セラレ、依テ新市ノ名称トシテ真ニ相応シク、之ニ付テハ両町村共何等異議ナキヲ以テ、新市ノ名称ハ富士宮市ト称ス
略号として「宮」と略すことも多い。例として以下のようなものが挙げられる。
- 宮バス、宮タク
- 宮おどり(市制施行50周年記念事業として創作)
- 宮っカフェ(富士宮市役所1階で営業しているカフェ)
歴史
富士山信仰の中心地である関係で、富士信仰が由来である主要な建築物や勢力が影響を与えてきた。富士宮市大宮に位置した富士山本宮浅間大社、富士宮市村山を本拠とする村山修験(富士修験)とそれらを構成する富士山興法寺・村山三坊などが該当する。特に浅間大社の社家である富士氏は、政治面でも大きな影響力を保持してきた。初代富士氏と伝わる富士豊麿は富士郡大領となり、富士郡の長と言える立場であった。中世に入るとこの地一帯は「富士上方」と称され、この富士上方の国人として富士氏は支配力を強めていた。
15世紀中盤の富士氏当主富士忠時は、足利義政の推挙で「能登守」となっている。中世においては、他に現在の富士宮市上井出地域に位置した井出氏なども頭角を表していた。源頼朝の富士の巻狩の際に活躍したとされている。これら富士氏や井出氏は、後の武田信玄の駿河侵攻の際には対抗勢力となった。この時の富士氏の当主富士信忠は大宮城(別称:富士城)の城主であり、武力を用いて戦を重ねていた。また今川氏に属しており、例えば1566年(永禄9年)に今川氏真により大宮の神田市を楽市化する旨の朱印状は富士信忠宛に発給されている。また楽市化された理由として大宮が商都として栄えていた背景があり、六斎市が定期的に行われていた地でもある。北部では、富士金山は今川氏管理の金山であったと考えられ、採掘が行われていた。しかし今川氏は滅亡する道を辿ることとなり、氏真から信忠の嫡子富士信通へ暇を出す旨の朱印状が送られると、その後富士氏は武田氏に帰順した。その後は社家富士氏としての姿に統一され、神職として世襲を継続した。この立場は江戸時代においても一貫して揺るがず、富士山周辺の利権関係なども富士氏は中核をなしている。江戸後期の富士氏当主富士重本は軍人を経た後東京府麹町に残ったため、富士氏による浅間大社の大宮司としては最後の人物にあたる。
古代
- 大鹿窪遺跡 定住集落跡の例としては、日本最古級であるとされている。(縄文時代草創期 約1万5,000 - 1万2,000年前)
- 若宮遺跡(縄文時代早前期 BC5,000 - 6,000年)
- 千居遺跡、滝戸遺跡の集落・配石遺構(BC2,000 - 3,000年)
- 806年(大同元年) - 平城天皇の命により坂上田村麻呂が現在の大宮の地に富士山本宮浅間大社の社殿を造営したと伝わる(『富士本宮浅間社記』)
- 富士氏の始祖と伝わる富士豊麿が富士郡大領となる(『富士氏系図』)
- 1149年(久安5年) - 末代上人が富士山頂に大日寺を建立(『本朝世紀』)
- 1180年(治承4年) - 鉢田の戦い(朝霧高原付近とされる)
中世
- 1193年(建久4年) - 源頼朝が富士野で富士の巻狩りを行う(『吾妻鏡』)、曾我兄弟の仇討ちが起こる
- 1223年(貞応2年) - 北条義時が富士山本宮浅間大社の社殿を造営(『吾妻鏡』)
- 1290年(正応3年) - 日蓮の弟子日興が南条時光の寄進により大石寺を創建
- 1333年(元弘3年) - 後醍醐天皇が浅間大社に寄進
- 1335年(建武2年) - 足利尊氏・足利直義らが浅間大社に社領を寄進
- 1351年(正平6年/観応2年)12月 -薩た峠の戦いにて足利直義方の主戦力が内房に陣を置き交戦
- 1433年(永享5年) - 今川範忠の入国に際し、富士氏が反乱を起こす。
- 1462年(寛正3年) - 足利義政の推挙により富士忠時が能登守となる。
- 1466年(寛正3年) - 富士親時が富士大宮司となる。
- 1482年(文明14年) - 富士山興法寺が聖護院の末寺化。
- 1493年(明応2年) - 山本勘助生誕(『甲斐国志』においては生誕地とされている)
- 1553年(天文22年) - 今川義元が大鏡坊に坊中掟を定め、村山を聖地と定める。
- 1561年(永禄4年) - 富士信忠が大宮城城主となる。
- 1566年(永禄9年) - 今川氏真が富士大宮の神田市を楽市とする
- 1569年(永禄12年) - 武田軍の穴山信君と葛山氏元の連合軍の攻撃を富士信忠が退ける。同年7月、大宮城開城。
- 1571年(元亀2年) - 今川氏真が富士信通に感状を与え、富士氏の今川陣営からの離脱を認める
- 1582年(天正10年) - 織田信長・徳川家康連合軍が侵攻。この際に大宮城が焼失したと伝わる。
- 角行が、富士山麓の人穴に籠り修行を行う。
近世以降
- 1604年(慶長9年) - 徳川家康によって富士山本宮浅間大社の社殿が造営される。
- 1609年(慶長14年) - 徳川家康が富士山本宮浅間大社に内院散銭の優先権を与える。
- 1779年 - 江戸幕府の裁定により、富士山本宮浅間大社が富士山の8合目以上を支配することが認められる。
- 1860年 - ラザフォード・オールコックが外国人として初めて富士登山を行い、富士山村山口登山道から登る。大鏡坊に宿泊。
- 1896年(明治29年)7月8日 - 富士山本宮浅間神社が官幣大社に昇格。
- 1906年 - 富士登山道の大宮口新道が開かれる。
- 2011年 - (平成23年) 3月15日 - 静岡県東部地震が発生し、富士宮市で震度6強を観測した。
観光
平成20年度の観光客入り込み客数は640万人以上であり、最近10年間は600~700万人で推移する[10]観光都市である。観光資源として、市北部に富士山の恩恵を受けた自然資源があり、市中心部は富士山本宮浅間大社や湧玉池といった歴史的建造物がある。
環境省が公表した富士山がある風景100選において富士宮市内では17箇所が指定されており[11]、これは静岡県側では最多である。
観光・景勝地
アクセス
南東方向に東名高速道路・新東名高速道路があり北方向に中央自動車道といった高速道路が通るため、以下のルートが考えられる。特に市北部は中央自動車道からのアクセスもよい。
- 東名高速道路富士IC・新東名高速道路新富士ICから西富士道路小泉IC経由25km
- 中央自動車道河口湖ICから国道139号経由約25km
- 中央自動車道甲府南ICから国道358号を通り国道139号経由約30km
- 中心市街地(お宮横丁の辺り)まで東名高速道路・富士IC・西富士道路経由・8キロ 新東名高速道路・新富士IC 西富士道路経由 約6キロ
市北部
レジャー施設
市中心部
富士登山
登山道の1つである富士宮口をもつ。新五合目までの交通手段としては、車で静岡県道152号富士公園太郎坊線(富士山スカイライン)まで、富士宮駅からの登山バス利用が考えられる。
寺社・史跡等
富士山本宮浅間大社や富士五山などの寺院や史跡等が点在している。
文化・名物
催事
著名な催事として以下のものが知られる。
月 | 名称 |
---|---|
2月 | 富士宮駅伝競走大会 |
5月4日~6日 | 流鏑馬まつり(富士山本宮浅間大社) |
7月 | 富士山お山開き(富士山本宮浅間大社・村山浅間神社) |
8月第1土曜日 | 富士山御神火まつり |
11月 | 富士宮秋まつり(商店街)・ 信長公黄葉まつり(西山本門寺) |
名産品・グルメ
- 富士宮やきそばは御当地人気料理特選として、またB級グルメとして知られるグルメである。富士宮市は、その歴史的背景から主に戦後にやきそばを売るお店が増えはじめ、地域に根付いたものとなっている。2000年には「富士宮やきそば学会」が発足している。
