綾町
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綾町(あやちょう)は、宮崎県の中西部に位置する町で、東諸県郡に属する。「有機農業の町」、「照葉樹林都市」などをスローガンとする町おこしの成功例として知られ、自然の中での人間らしい生活を求める全国各地からの移住者が後を絶たない。
「日本で最も美しい村連合」の一つ。2012年7月12日に国内では32年ぶり5ヶ所目となるユネスコエコパークに登録された。
Contents
地理
南部は宮崎平野の西端にあたり、北部は九州山地で急峻であるが、国内最大級の規模の照葉樹林(綾の照葉樹林)が広がっている。また、宮崎市との関わりも深く宮崎都市圏に属している。森林セラピー基地認定。
隣接している市町村
地名
- 北麓
- 麓
- 南麓
- 割付
- 埜道
- 竹野
- 宮原
- 久木野々
- 二反野
- 倉輪
- 立町
- 揚町
- 中堂
- 四枝
- 西中坪
- 東中坪
- 上畑
- 尾立
- 神下
- 宮谷
- 古屋
- 昭和
歴史
古くは、"阿陀能奈珂椰"(あだのなかや)と呼ばれ、それが縮んで"阿椰"に、次いで"綾"となった。奈良時代から日向国の交通の要衝であり、駅がおかれていた。鎌倉時代から戦国時代までは伊東氏、江戸時代は薩摩藩領となって島津氏が統治した。外城制度においては北俣・南俣が綾郷、入野が高岡郷に属した。
近現代
- 1932年10月1日 東諸県郡綾村が町制施行。
- 1966年 区長制を停止し、自治公民館制度を開始。
- 1966年 郷田實が町長に就任。
- 1967年 林野庁による照葉樹林伐採提案を拒否。以後、照葉樹林保護運動を開始。
- 1982年5月15日 九州中央山地国定公園に認定。
- 2012年7月12日 町の全域がユネスコエコパークに認定。
- 2015年7月9日 宮崎県綾町で新種のキノコ発見。[1]。
行政
歴代町長
代 | 氏名 | 就任年 | 退任年 |
---|---|---|---|
郷田實 | 1966年 | 1990年 | |
前田穣 | 1990年 | 現職(6期目) |
町議会
- 定数10人(任期は2015年4月30日まで)
主な受賞
- 過疎地域活性化優良事例町村(国土庁長官・1994年)
- ふるさとづくり大賞(内閣総理大臣・1991年)
- 首長が選ぶ元気な自治体・西の横綱(共同通信社・1998年)
- 日本の名水百選(1985年):綾川湧水群
- 日本一星の見える町(1995年)
- 水源の森百選(1995年):綾の照葉樹林
- 水の郷百選(1996年):照葉樹林都市・綾
経済
産業
- 基幹は農業で、町を挙げて取り組んできた有機農業(綾町では「自然生態系農業」とも呼ばれる)は町のブランドとなっている。綾牛(黒毛和種)、綾豚[2]、地鶏といった畜産品とともに、関東・関西地区の百貨店等で、希少な高級農産物として店頭に並ぶこともある。
- 町と農業協同組合(JA綾町)が設立した綾町農業支援センターに20人弱の「お助けマン部隊」を配置し、高齢農家には難しい重作業や販路開拓を担当している[3]。
- 照葉樹林の恩恵を活かし、草木染めによる染織工芸、地元産木材による木竹工芸、地元の土を使った陶芸、自然をモチーフにしたガラス工芸など、様々な手工芸作りも行われている。また、碁盤・将棋盤などに欠かせない良質の榧が産出されるため、とりわけタイトル戦などに用いられる最高級品には、この地で創られたものが珍重される。
地域
人口
綾町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
小・中学校
- 町立
- 綾中学校
- 綾小学校
- Aya jhs Miyazaki 2010.JPG
綾中学校
交通
空港
最寄りの空港は宮崎空港。
道路
高速道路
町内には通っていない。最寄りICは、宮崎西インターチェンジ・西都インターチェンジ(ともに東九州自動車道)、または小林インターチェンジ(宮崎自動車道)など。
主要地方道
一般県道
- 宮崎県道357号田の平綾線
- 宮崎県道358号高岡綾線
- 宮崎県道360号田代八重綾線
- 宮崎県道363号綾宮崎自転車道線
バス
実現しなかった鉄道路線
1922年に宮崎町-綾村間(13哩)の電気鉄道の免許状[4]が下付されたが、1928年にようやく宮崎電気鉄道株式会社[5]を設立したものの工事は資金不足から中断。1933年免許一部失効(本庄町-綾村間)[6]し残りの区間も1938年に免許失効[7][8][9]となった。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡・観光スポット
- 九州中央山地国定公園
- 照葉大吊橋
- 千尋の滝
- 湧水群
- 綾城
- 国際クラフトの城
- 綾馬事公苑
- 尾立展望台
- 尾立縄文遺跡
- サイクリングターミナル
- 綾川荘
- 式部谷ふれあい広場
- 松原公園自然プール
- 川中キャンプ場
- 酒泉の杜
- 錦原運動公園
- 綾ふれあい館
- 工芸品の工房各種
- 飲食店
- 綾の里(郷土料理)[7]
祭事・催事
- ファイル:Wikinews-logo.svg ウィキニュースに関連記事があります。宮崎県の綾町で第31回「綾競馬」が開催される【2012年11月5日】
- ファイル:Wikinews-logo.svg ウィキニュースに関連記事があります。綾町の風物詩「綾競馬」が2015年も例年通り34回目の開催【2015年11月28日】
- あや工芸祭り(11月)
出身者
脚注
- ↑ 宮崎の森:新種のキノコ発見 岩肌に花びらのように群生
- ↑ 宮崎県産”綾牛、綾豚”JA綾町(2018年4月1日閲覧)
- ↑ 【経済観測】青山浩子(農業ジャーナリスト)「小さな町の大きな挑戦」『毎日新聞』朝刊2018年2月21日
- ↑ 「鉄道免許状下付」『官報』1922年10月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 『日本全国諸会社役員録. 第37回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 「鉄道免許一部失効」『官報』1933年12月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 「鉄道免許取消並失効」『官報』1938年6月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 田尻弘行『宮崎交通鉄道部』ネコパブリッシング、2005年、15-16頁
- ↑ 森口誠之著鉄道未成線を歩く私鉄編p172
関連項目
外部リンク
- 綾町
- ぐるりん綾(綾町商工会)
- 酒泉の杜
- 綾小学校
- 綾中学校
- 綾町工芸コミュニティ協議会
- クラフトショップ綾(綾町の工芸品のネット販売)
- 綾ふれあい館(綾町の工芸品の販売)
- オープンストリートマップには、綾町に関連する地理データがあります。
- テンプレート:宮崎県の自治体
典拠レコード: