下松市
Contents
地理
周南市と光市に挟まれる。沖には、笠戸島を配し、大きな内海を抱えたような地勢を形成している。瀬戸内海沿岸には重化学工業の工場が立ち並び、港湾は周南市の徳山港とともに徳山下松港と称され、国際拠点港湾に指定されている。
周南市・光市とともに周南地区を構成する市の一つであり、特に商業においては、1990年代以降、同地区の商圏の中心となっている。市中部に広がっていた田園地帯は、山口県道41号下松鹿野線のバイパス建設と、付随する道路の整備に伴い、商業地・住宅地に変化した。。住宅地としても人気が高く、山口県の基準地価順位(住宅地)において2位にランクしている地点もある[1]。
東洋経済新報社が全国の市を対象に毎年公表している「住みよさランキング」において、本市は全国上位の常連となっており、2016年(平成28年)は18位にランクされている。特に利便度(人口当たりの小売業年間商品販売額、大型小売店店舗面積)の高さが、順位を大きく押し上げている[2]。2017年には30位に後退した[3]。
人口
平成22年国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、2.82%増の55,020人であり、増減率は県内19市町中首位。
下松市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
市政
執行部
市議会
- 議長:浅本正孝(あさもと・まさたか)
- 副議長:中村隆征(なかむら・たかゆき)
- 議会運営委員長:金藤哲夫(こんどう・てつお)
- 総務教育委員長:松尾一生(まつお・いっせい)
- 建設経済水道委員長:河内裕文(こうち・ひろふみ)
- 環境福祉委員長:中谷司朗(なかたに・しろう)
- 広報広聴委員長:磯部孝義(いそべ・たかよし)
会派名 | 議席数 | 議員名 太字は代表者、丸数字は当選回数 |
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新生クラブ | 8 | 村田丈生③、阿武一治①、磯部孝義②、河内裕文②、中谷司朗④、中村隆征③、松尾一生②、山本朋由③ |
鉄(くろがね) | 2 | 金藤哲夫⑤、内冨守④ |
日本共産党 | 2 | 渡辺敏之⑪、田上茂好① |
公明党 | 2 | 高田悦子⑤、堀本浩司③ |
民主クラブ | 3 | 藤井洋②、浅本正孝⑧、近藤康夫⑦ |
無所属の会 | 2 | 森繁哲也②、近藤則昭④ |
一部事務組合等
- 周南地区福祉施設組合(養護老人ホーム、救護所):周南市と共同
- 周南地区衛生施設組合(可燃ごみ焼却施設、火葬場):周南市および光市と共同
- 周南東部環境施設組合(不燃ごみ処理施設):光市と共同
- Kビジョン(第三セクター):周南市、下松市、光市、平生町および上関町と共同
下松市選挙区選出県議会議員
歴史
- 1939年(昭和14年)11月3日 - 都濃郡下松町・久保村・末武南村・花岡村が合併して発足。県下7番目の市制施行。
- 1945年(昭和20年) - 下松空襲。太平洋戦争でアメリカ軍が行った無差別爆撃で250人以上の死傷者を出した。
- 1962年(昭和37年)4月1日 - 都濃郡都濃町の一部(大字中須南字滝ノ口)を編入。
地名の由来
推古天皇3年(595年)、鷲頭庄青柳浦の松の木に大星(北辰星ともいわれる)が降りてきて7日7晩輝き続け、「この地に百済の王子がやって来る」とのお告げがあった。その3年後、百済から聖王第3王子の琳聖太子が当地を訪れたという。この霊験に民衆が社を建てて大星を祭った。松に星が降ったことから「くだまつ(下松)」と言われる、との説がある[4]。
他に、百済と交易する港の意味の「百済津」(くだらつ)に由来するという説もある。
平成の大合併
下松市は隣の旧徳山市や旧新南陽市、旧熊毛町、旧鹿野町と3市2町で合併協議会を構成し、合併を協議していた。しかし、2000年の市長選挙で合併を推進してきた河村憐次市長が落選し、変わって当選した井川成正氏は合併に否定的だったため、下松市における合併の機運は急速に冷め、合併協議会を脱退するに至った。
この方針は2004年の市長選挙で井川が大差で合併推進派新人を破って再選を果たしたことでさらに固定化した。
教育
高等学校
中学校
- 下松市立下松中学校
- 下松市立末武中学校
- 下松市立久保中学校
小学校
廃校となった学校
- 下松市立深浦中学校(下松市立下松中学校に統合)
- 下松市立笠戸小学校(下松市立下松小学校に統合、跡地は笠戸公民館)
- 下松市立深浦小学校(下松市立下松小学校に統合、跡地は深浦公民館)
- 下松市立江の浦小学校 (下松市立下松小学校に統合、耐震校舎は歴史民俗資料館に転用し、グラウンドに福祉施設建設予定)
警察・消防
交通
鉄道
バス
- 防長交通 - 市内各地域に路線網を持つほか、周辺の周南市・光市・田布施町・平生町・柳井市・岩国市と下松市を結ぶ路線もある。また、福岡市と下松市を結ぶ高速バス「福岡・防府・周南ライナー」をJR九州バスと共同運行している。