- 乳製品
- 富士宮産生乳を使ったブランド製品展開がある[14]。富士宮産生乳の地産地消も進められ、富士宮市・富士市の学校給食にも導入されている。
- ニジマス(市の魚)
- ニジマスは、生産量が全国1位であるといった理由から富士宮市の市の魚に指定されている[15]。県の施設である静岡県水産試験場富士養鱒場ではニジマスの料理などが出されている。
- 富士山の湧水を使用するという特徴を持つ。
- 白糸地区の渡辺定賢が原料となる三椏の群生地を発見、その後富士郡で量産されるようになった。富士宮市は富士地域(富士宮市・富士市)における製紙業隆盛の礎の地であり、駿河半紙生産の契機の他、その近代化に於いても渡辺一族が活躍した。
- 旧芝川町地区の名産
- 芝川流域で採れる海苔。芝川のりとも。
その他ご当地
交通
道路
高速道路
自動車専用道路
一般国道
県道
- 主要地方道
- 一般県道
林道
道路愛称
鉄道
- 中心となる駅:富士宮駅
バス
営業所
定期観光バス
土日祝日に限り、富士宮駅を起点として「強力くん」が運行されている。午前ルート(9:30発)、午後ルート(13:00発)があり、予約は不要[18]。
路線バス
- 富士急行グループ(富士急静岡バス・富士急山梨バス)により、市内各方面、富士市(吉原中央駅方面など)の一般路線のほか新富士駅・河口湖方面への観光路線が運行されている。
- 山交タウンコーチにより、JR東海道線富士川駅(旧富士川町)方面に向かう1路線が運行されている。
コミュニティバス : 富士宮市により3種類の公共交通サービスが提供されている
- 宮バスは平成20年度に利用者が34,132人だったものが平成25年度には57,547人と、増加傾向が見られる(芝川バスを含まず)。宮タクも平成20年度に5,070人だったものが平成25年には 11,141人と増加している[22]。
高速バス : 高速バス路線は東京方面や関西方面に至る経路など複数有する。
- 富士宮 - 東京駅(やきそばエクスプレス) ---富士急静岡バス
- 富士吉田・富士宮 - 京都・大阪【夜行】(フジヤマライナー) ---近鉄バス・富士急山梨バス
- 富士山新五合目(富士宮口) - 静岡駅【季節運行】 ---富士急静岡バス
- 河口湖・富士急ハイランド・富士宮・富士・東静岡 - 小松・金沢【季節運行】 ---富士急山梨バス
産業
産業別就業人口比(2010年)は、第一次産業3.2%、第二次産業41.9%、第三次産業51.3%である(その他が3.6%)。
第一次産業
富士山の西麓に広がる朝霧高原を中心として第一次産業が行われている。富士山のわき水が豊富であることから、ワサビの栽培やニジマスの養殖も行われており、市町村単位では2012年現在、ニジマス生産量日本一である。
第二次産業
かつて製紙業が盛んであったが、近年は輸送用機器・化学工業・医療用機器などを中心とした構成となっている。また、豊富な伏流水を利用した水に関係する産業が中心である。製造品出荷額等は2007年度で7933億7622万円となっている[25]。
第三次産業
市内では51.3%と、第三次産業の割合が最も大きい。
本社や工場(支社)をおく企業
上場企業で本社を置くもの
- 日本プラスト(東証一部上場)
- エンビプロ・ホールディングス(東証一部上場)
- エッチ・ケー・エス
本社以外
- アサヒ飲料
- 森永乳業
- 松屋フーズ
- テルモ
- 小野薬品
- 日本デリカフレッシュ
- 富士フイルム
- ユニプレス
- ニッピ
- 河西工業(河西テック)
- エリエールペーパーテック
- 王子エフテックス
- ジヤトコ
- 富士カプセル
- アマダエンジニアリング
- アマダマシンツール
- 星光PMC
- パーパス
- 愛国製茶
工業団地
- 富士宮鉄工団地
- 富士宮北山工業団地
- 富士山南陵工業団地
商業
富士宮商圏
2006年の調査では、富士宮市が属する「富士宮商圏」の商圏人口は405,261人と県内7位であるが、市人口の3倍超の商圏を築いている。また物品全体における地元購買率が83.0%と県内1位(衣料品2位、食料品4位)であり、基本的に市内で消費される傾向にある。[26]。 その理由の1つとして「イオンモール富士宮」の存在があり、富士宮市民だけでなく、隣接する富士市や山梨県などの他商圏からの吸入率も増加傾向にある。
店舗
富士宮駅近くに2001年に開業、及び2006年に大規模増設した大規模小売店「イオンモール富士宮」(敷地面積61,000m2:県内第3位の商業施設面積)が市及び、富士宮商圏の中心的な存在となっている。
富士宮駅前には古くから長崎屋、ユニー、ヤオハン、マキヤといった中規模小売店が進出していた。しかし駅前の密集地で、駐車場も含めた敷地/床面積の拡大がしづらいことと、同業者が複数乱立することによる過当競争などから、後にヤオハンとマキヤは広い土地が確保できる郊外へと移転していった[27][28]。
但しヤオハンについては1997年に倒産。店舗は1996年にダイエー系列の中堅スーパーのセイフーとして再オープンした(後にダイエー本体の店舗へと移管)ものの、ダイエーの業績不振から僅か2年で撤退となった[29]。
一方駅前に残った2店も老朽化と拡張の困難さに悩まされ、2001年にイオン富士宮SC(現イオンモール富士宮)が開業を決定したことで、これを契機としてどちらも同所からの撤退を決定した[30]。
地域
南に公共交通機関が分布し中心市街地を構成、市域の縦に国道139号が、横に国道469号と十字に国道が通る構成である。北部は観光地化が進む。
富士山本宮浅間大社が位置する宮町は最も門前町としての様相を残す場所である。14丁まで存在し、市内の主要施設の多くはここに集結している。前述のように浅間大社(1丁目)は旧大宮町時代の1丁目1番地を引き継いでおり、富士宮市立中央図書館(13丁目)・富士宮市民文化会館(14丁目)などが位置する。他静岡県富士山世界遺産センターが位置している。
中心市街地
- 「開発整備促進区」制度により、富士宮市浅間町地区の調整が進められている。自治体としては初めての適用例であった[31]。
- 富士宮駅を中心として広がり、市の公共交通機関の中心である。
- 富士宮駅北口のペデストリアンデッキと両側に接続されていた旧長崎屋(七階建ての一部と接続)とボウリング場が各地権者により解体されたが、現在その地にマンション兼公民館の施設が建設されている。
- 富士宮・西富士宮・両駅前には商店街が広がっている[32]。
- 富士山の景観を守るため、指定区域に基づき建築物の高さの最高限度が決められている。
- 中央・駅前地区では、門前町としての風景を残すために、地区景観形成モデル地区として補助金などを投入した景観の誘導が行われている。
- 中心市街地の主な商業施設としてイオンモール富士宮がある。対して国道沿いはロードサイド店舗が多く、ピアゴ富士宮店(旧サンテラス富士宮)・マックスバリュ富士宮若宮店、富嶽温泉花の湯などが位置する。
富士山麓地区
- 全域が富士箱根伊豆国立公園の区域内となっており、富士山や朝霧高原などの観光資源を活用した地域づくりを展開している。
- 西富士道路の無料開放や新東名高速道路開通など、ここ近年の交通インフラの発展を契機に、企業誘致や観光地への更なる集客増加が期待される
- 最近では、複数の地元食品関連企業で構成される協同組合によって運営される「あさぎりフードパーク」が道の駅朝霧高原南隣にオープンした。
