京成高砂駅
京成高砂駅(けいせいたかさごえき)は、東京都葛飾区高砂五丁目にある京成電鉄・北総鉄道の所属する駅である。駅番号はKS10。京成電鉄と北総鉄道の共同使用駅であり、駅管理は京成電鉄が行っている。駅名標や旅客向け案内では、京成を省略して「高砂」とされている。
Contents
概要
京成電鉄の本線・金町線・成田空港線と、北総鉄道の北総線が乗り入れている。本線以外の3路線は当駅が起点であるが、このうち、京成成田空港線と北総鉄道北総線は、京成本線京成上野方面ならびに同線の青砥駅から分岐する京成押上線に直通運転している。
また、成田空港線は「成田スカイアクセス線」の愛称が付けられており、旅客案内ではそちらが使われている。同線は印旛日本医大駅まで北総線と施設を共用しており、京成成田空港線と北総線は法手続き上別事業者の路線であるが、時刻表などでは共通して案内されることが多い。
この駅は京成本線・船橋経由のルートと京成成田空港線・北総線経由のルートの分岐駅となっており、隣の青砥駅ともども京成電鉄におけるジャンクションとして機能している。駅東側に京成電鉄の高砂検車区が設置されているため、当駅が始発・終点となる列車も多数設定されている。京成本線では当駅から青砥まで複々線である。
年表
- 1912年(大正元年)11月3日 - 曲金駅(まがりかねえき)として開業。当初は現在地より小岩寄り、本線と金町線の分岐部にあった。
- 1913年(大正2年)6月26日 -曲金駅を高砂駅に改称。
- 1931年(昭和6年)11月18日 - 高砂駅を京成高砂駅に改称。
- 1954年(昭和29年)12月30日 - 改良工事により現在地に移転。
- 1991年(平成3年)3月31日 - 北総開発鉄道北総・公団線(現・北総鉄道北総線)が当駅まで延伸し[1]、京成本線と直通運転開始、乗換駅となる。
- 2010年(平成22年)
駅構造
島式ホーム2面4線(地平)および単式ホーム1面1線(高架)を持つ駅で、橋上駅舎を有している。京成電鉄が駅業務全般を行う。京成本線・成田スカイアクセス線(成田空港線)・北総線は地平の2面4線で、同一線路・ホームを使用する。
京成については本線・成田スカイアクセス線と金町線が別線路・ホームとなっており、金町線は高架の5番線(コンコースと同一フロアからスロープで連絡)を使用しているが、同一社線ながら別改札となっている。同一乗車券(普通乗車券・回数券・ICカード)による改札外乗り換え(途中出場)は30分以内の時間制限が設けられており、これを超過すると当駅「下車」扱いとなり、普通乗車券と回数券は無効、ICカードは当駅で運賃計算が打ち切られる。5番線ホームができた当初は、乗り換え用の自動改札機は他の改札機と区別できるように緑色の配色となっていた(ICカードはどの改札機からも乗り換え可能)が、2016年1月現在、磁気乗車券が投入可である自動改札機が青色、ICカード専用の自動改札機がピンク色の配色となっており、すべての改札機が乗り換え可となっている。
発車標は、1番線から4番線ホームにはフルカラーLED式のものが、5番線(金町線)ホームには3色LED式のものが設置されている。
高砂管区として、京成小岩駅・江戸川駅を管理下に置いている。以前は自駅のみ管理だったが、小岩管区の廃止により当管区に統合された。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
地平ホーム | ||||
1・2 | 押上線直通 | 上り | 押上・ 都営浅草線 浅草・ 京急線 羽田空港方面 | 日中は特急、快速、羽田空港行普通が1番線、三崎口行普通が2番線発 |
京成本線 | 青砥・日暮里・上野方面 | 日中は特急が1番線、普通が2番線発 | ||
3・4 | 下り | 船橋・成田・ 成田空港・千葉方面 | 日中は快速が3番線発、特急・普通が4番線発 | |
HS 北総線 KS 成田スカイアクセス線 |
東松戸・新鎌ヶ谷・ 成田空港方面 | 原則3番線発、一部普通が4番線発 | ||
高架ホーム(金町線のりば) | ||||
5 | 金町線 | 下り | 柴又・金町方面 |
- 上表の路線名は成田空港線開業後の旅客案内の名称に基づいている。
- 実際の3・4番線の方面標識では、北総鉄道北総線独自の路線案内がなく、京成電鉄の「成田スカイアクセス線」の方面表記に「北総線」を含む形としている(両路線の関係については各路線の項目を参照のこと)。なお、成田スカイアクセス開業以前は、本線の方面表記に「北総線方面」を含める形にしていた。
- 金町線は2010年7月5日の5番線ホーム供用開始まで、線内折り返し列車は地平ホーム4番線を利用し、上野・押上方面への直通列車は2番線を利用していた。なお金町線への直通列車は4番線を利用していた。
- 3・4番線は当駅から本線と成田スカイアクセス線および北総線が分岐するため、接近放送に注意放送を加えて案内している。
- 配線の関係上、1番線と検車区へ出入庫する線路は限られる。(※ 北側の折り返し線2線は1番線へ入れない)そのため、青砥・上野・押上方面の当駅始発列車(日中は押上線快速特急と横浜方面快特)は、大多数が2番線より発車する。
- 当駅にて行先・種別を変更する列車が存在する。浅草線・押上線からの朝下り2本の普通(当駅止まり扱い)が、快速京成佐倉行・快速京成成田行(当駅始発扱い)として運転される。一方、本線からの夜間上り2本の快速(当駅止まり扱い)が、普通西馬込行・エアポート急行(京急線内)羽田空港行(当駅始発扱い)として運転される。
駅構内設備
- エスカレーター(改札内コンコース・1 - 4番ホーム間)
- エレベーター(改札内コンコース・1 - 4番ホーム間、出入口・改札外コンコース間)
- 定期券発売所(改札外 営業時間7:00 - 20:00 ただし自動定期券発売機は始発 - 終電)
- ファミリーマート 京成高砂駅店(改札外)
- カフェミラノ 京成高砂駅店(改札内 旧アートコーヒー)
- ジューサーバー 京成高砂店(改札内3・4番線連絡階段前)
- ゆうちょ銀行ATM・三井住友銀行ATM・セブン銀行ATM(改札外)
- 銀座コージーコーナー京成高砂店(駅北口階段下)
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南口(2016年6月)
- Keisei-takasago-platform.jpg
ホーム(2004年9月)
- Keisei takasago plattform 5.jpg
新設された金町線5番線ホーム(2010年7月)
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京成本線系駅名標(2015年4月)。新柴又方面は京成成田空港線の橙色線と北総線の水色駅番号が併記。
- Keisei-railway-KS10-Keisei-Takasago-station-sign-20150404-for-Shibamata.jpg
京成金町線駅名標(2015年4月)
利用状況
- 京成電鉄 - 2016年度の1日平均乗降人員は101,330人である[利用客数 1]。
- 京成線内全69駅では押上駅に次ぐ第2位。ただし、北総線との直通連絡人員(65,858人)を含む。
- 北総鉄道 - 2014年度の1日平均乗車人員は29,887人である。
- 京成線からの直通連絡人員を含む。
近年の1日平均乗降人員推移は下表の通りである。
年度 | 京成電鉄 | |
---|---|---|
1日平均 乗降人員 |
増加率 | |
2002年(平成14年) | 81,147 | |
2003年(平成15年) | 81,739 | 0.7% |
2004年(平成16年) | 81,487 | -0.3% |
2005年(平成17年) | 81,587 | 0.1% |
2006年(平成18年) | 83,527 | 2.4% |
2007年(平成19年) | 87,685 | 5.0% |
2008年(平成20年) | 90,020 | 2.7% |
2009年(平成21年) | 90,220 | 0.2% |
2010年(平成22年) | 92,906 | 3.0% |
2011年(平成23年) | 93,314 | 0.4% |
2012年(平成24年) | 95,452 | 1.6% |
2013年(平成25年) | 96,950 | 1.6% |
2014年(平成26年) | 96,669 | -0.3% |
2015年(平成27年) | 98,982 | 2.4% |
2016年(平成28年) | 101,330 | 2.4% |
近年の1日平均乗車人員推移は下表の通りである。
年度 | 京成電鉄 | 北総鉄道 | 出典 | |
---|---|---|---|---|
本線 | 金町線 | |||
1990年(平成 | 2年)15,852 | 1,063 | - | [東京都統計 1] |
1991年(平成 | 3年)29,459 | 1,126 | 13,210 | [東京都統計 2] |
1992年(平成 | 4年)33,663 | 1,167 | 17,471 | [東京都統計 3] |
1993年(平成 | 5年)36,101 | 1,170 | 20,200 | [東京都統計 4] |
1994年(平成 | 6年)37,942 | 1,134 | 22,479 | [東京都統計 5] |
1995年(平成 | 7年)39,243 | 1,139 | 24,189 | [東京都統計 6] |
1996年(平成 | 8年)40,274 | 1,118 | 25,321 | [東京都統計 7] |
1997年(平成 | 9年)41,967 | 1,110 | 26,038 | [東京都統計 8] |
1998年(平成10年) | 41,271 | 1,044 | 26,595 | [東京都統計 9] |
1999年(平成11年) | 40,434 | 1,025 | 26,142 | [東京都統計 10] |
2000年(平成12年) | 40,288 | 1,022 | 26,553 | [東京都統計 11] |
2001年(平成13年) | 40,570 | 975 | 26,945 | [東京都統計 12] |
2002年(平成14年) | 40,153 | 992 | 26,608 | [東京都統計 13] |
2003年(平成15年) | 40,366 | 992 | 26,945 | [東京都統計 14] |
2004年(平成16年) | 40,151 | 1,011 | 26,934 | [東京都統計 15] |
2005年(平成17年) | 40,151 | 1,027 | 27,219 | [東京都統計 16] |
2006年(平成18年) | 40,088 | 1,019 | 27,890 | [東京都統計 17] |
2007年(平成19年) | 43,090 | 1,055 | 29,885 | [東京都統計 18] |
2008年(平成20年) | 44,151 | 1,101 | 31,299 | [東京都統計 19] |
2009年(平成21年) | 44,214 | 1,134 | 31,482 | [東京都統計 20] |
2010年(平成22年) | 48,088 | 1,340 | 32,049 | [東京都統計 21] |
2011年(平成23年) | 49,038 | 1,363 | 32,025 | [東京都統計 22] |
2012年(平成24年) | 51,211 | 1,395 | 32,978 | [東京都統計 23] |
2013年(平成25年) | 52,575 | 1,441 | 30,117 | [東京都統計 24] |
2014年(平成26年) | 52,630 | 1,394 | 29,887 | [東京都統計 25] |
2015年(平成27年) | 54,936 | 1,449 | 30,630 | [東京都統計 26] |
駅周辺
駅の南側に都営高砂団地があり、駅前にイトーヨーカドーが出店している。駅周辺は住宅や商店など中小の建物が密集している。
北口
- みずほ銀行
- 高砂郵便局
- 城北信用金庫
- 葛飾区高砂児童館
- 京成電鉄
- 高砂保線区
- 高砂検車区
- 電車区
- 高砂電力区
- 第二軌道分区
- 第三軌道分区
- 京成ドライビングスクール
南口
バス路線
駅前には交通広場を置くスペースがないため、道路上にある「京成高砂駅」停留所から京成タウンバスの路線が発着する。
開かずの踏切問題
駅の東側に高砂1・2号踏切がある。これら2ヶ所の踏切は京成本線と北総線(成田スカイアクセス線)の列車が同時に通過する上、車両基地への入・出庫の列車も低速で通過するため、朝夕通勤時間帯のみならず、昼間帯、夜間でも遮断時間が非常に長い「開かずの踏切」となっている。
かつて、この2ヶ所の踏切は手動昇開式(ワイヤー式第1種乙踏切)であったが、同様の方式であった東武伊勢崎線竹ノ塚駅(東京都足立区)近くの踏切で2005年(平成17年)3月に発生した踏切事故の影響を受け、2006年(平成18年)9月までにそれぞれ手動ワイヤー式から遮断桿付きの自動式(第1種甲踏切)に変更された。これにより、手動式の特長である臨機応変な開閉対応はできなくなったため、遮断時間は以前より長くなった。以前は踏切を斜めに交差するような形で歩行者用の跨線橋も整備されていたが、金町線ホームの高架化に際して撤去され、踏切を渡らないで対面に向かう場合、現在は踏切の両側に設置されたエレベーターと駅構内の通路を使って横断する。
踏切が自動化されて以降、安全確保のために警備員が常時配置されていたが、2011年(平成23年)4月に1号・2号踏切とも踏切の途中数カ所に非常用ボタンが設置され、現在警備員は配置されていない。
全面高架化も案として上がっているが、高砂検車区(車両基地)の高架化や移転の必要があり[3]、道路、もしくは線路の地下化も、駅周辺は狭小な建物が密集するエリアであり、実現の難易度が高い。しかし地元からは現在でも高架化の要望があり、葛飾区は、この問題を「開かずの踏切」という用語を出して、交通問題として取り上げ、区としても連続立体化実現に向けて取り組むと表明している[4]。
隣の駅
脚注
- ↑ 会社概要、北総鉄道株式会社、2013年2月13日閲覧
- ↑ 2.0 2.1 京成高砂駅金町線の高架化切り替え工事を行います 7月5日(月)始発より京成高砂駅金町線専用ホーム使用開始 (PDF) 、京成電鉄株式会社、2013年2月13日閲覧
- ↑ 青砥 - 高砂間複々線化の際にも、高架二層化された青砥駅とは異なり、当駅が地上駅のまま残された理由の一つである。
- ↑ 京成本線(京成高砂駅~江戸川駅付近)連続立体交差化の早期実現
出典
- 私鉄の1日平均利用客数
- 私鉄の統計データ
- 東京都統計年鑑
- ↑ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成27年)
関連項目
外部リンク
- ■ 京成電鉄 本線
- 京成上野 - 日暮里 - 新三河島 - 町屋 - 千住大橋 - 京成関屋 - 堀切菖蒲園 - お花茶屋 - (押上方面<<)青砥 - 京成高砂(>>印旛日本医大・成田湯川・成田空港方面) - 京成小岩 - 江戸川 - 国府台 - 市川真間 - 菅野 - 京成八幡 - 鬼越 - 京成中山 - 東中山 - 京成西船 - 海神 - 京成船橋 - 大神宮下 - 船橋競馬場 - 谷津 - 京成津田沼(>>千葉中央方面) - 京成大久保 - 実籾 - 八千代台 - 京成大和田 - 勝田台 - 志津 - ユーカリが丘 - 京成臼井 - 京成佐倉 - 大佐倉 - 京成酒々井 - 宗吾参道 - 公津の杜 - 京成成田 - (駒井野信号場)(>>東成田方面) - (成田湯川・京成高砂方面<<)空港第2ビル - 成田空港