- 中国JRバス(光線) - 下松市の下松タウンセンター・下松駅と光駅・光市中心部・光市南東部(国道188号と周辺部)を結ぶ路線。
道路
産業
商業は大規模小売店舗立地法の施行以後、周南地区を商圏とするロードサイド店舗が進出している。
工業
大規模工場を複数擁し、徳山下松港一帯に広がる周南コンビナート(瀬戸内工業地域の一部)の一角を担う。
- 日立製作所笠戸事業所 - 新幹線や一般電車、地下鉄、モノレールなど国内外の鉄道車両を生産。
- 東洋鋼鈑下松事業所 - 飲料缶の素材やハードディスク基板などを生産。
- 中国電力下松発電所
- 新笠戸ドック - 今治造船グループ傘下。
- JXTGエネルギー下松事業所 - 石炭中継基地。前身は昭和5年創業の日本石油下松製油所。
商業
- ザ・モール周南(西友周南店ほか)
- サンリブ下松
- ミスターマックス末武店
- イオン下松山田ショッピングセンター(マックスバリュ下松山田店ほか)
- エディオン下松店
- ヤマダ電機テックランド周南店
- アルク下松店
- アルク生野屋店
- マックスバリュ末武店
- スーパーセンタートライアル下松店
- ニトリ下松店
農業
- 周南農業協同組合本所
林業
- 周南森林組合下松事務所(市役所内)
漁業
- 山口県漁業協同組合下松支店
- 下松市栽培漁業センター
- 笠戸ひらめと食文化を広める会
金融機関
経済団体
市内に本社を置く主な企業
- Kビジョン(ケーブルテレビ局)
- 上昇 (ゲームソフト販売)(総合リサイクル・リユースチェーン)
- TRUCK-ONE(中古トラック販売・買取)
- 高山石油(石油製品販売)
社会団体
医療
- 周南記念病院 - 2000年に旧徳山記念病院と旧下松記念病院を統合して「ふくしの里」の核施設として開院。
- 下松病院
- 下松中央病院
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 笠戸島 (はなぐり海水浴場がある。笠戸島まつり、笠戸島マリンイカダレース大会、笠戸の火祭りなどが開かれている)
- キツネの嫁入り (花岡福徳稲荷社の稲穂祭り。狐の面を着けた男女の嫁入り行列が練り歩く)
- 鶴ヶ浜温泉
- 米泉湖 (末武川ダム - ロックフィルダムで、周辺は米泉湖公園として整備され、藤田三保子ら著名人や一般市民の作品を刻んだ文学碑プロムナードがある)
- 切山歌舞伎 (都道府県指定重要無形民俗文化財、平成27年度文部科学大臣表彰受賞[5])
出身・ゆかりのある人物
- 石川達紘 - 弁護士、元東京地方検察庁特捜部長
- 岩本賢太郎 - 元日本石油社長
- 魚谷香織 - 競艇選手
- 河村五良 - 元山口県議会議長
- 義山亭石鳥 - 漫画家
- 清木元治 - 薬学者、東京大学名誉教授
- 田嶋義介 - 島根県立大学総合政策学部教授、ローカルマニフェスト推進中国ネットワーク代表、元週刊誌「AERA」副編集長、元朝日新聞政治部次長
- 東條正年 - 脚本家(座頭市などを著作)
- 長岡外史 - 日本のスキーの創始者、元衆議院議員(笠戸島の国民宿舎大城近くの外史公園に銅像がある)
- 橋本正之 - 元山口県知事、元衆議院議員(笠戸島の宿泊施設笠戸島ハイツに胸像がある)
- 平松重雄 - 国利民福の会元会長、在住。
- 福島菊次郎 - 報道写真家
- 藤田勉 - ストラテジスト、一橋大学特任教授、シティグループ証券副会長
- 増田いずみ - ソプラノ歌手
- 松村しのぶ - 造形作家(海洋堂)
- 真山一郎 - 浪曲師、歌手
- 山城宏 - 囲碁
- 山田宏 - 山田グループ七星会会長、下松商工会議所会頭、山口経済同友会代表幹事
- 山田眞知子 - 元国際ソロプチミストアメリカ連盟会長
- 山本宜久 - 総合格闘家
- 吉弘充志 - サッカー選手(FCマルヤス岡崎所属、、元サンフレッチェ広島、元コンサドーレ札幌、元レノファ山口FC)
- 吉村憲二 - お笑い芸人
電話・郵便
市外局番は、0833(40 - 79、90 - 99)となっている。
郵便番号は、以下の通りとなっている。
- 下松郵便局:744-00xx、744-85xx、744-86xx、744-87xx、744-02xx
郵便局
参照
- ↑ “ 平成27年山口県地価調査結果の概要について”. 山口県. (2015年9月17日) . 2016閲覧.
- ↑ “最新!「住みよさランキング2016」トップ50”. 東洋経済新報社. (2016年6月21日) . 2016閲覧.
- ↑ https://toyokeizai.net/articles/-/176683?page=3
- ↑ 下松の歴史 下松市観光協会。
- ↑ “260年の歴史を継承 切山歌舞伎保存会に文科大臣表彰後援会の支援実る”. 新周南新聞社. (2015年12月3日) . 2016閲覧.
関連項目
外部リンク