旧芝川町地区
- 稲子川温泉や瓜島温泉といった温泉が沸く温泉地であり、温泉施設として新稲子川温泉ユートリオなどがある。柚野地区は環境省の「重要里地里山」に指定されている[33]。石積みで作られた棚田が連なる。
マスメディア
- 静岡新聞
- 岳南朝日新聞
- 岳陽新聞
- 富士コミュニティエフエム放送
医療
市の医療の中核をなすのが、富士宮市立病院である。富士宮市立病院は市街地に位置し、主要駅からのアクセスなども良好である。
- 医療施設
- 救急医療
- 救急医療として「富士宮市救急医療センター」が設けられている。
- 団体
- 団体としては社団法人富士宮市医師会がある。(詳しくは富士宮医師会を参照)
行政
代 | 氏名 | 就任日 | 退任日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
官選富士宮市長 | ||||
1 | 岡谷虎蔵 | 1942年(昭和17年)9月20日 | 1943年(昭和18年)8月23日 | |
2 | 佐野政治 | 1943年(昭和18年)9月30日 | 1946年(昭和21年)11月11日 | |
公選富士宮市長 | ||||
3 | 小室鶴松 | 1947年(昭和22年)4月6日 | 1955年(昭和30年)3月31日 | |
4 | 上杉増太郎 | 1955年(昭和30年)5月1日 | 1958年(昭和33年)11月14日 | |
5 | 渡辺定信 | 1958年(昭和33年)12月21日 | 1960年(昭和35年)2月6日 | |
6 | 山川斌 | 1960年(昭和35年)3月20日 | 1972年(昭和47年)3月19日 | |
7 | 植松義忠 | 1972年(昭和47年)3月20日 | 1976年(昭和51年)3月19日 | |
8 | 山川斌 | 1976年(昭和51年)3月20日 | 1980年(昭和55年)3月19日 | |
9 | 植松義忠 | 1980年(昭和55年)3月20日 | 1983年(昭和58年)3月19日 | |
10 | 吉田廉 | 1983年(昭和58年)4月24日 | 1991年(平成3年)4月23日 | |
11 | 渡辺紀 | 1991年(平成3年)4月26日 | 2003年(平成15年)4月25日 | |
12 | 小室直義 | 2003年(平成15年)4月27日 | 2011年(平成23年)4月26日 | |
13 | 須藤秀忠 | 2015年(平成23年)4月27日 | 現職 |
行政の歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い、大宮町とその他8村が成立。
- 1942年(昭和17年)6月1日 - 富士郡大宮町、富丘村が合併し富士宮市誕生。富士郡より離脱。合併当時人口の約32,000人[34]。
- 1947年(昭和22年)4月6日 - 第1回公選市長誕生。
- 1948年(昭和23年)10月6日 - 富士宮市教育委員会発足。
- 1955年(昭和30年)4月1日 - 富士根村と合併。
- 1958年(昭和33年)4月1日 - 北山村、上井出村、白糸村、上野村を編入。
- 1968年(昭和43年)8月3日 - 近江八幡市と夫婦都市となる。
- 1975年(昭和50年)7月22日 - 米国・サンタモニカ市と姉妹都市となる。
- 1983年(昭和58年)3月20日 - 市長・市議会のダブルリコールによる住民投票が行われ、市長は解職、市議会は解散の結果が出た。
- 1987年(昭和62年)11月 - 市役所の移転先が現在地(旧・市立体育館一帯)に決定[35]。
- 1991年(平成3年)11月1日 - 市役所を元城町1番1号から現在地に移転。
