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(内容を「 '''赤飯'''(せきはん) もち米に小豆,またはささげを入れて赤い色をつけ蒸した飯。強飯 (こわめし) またはおこわともい…」で置換)
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{{出典の明記|date=2016年3月22日 (火) 09:44 (UTC)}}
 
{{Infobox prepared food
 
| name = 赤飯
 
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| caption = 小豆の赤飯
 
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'''赤飯'''(せきはん)は、[[もち米]]に[[アズキ]]や[[ササゲ]]を混ぜて[[蒸し物|蒸し]]た[[おこわ]]である<ref name=kojien5>[[広辞苑]]第5版</ref>。
 
  
== 概要 ==
+
'''赤飯'''(せきはん)
[[ハレとケ|ハレ]]の日の食事として用いられる他、[[#栄養価|栄養価が高い]]事から[[缶詰]]や[[フリーズドライ]]化された物も普及しており、[[非常食]]などとして用いられている。また、「赤飯[[おにぎり]]」「赤飯[[弁当]]」のように、一般食として[[コンビニエンスストア]]や[[スーパーマーケット]]、[[駅売店]]で売られている事も多い
 
 
 
呼称としては「'''せきはん'''」が一般的であるが、[[女房言葉]]として[[語頭]]に「お」をつけた「'''おせきはん'''」。
 
 
 
[[明治]]頃までは、小豆などを混ぜた赤飯と、もち米を蒸したおこわは区別されていた。しかし、後に一部の地域で呼称が曖昧となり、現在も赤飯をおこわとよぶ地域が残っている。また、小豆などを入れた一般的な赤飯のみでなく、地域による差異もある。混合する具材の変化や調理法も蒸すのではなく炊くなど、日本国内の地域により多様な特色もみられ、「あかまんま」「あかごわ」などの呼び方もある。
 
 
 
== 調理法 ==
 
赤飯の調理例<ref name=washoku_houten>『和食宝典』[[世界文化社]] ISBN 978-4-418-08113-4</ref>(4人分=もち米3[[合]]、[[アズキ]]60g、水5カップ、ごま塩適量)
 
#アズキはさっと洗い、一度ゆでこぼす。分量の水と共に鍋で柔らかくなるまで30分ほど茹でる。アズキと茹で汁に分け冷ます。
 
#もち米は洗って[[ザル]]にあげ水を切る。アズキの茹で汁にもち米を浸け8時間ほどおく。
 
#[[蒸気]]のあがった[[蒸し器]]に絞った濡れ[[布巾]](木綿の平織り布)を敷き、茹で汁を切ったもち米を中央を窪ませて広げる。アズキを乗せ、布巾を端をたたんでかぶせ蓋をし、強火で蒸す。
 
#10分ほどたったらアズキの茹で汁を適量全体にかける。これを10分おきに3 - 4回繰り返し、40分ほど強火で蒸す。
 
#蒸しあがった赤飯を盤台に移し、[[しゃもじ]]で切るように混ぜ、[[器]]に[[盛り付け]]、ごま塩を振り提供する。
 
 
 
== 食べ方 ==
 
食べるときには[[胡麻塩]]をふりかけるが、その[[ゴマ|ごま]]も切ったり炒ったりすると縁起が悪いとされ、そのまま用いる。祝いの席などで食べることが多いが、祝いの席に限らず、凶事の席([[仏事]]など)に赤飯を食べる地域もある。{{see also|[[#風習]]}}
 
== 栄養価 ==
 
同じ質量の一般的な[[白飯]]と比較してカロリーは1.2 - 1.5倍程度高くなるが、[[銅]]、[[たんぱく質]]、[[亜鉛]]などの栄養素が非常に高い。特に銅、たんぱく質は白飯よりも2倍近い栄養価がある<ref>{{ citenews | url = http://www.eiyoukeisan.com/calorie/gramphoto/kokurui/sekihan.html| title = 赤飯のカロリー| publisher = グラムのわかる写真館| date = | accessdate = 2011-01-29}}</ref>。また、もち米を使用するため、[[でんぷん]]の一種である[[アミロース]]が少ないので腹持ちが良いとされる{{要出典|date=2016年3月22日 (火) 09:49 (UTC)}}。
 
 
 
== 赤飯の起源 ==
 
[[ファイル:Sekihan billboard.jpg|thumb|upright|赤飯仕出しの[[看板]]]]
 