- 1992年(平成4年)6月1日 - 富士宮市が市政施行50周年を迎える。
- 1997年(平成9年)11月11日 - 中国・紹興市と友好交流関係都市となる。
- 2008年(平成20年)5月27日 - 神奈川県秦野市と災害相互応援協定を交わす。
- 2010年(平成22年)3月23日 - 富士郡芝川町を編入。
現代の歴史
- 1952年 - 当時の富士郡上野村(1958年4月1日編入)において参議院補欠選挙での村ぐるみの不正を告発した女子高校生が一家共々村八分にされるという事件が発生(静岡県上野村村八分事件)。
- 1971年 - 全世界のボーイスカウトの最大行事である第13回世界ジャンボリーが開催された。
- 1982年3月11日 - 「富士山本宮浅間神社」から「富士山本宮浅間大社」へ改名。
- 2006年 - 富士山本宮浅間大社御鎮座1200年祭。
- 2010年
- ラザフォード・オールコックの富士登山より150周年。
- 8月2日から8日の間朝霧高原にて第15回日本ジャンボリーが開催され、開会式には皇太子様も出席された[36]。
- 9月に山宮浅間神社鎮座1900年祭が行われた。
- 2011年3月15日 - 静岡県東部地震が発生。
市・県管理の施設
文化施設等
- 博物館
- 静岡県富士山世界遺産センター
- ホール
- 公民館・地域学習センター : 12館
- 市役所出張所 : 4ヶ所
- 図書館
- 富士宮市立中央図書館
- 富士宮市立西富士図書館
- 富士宮市芝川図書館
スポーツ施設・公園
- 山宮スポーツ公園(静岡県ソフトボール場、山宮ふじざくら球技場)
- ふじのみやスポーツ公園(富士宮市民体育館、富士宮市民プール、外神スポーツ広場、富士宮市民テニスコート)
- 静岡県立朝霧野外活動センター
- 朝霧アリーナ
姉妹都市・提携都市
海外
- 姉妹都市
- 友好都市
日本国内
- 夫婦都市
- その他
- 全国門前町サミット
- 全国の神社仏閣を中心に発展してきた門前町を有する自治体・観光協会・商業関係者などが集まり地域活性、街作り推進のため開催する会議。
- 織田信長サミット
- 織田信長との関係が深い市町および関係を大切にしている市町の集まりに参加している。
教育
高等学校
中学校
- 市立
- 詳細は静岡県中学校一覧の富士宮市を参照
小学校
- 詳細は静岡県小学校一覧の富士宮市を参照
専門学校
専修学校
- 静岡県立農林大学校大家畜分校
文化財一覧
世界遺産
「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として、以下の6箇所が2013年(平成25年)6月22日に世界文化遺産に登録された。
重要文化財(国指定)
名称 | 所在地・所蔵 | 指定年月日 |
---|---|---|
富士山本宮浅間大社本殿 | 富士山本宮浅間大社 | 1965年(昭和40年)5月27日 |
大石寺五重塔 | 上条大石寺 | 1966年(昭和41年)6月11日 |
絹本著色富士曼荼羅図 | 富士山本宮浅間大社 | 1977年(昭和52年)6月11日 |
太刀 銘南無薬師瑠璃光如来 備前国長船住景光 | 富士山本宮浅間大社 | 1970年(昭和45年)2月8日 |
脇指 銘奉富士本宮源式部亟信国 一期一腰応永廿四年二月 日 | 富士山本宮浅間大社 | 1970年(昭和45年)2月8日 |
日蓮自筆遺文26巻 | 上条大石寺 | 1967年(昭和42年)6月5日 |
太刀 銘吉用 | 上条大石寺 | 1923年(大正12年)3月28日 |
貞観政要 巻第一 (日蓮筆) | 北山本門寺 | 1952年(昭和27年)7月19日 |
細字金字法華経 | 北山本門寺 | 1954年(昭和29年)3月20日 |
日蓮遷化記録(日興筆) | 西山本門寺 | 1993年(平成5年)1月20日 |
法華證明鈔(日蓮筆) | 西山本門寺 | 1952年(昭和27年)7月19日 |
法華経(常子内親王筆) | 西山本門寺 | 1949年(昭和24年)2月18日 |
紺紙金字法華経 | 西山本門寺 | 1949年(昭和24年)2月18日 |
史跡・名勝・天然記念物・登録有形文化財(国指定)
名称 | 指定 | 指定年月日 |
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富士山 | 特別名勝 | 1952年(昭和27年)11月22日 |
狩宿の下馬ザクラ | 特別天然記念物 | 1952年(昭和27年)3月29日 |
湧玉池 | 特別天然記念物 | 1952年(昭和27年)3月29日 |
白糸の滝 | 名勝・天然記念物 | 1936年(昭和11年)9月3日 |
万野風穴 | 天然記念物 | 1922年(大正11年)3月8日 |
千居遺跡 | 史跡 | 1975年(昭和50年)6月26日 |
大鹿窪遺跡 | 史跡 | 2008年(平成20年)3月28日 |
吉澤家住宅煉瓦蔵 | 登録有形文化財(建造物) | 2015年(平成27年)3月26日 |
出身人物
歴史人物
芸能人
音楽
- 須磨和声(バイオリン奏者)
- 山田貴洋(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
- 清水香織(歌手)
- 佐野量子(元タレント、元歌手。現・武豊夫人)
- ゴンガーシホ(ギタリスト)
- イイジマケン(作曲家)
スポーツ
- 澤登正朗(元サッカー選手、サッカー解説者・指導者)
- 高野進(陸上)
- 立富士祐司(大相撲力士)
- 田山真輔(スケルトン)
- 植松寿絵(女子プロレスラー)
- 佐野吉宗(プロバスケットボール選手)
- 斉藤肇(元プロ野球選手)
- 平岡康裕(サッカー選手)
- 吉田豊(サッカー選手)
- 大井逸都(サッカー選手)
- ダニエル・ミサキ(サッカー選手)
- 天野恒太(サッカー選手)
- 遠藤雄介(総合格闘家)
- 木内崇雅(総合格闘家)
- 上原豪(サッカー選手)
- 渡井理己(サッカー選手)
アナウンサー・ジャーナリスト
- 小熊美香(日本テレビアナウンサー)
- 水島絵理(元テレビ長崎アナウンサー、元NHK甲府・静岡契約キャスター)
- 安部真由美(フリーアナウンサー、元福島中央テレビ)
- 青木和雄(フリーアナウンサー、元毎日放送)
- 橋本恵子(静岡第一テレビアナウンス室長)
- 佐野伶莉(静岡朝日テレビアナウンサー)
- 永田雅一(海洋ジャーナリスト)
- 森川夕貴(テレビ朝日アナウンサー)
政治家
学界・学者
文化人
財界
富士宮市が舞台となった作品・ロケ地に採用した作品
小説
映画
映像外部リンク | |
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16px 『幕が上がる』映画予告編 - YouTube 踊る大捜査線シリーズでも知られる本広克行が監督を務めた青春映画。富士宮北高校などで撮影された。 |
ドラマ
- ねじれた絆[38]
- リミット (漫画)(バスが正規ルートを外れ静岡方面へと進んだ交差点・国道139号猪の頭入口交差点)
- 最高の離婚
- 教祖誕生(ビートたけし原作の小説を映画化。最後に北野武が演説しているシーンが湧玉池の右側。石橋から6 - 7m上側、湧玉池を背景に後方の赤い欄干橋と対岸の木々の中の石碑が映っている)
- 死にぞこないの青(富士宮市立上野小学校)
- TBS 死幣 第九話で岩本猛が渡った吊り橋は麓地区にある宿泊施設 「 ふもとっぱら 」 近くの吊り橋で子供たちに話を聞く道路も吊り橋近くの道