古代より赤い色には邪気を祓う力があるとされ、例えば墓室の壁画など呪術的なものに[[辰砂]]が多く使われ、また、[[日本神話]]の[[賀茂別雷命]]や[[ヒメタタライスズヒメ|比売多多良伊須気余理比売]]出生の話に丹塗矢([[破魔矢]]の神話的起源)の伝承があることからも窺える。また、[[神道]]は[[稲作]]信仰を基盤として持ち([[田の神]]など)、米はとても価値の高い食糧と考えられてきた。このため、古代には[[赤米]]({{lang-en-short|[[w:Camargue red rice|Camargue red rice]]}})を蒸したものを[[神 (神道)|神]]に供える風習があったようである(現在でもこの風習は各地の[[神社]]に残っている)。その際に、[[供物|お供え]]のお下がりとして、人間も[[赤米]]を食べていたと想像される。米の源流を辿ると、インディカ種とジャポニカ種に辿り着く。インディカ種は赤っぽい色をしており、ジャポニカ種は白である。[[縄文時代]]末期に[[日本]]に初めて渡ってきた米はこの2種の中間の種類で、ちょうど赤飯くらいの色だった。この米を、[[日本人]]は[[江戸時代]]になる前まで食べていた。しかし、稲作技術の発展による[[品種改良]]でより収量が多く作りやすい米が出てきたこと、食味の劣る[[赤米]]を[[領主]]が嫌って[[年貢]]として収納することができなかったことから、次第に[[赤米]]は雑草稲として排除されるようになった。だが赤いご飯を食べる風習自体は生き続け、白い米に身近な食材である小豆等で色付けする方法が取られるようになったと考えられる。赤飯にゴマを乗せるのは、白いご飯を赤くしたことを神様に'''ゴマ'''かすためである。
 
 
 
== 風習 ==
 
{{see also|[[ハレとケ]]}}
 
現在は、[[祭り]]や誕生祝いなど吉事に赤飯を炊く風習が一般的である。しかし、江戸時代の文献『萩原随筆』に「凶事ニ赤飯ヲ用ユルコト民間ノナラワシ」と記されており凶事に赤飯を炊く風習がこの頃には既にあった<ref>[http://www.narumi-mochi.jp/nazo.html 赤飯のなぞ:鳴海餅本店]</ref>。凶事に赤飯を炊く理由は不明ではあるが、[[赤|赤色]]が邪気を祓う効果がある事を期待したためという説や、いわゆる「[[縁起直し]]」という期待を込めて赤飯が炊かれたとも考えられる。また、古くは凶事に赤飯を食べていたものが何らかの理由で吉事に食べるように反転したという説もある。
 
 
 
伝承や歴史が明白となっている部分では、少なくとも[[12世紀]]には赤飯が供養に使われていたという事である。赤飯は宗教的な意味合いも強く、赤飯を用いた「'''赤飯供養'''」という風習が存在する。現在でもこの風習を伝えている代表的な[[寺社|神社仏閣]]に[[静岡県]]の[[蓮華寺_(静岡県森町)|蓮華寺]]や<ref>{{citenews | url = http://enshu33.com/all-guide/%E8%93%AE%E8%8F%AF%E5%AF%BA/| title = 一番札所 天台宗 八形山 蓮華寺 | publisher = 遠州三十三観音霊場| date = | accessdate = 2012-04-12}}</ref>、[[神奈川県]]の[[御霊神社 (鎌倉市)#祭事|御霊神社]]境内にある石上神社が7月に行う神事である石上神社例祭の「御供流し」がある<ref>{{citenews | url = http://www8.plala.or.jp/daisho/kamakura/isigami-reisai.htm| title = 石上神社例祭 | publisher = 鎌倉手帳(寺社散策)| date = | accessdate = 2011-01-29}}</ref>。また、[[八王子城]]周辺の地区では八王子城が落城した際に多くの落人が御主殿の滝で[[自刃]]・[[斬首|処断]]されたという言い伝えから「あかまんま供養」という地域的に根付いている風習もある<ref>{{citenews|url = http://www.takaosan.info/hachiden.htm|title = 八王子城落城伝説|publisher = 高尾山総合インフォメーション「高尾通信」|date = 2005|accessdate = 2010-08-20}}</ref>。
 
 
 
供養以外にも「竜を祭る」という風習では赤飯が[[8世紀]]から使われている事が確認されている。伝承として最も古くに伝わるのが[[九頭竜伝承]]として[[箱根]]の[[芦ノ湖]]の湖水祭に伝わる。御供船に三升三合三勺の赤飯と神酒を積み載せ、逆さ杉のところで湖底に沈め捧げる風習である。この風習が行われる以前は[[人身御供]]として若い娘が奉げられていたが、それを救うべく[[万巻上人]]が先述の通り御供船に三升三合三勺の赤飯と神酒を芦ノ湖に沈める風習へと変えた<ref>{{citenews|url = http://e-mumei.com/~up/web/hougetsu3/hakone1.html|title = 九頭竜伝承と湖水祭の起源|publisher = |date = |accessdate = 2011-01-30}}</ref>。又、同じく竜神(大蛇)を祭るという行事が[[静岡県]]の[[桜ヶ池 (御前崎市)|桜ヶ池]]で行われており、同様にお櫃に入れた赤飯を池に沈めて竜神に供え「お櫃納め」と呼ばれている<ref>{{citenews|url = http://www.k4.dion.ne.jp/~daturyok/sizu/sonota1/sakura/sakura.html|title = 遠州七不思議 桜が池|publisher = 静岡裏観光案内|date = 2006-09-23|accessdate = 2011-01-30}}</ref>。ただし、芦ノ湖と違うのが沈めたお櫃が数日後に空になって浮かんでくる点であり、その特異な現象から[[遠州七不思議]]の一つとして、あるいは「奇祭」の一つとして数えられている。この他にも[[群馬県]][[伊勢崎市]]赤堀地区の[[長者]]である道元の娘が[[赤城山]]の小沼(コノ)に引き摺り込まれて竜神となったという伝承もあり<ref>{{citenews|url = http://www.isesaki.ne.jp/kankoukyoukai/densetsu.html|title = 赤城山小沼と赤堀の竜女伝説|publisher = 伊勢崎市観光協会|date = |accessdate = 2011-02-16}}</ref>、桜ヶ池と同様に[[重箱]]に入れた赤飯を沈めると翌日には空になった重箱だけ浮かんできたという<ref>{{citenews|url = http://www.akagicge.com/densetu/densetu.html#%E8%B5%A4%E5%A0%80%E9%81%93%E5%85%83%E3%81%AE%E5%A8%98|title = その二 赤堀道元の娘|publisher = あかぎ風ライン研究会(群馬県中部行政事務所)|date = |accessdate = 2011-02-16}}</ref>。
 
 
 
また、[[千葉県]][[船橋市]][[金堀町]]や、[[福井県]]([[嶺南]]・[[嶺北]]共に沿岸部)、[[神奈川県]]、[[富山県]]、[[石川県]]、[[新潟県]]などの一部の地区では長寿を全うして大往生した人物の[[葬儀]]で参列客に対し赤飯を出す風習も残っている。なぜ葬儀に赤飯を出すかは縁起も由来も不明となっているが、一説では天寿を全うした故人が旅立つ事や、その大往生の人生を祝うという意味が込められているといわれる<ref>{{Cite news | url = http://www.sogi-custom.com/area/fukui.html| title = 福井県の葬儀事情・お葬式のしきたり| publisher = 全国葬儀事情ガイド| date = | accessdate = 2011-01-29}}</ref>。あるいは、先述のハレとケや供養とも関係があるともいわれる。
 
 
 
かつての[[武家]]では、成人の儀となる[[元服]]や祝いの席で赤飯が振る舞われた。禄高の低い武士であっても、江戸時代後期までこの習わしがあったことは、[[江原素六]]などの著名人回想録に度々みえる。女児の場合は、[[月経#初潮|初潮]]や[[婚礼]]などを祝して赤飯を振る舞う家庭もあったが、現在ではこの風習を行う家庭は少なくなっている。
 
 
 
上記までの様々な風習でも分かるとおり、赤飯に纏わる風習は形を変えながら日本各地に存在している。
 
 
 
== 地域性 ==
 
=== 秋田県 ===
 
[[秋田県]]の県南部([[大仙市]]、[[横手市]]、[[湯沢市]]など)では、大量の[[上白糖]]を入れた非常に甘い赤飯をつくることで知られている。赤飯の他に、炊き込みご飯、ポテトサラダ、太巻き寿司にも大量の砂糖を入れる。トマトに砂糖をかけて食べる方も多い。
 
なお、この現象は同じ[[秋田県]]でも県南部に限られ、[[秋田市]]をはじめとした県央部、[[能代市]]、[[大館市]]などの県北部では、砂糖の少ない普通の赤飯が好まれている。
 
 
 