第十話・岩本猛が監禁されその後助け出された建物は白糸の滝近くにある富士白糸ワンダーミュージアム (空き物件)で撮影された
バラエティ番組
- てんとうむChu!の世界をムチューにさせます宣言! 第6回・第七回放送分 まかいの牧場・西の家フットサルコート
音楽
- HKT48 楽曲74億分の1の君へ MV収録が市内麓地区にある施設「ふもとっぱら」で行われた。
- 乃木坂46 楽曲サヨナラの意味 MV収録が朝霧地区にあるオートキャンプ場で一部撮影された
また、人穴地区でも地元のエキストラが参加し同MV収録が行われた
ゲーム
- げきたま!〜青陵学園演劇部〜
脚注
- ↑ 富士宮市の名前について(富士宮市HP)
- ↑ 富士山地域 - 環境省 (PDF)
- ↑ 富士宮市はこんなまち(市HP)
- ↑ 富士箱根伊豆国立公園 区域図概略図(環境省HP) (PDF)
- ↑ 生物多様性保全上重要な里地里山(環境省)
- ↑ 生物多様性の観点から重要度の高い湿地(環境省)
- ↑ 富士砂防事務所HP
- ↑ 火山防災エキスパート派遣に係る参考資料(内閣府防災担当) (PDF)
- ↑ 1988年撮影の8枚を合成作成
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成 - ↑ 富士宮市教育委員会富士山文化課編,『富士宮市「史跡富士山」整備基本計画』,2012
- ↑ 富士山西麓・南麓の“富士山がある風景100選”(環境省) (PDF)
- ↑ Yahoo!ドライブ ドライブルート検索
- ↑ 境内に湧玉池が在る。
- ↑ 農林漁業成長産業化ファンドによる出資等を活用している認定計画一覧(農林水産省) (PDF)
- ↑ 富士宮市:ニジマス、市の魚に制定へ 生産量全国1位で /静岡(毎日新聞)2009年4月1日
- ↑ 茶産地マップ(農林水産省) (PDF)
- ↑ 献上茶手揉み仕上げ丹念 富士宮で初、謹製式典(静岡新聞)2009年4月17日
- ↑ 富士急静岡バス
- ↑ 富士宮市地域公共交通総合連携計画
- ↑ 乗り継ぎマップ-電車バスナビ
- ↑ 公共交通用ICカード相互利用開始により総てのICカードが利用できる
- ↑ 第2回岳南都市圏パーソントリップ調査 (PDF)
- ↑ 2014.2.28付富士急静岡バス告知 (PDF)
- ↑ 2016.12.28付富士急静岡バス告知
- ↑ 平成19年(2007年) 工業統計調査結果報告書より
- ↑ 平成18年度静岡県の消費動向 29ページ
- ↑ ヤオハンは、国道139号線阿幸地北交差点付近へ移転開業。その後1992年にひばりが丘に再度移転し新店舗開店(阿幸地の店舗は、グループディスカウントショップのビッグエイトに業態転換)
- ↑ マキヤは、本町通りから市内富士見ヶ丘の国道沿いを経て現在の場所へ移転(店舗名称がエスポットへと変更後も現状のまま)
- ↑ 現在は同所敷地は温泉施設(富嶽温泉花の湯)に改装された
- ↑ ユニーは1994年12月、国道139号線沿いにサンテラス富士宮店(現ピアゴ富士宮店)を開業しており、そちらへ統合した。また長崎屋は会社自体が倒産のため撤退となった
- ↑ 都市交通調査・都市計画調査「都市計画年報」
- ↑ フラワー通り・駅前通り・中央・本町・神田・宮町・西町の7商店街
- ↑ 環境省「重要里地里山」
- ↑ 富士宮市
- ↑ 特定非営利活動法人富士宮市体育協会 沿革
- ↑ 皇太子さま:日本ジャンボリーに出席(毎日新聞)2010年8月2日
- ↑ “富士山へ注ぐ琵琶湖の水くむ 滋賀・近江八幡、伝説が結ぶ”. 京都新聞. (2014年7月24日) . 2014閲覧.
- ↑ ねじれた絆等の詳しいロケ場所は⇒[1]
外部リンク
- 行政
- 観光