=== 千葉県 ===
 
[[千葉県]]の一部では、特産の[[ラッカセイ|落花生]]が用いられる。
 
 
 
=== 東京都 ===
 
東京都ではアズキの代わりにササゲが使われることがある。アズキは煮ると皮が破れやすく、皮の破れた様が切腹を連想させたため、煮ても皮が破れないササゲを江戸時代に武家で用いたことが起源である。
 
 
 
=== 北海道 ===
 
; 甘納豆赤飯
 
: [[北海道]]や[[山梨県]]には、[[甘納豆]]を赤飯に入れる風習がある。[[室町時代]]に[[甲斐国]]([[山梨県]])南部の人たちが移住した[[青森県]]の一部でも、この風習が残っている。[[小豆]]や[[ささげ]]などの一般的な赤飯も現存するが、[[甘納豆]]([[花豆]]、[[金時豆]]など)を用いる場合がある。甘納豆を用いる場合は赤色に着色されないため、[[着色料|食紅]]が用いられる。
 
: 甘納豆は、炊き(蒸し)上がった状態の赤飯に加えて混ぜたり、添えるのが通例である(豆を一緒に炊き(蒸し)上げた場合、豆が溶けるため)。出来上がったものには、[[紅しょうが]]をスライスまたは刻んだものが添えられ、[[胡麻塩]]がふりかけられる。
 
; 北海道の小売店
 
: [[スーパーマーケット|スーパー]]などの惣菜コーナーでは、一般的な赤飯と一緒に販売されている。また、[[コンビニエンスストア|コンビニ]]では、[[サークルKサンクス#サンクス|サンクス]]にて甘納豆赤飯のおにぎりが販売されている。
 
 
 
=== 長野県 ===
 
: [[長野県]][[佐久盆地]]では、[[花豆]]を使用。
 
 
 
=== 青森県 ===
 
砂糖を使用した甘めの味付けである<ref>[http://www.tsugaru-ryouriisan.com/blog/archives/550/ 津軽料理遺産: 赤飯]</ref>。
 
 
 
また、青森県[[南部地方]]には、[[南部煎餅]]に甘い赤飯を挟んだ「こびりっこ」([[せんべいおこわ]])と呼ばれる郷土料理がある<ref>[http://www6.pref.aomori.lg.jp/p-view/information/gochiso/topics/post-353.html 青森県民はスィーツ好き?|あおもりポテンシャルビュー]</ref>。
 
 
 
=== 新潟県中越地方 ===
 
[[新潟県]][[中越地方]]の一部には、'''[[醤油]]赤飯'''と呼ばれるものが存在する。「赤飯」という名がついているが、一般的な赤飯のように赤くはなく、どちらかというと五目おこわのように茶色に近い。「醤油おこわ」とも呼ばれている。
 
 
 
=== 福井県大野市 ===
 
[[福井県]][[大野市]]では、[[サトイモ|さといも]]をころ煮にして、もち米・小豆と一緒に蒸した「さといもの赤飯」が作られている<ref>[http://hokuriku.biz/local-foods/%E3%81%95%E3%81%A8%E3%81%84%E3%82%82%E8%B5%A4%E9%A3%AF.html さといも赤飯]</ref>。
 
 
 
=== 徳島県鳴門市 ===
 
[[徳島県]][[鳴門市]]では、「ごま砂糖」をかけて食べる習慣がある<ref>[http://www.ytv.co.jp/kenmin_show/secret/this_week/index.html ケンミンの秘密 | カミングアウトバラエティ 秘密のケンミンSHOW]</ref>。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist}}
 
  
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もち米に小豆,またはささげを入れて赤い色をつけ蒸した飯。[[強飯]] (こわめし) またはおこわともいう。ごま塩を添えて供する。祝儀用とする。青大豆,黒豆を用いると不祝儀用となる。
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== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Sekihan}}
 
 
* [[日本料理]]
 
* [[日本料理]]
 
* [[黒飯]]
 
* [[黒飯]]
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* [[ササゲ|ささげ]](大角豆)
 
* [[ササゲ|ささげ]](大角豆)
 
{{米料理}}
 
{{米料理}}
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[[Category:日本の米料理]]
 
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[[Category:アズキ]]
 
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2018/10/27/ (土) 00:06時点における最新版

赤飯(せきはん)

もち米に小豆,またはささげを入れて赤い色をつけ蒸した飯。強飯 (こわめし) またはおこわともいう。ごま塩を添えて供する。祝儀用とする。青大豆,黒豆を用いると不祝儀用となる。

関連項目



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