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| 独自研究 = 2016年9月
 
| 出典の明記 = 2016年9月
 
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{{WikipediaPage|ウィキペディアから利用できるEメール(ウィキメール)については、[[Help:ウィキメール]]をご覧ください。}}
 
{{redirect|メール}}
 
{{otheruses||日本の[[郵便]][[サービス]]の「電子郵便」|レタックス}}
 
  
[[File:(at).svg|thumb|150px|「@」([[単価記号]]、アットマーク)はすべての[[SMTP]] [[メールアドレス]]で使われる<ref>{{cite web|url=http://tools.ietf.org/html/rfc5321#section-2.3.11|title=RFC 5321 – Simple Mail Transfer Protocol|accessdate=2010-02|date=October 2008|work=Network Working Group }}</ref>]]
 
 
{{インターネット}}
 
{{インターネット}}
'''電子メール'''(でんしメール、英: Electronic mail、E-mail、'''Eメール''')は、[[コンピュータネットワーク]]を使用して、[[郵便]]のように[[情報]]等を交換する手段である。'''電子郵便'''(でんしゆうびん)とも言う。
+
'''電子メール'''(でんしメール、英: Electronic mail、E-mail、'''Eメール'''
  
==概要==
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[[インターネット]]などコンピュータネットワークを通じてユーザー間でメッセージを交換するシステム,あるいはそのメッセージ。e-mailと略記することが多い。コンピュータ間でメッセージを交換するシステムは 1960年代から存在したが,各ユーザーを abc@def.comなどという個人名とドメイン名を組み合わせたアドレスで指定する仕組みは,[[ARPANET]]の電子メールシステムを開発したレイ・トムリンソンが 1971~72年に考案したとされる。インターネットの電子メールでは,送信に SMTPと呼ばれる[[プロトコル]]を使い,メールはコンピュータからメールサーバに送られ,そこからリレー式に宛先に到着するまで転送される。受信には POPと呼ばれるプロトコルを使い,メールはユーザーの受信要求に応じて電子メールが蓄積されているメールサーバからコンピュータへ取り込まれ,メールソフトで読まれる。受信用プロトコルには,メールをすべてメールサーバ側で管理する IMAPも使われる。電子メールは文字だけでなく,画像,音声,動画なども扱えるようになっており,そのための MIMEという形式がある。これらの規格はインターネットに関する技術の標準を定める団体である IETFの発行する RFC文書で規定されている。電子メールは公私ともに利用されるようになったが,一方で過剰な広告などのスパムメールやウイルスメールなど,問題を起こすものも少なくない。
[[インターネット]]の初期からある通信手段であり、[[Unix to Unix Copy Protocol|UUCP]]や[[Simple Mail Transfer Protocol|SMTP]]などの[[プロトコル]]を介して、メールを相手[[メールサーバ|サーバ]]に届けられる。電気的な[[信号 (電気工学)|信号]]で送受信を行うのでかかる時間は数分程度である。
 
  
一方で、インターネットの普及以前に[[コンピュータ]][[通信]]手段として広く行われていた、いわゆる[[パソコン通信]]でも、加入者同士で文書のやり取りを行うシステムが「電子メール」として提供されていた。ただし、パソコン通信では、一般的に、通信が1つのパソコン通信システム内にとどまっていたので、他のシステムとの間での電子メールの交換機能などの相互通信機能はほとんどなかった。また、各パソコン通信システムごとに独自のシステムが構築されていた事が多かったので、[[ユーザインターフェイス]]等についても[[互換性|互換]]がなかった。しかしその後、インターネットの普及に伴って、大手パソコン通信システムとインターネット間で相互に通信が可能にもなった。メール友達([[メル友]])も、流行になった時期があった。
+
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なお、以下では「広義のメール」と記載が無い物は[[Request for Comments|RFC]]に準拠した、UUCP、SMTPのプロトコルを使用した電子メールについてのみ記述である。それ以外の電子メールについては上記の各関連項目を参照のこと。
 
 
 
=== 狭義のメール ===
 
* [[Request for Comments|RFC]]に準拠した、UUCP、SMTPのプロトコルを使用した電子メール。
 
 
 
=== 広義のメール ===
 
* 他のコンピュータ(サーバ、ホスト)にログインして見るメール - [[クライアント (コンピュータ)|クライアント]]の端末ソフト([[ウェブブラウザ]]や[[Telnet]]端末など)以外のソフトウェアを必要としないメール。そのサーバまではRFCに準拠した方法で伝達されている。[[ウェブメール]]も広義の電子メールであり、これを用いた[[フリーメールサービス]]も普及している。
 
* [[電子掲示板|電子掲示板(BBS)]]や[[ブログ]]のコメント - インターネットが普及し始めた頃(あるいは現在も)はそれらを「メール」と呼称していた初心者いる。
 
* [[ショートメッセージサービス]](SMS) -  [[携帯電話]]や[[PHS]]間でごく短い[[文章]]を送受信する、[[iモード]]などのサービス開始前より行われている。
 
* [[インターネット選挙運動]]におけるメール - [[総務省]]の定義ではRFCに準拠したメールとショートメッセージサービスをメールとしている。
 
 
 
==電子メールを支える技術==
 
===一般===
 
個々の電子メールの[[メールアドレス|アドレス]]は、「<code>Yamada.Tarou@example.wikipedia.org</code>」などのような形で表現される。実際に電子メールを使うためには独自[[ドメイン名]](この例では「<code>example.wikipedia.org</code>」)を得て、ドメイン名を管理する[[DNSサーバ]]や[[メールサーバ]]に登録する必要があることがほとんどである。
 
 
 
一般的には、加入[[インターネットサービスプロバイダ|インターネットプロバイダ]]や[[勤務]]先・[[通学]]先の[[企業]]・[[学校]]などのアドレス([[アカウント]])になっていることが多い。
 
 
 
容量については理論的には制限はないが、送受信可能な最大容量は、プロバイダの提供する容量で制約を受ける。一般的には、[[ダイヤルアップ接続]]時代の名残の数[[メガ]][[バイト (情報)|バイト]](MB)から、近年の[[ブロードバンドインターネット接続|ブロードバンド]]対応として大容量を謳ったものでは100MB~数GB([[ギガ]]バイト)程度に設定されることが多い{{要出典|date=2009年11月}}。主要プロバイダの一例としては[[OCN]]が10MBまで<ref>[http://tech.support.ntt.com/ocn/mail/howto/capacity.html OCN設定サポート…OCNのメール送信容量は通常10MBまで送信可能です]</ref>、[[So-net]]が20MBまで<ref>[http://faq.so-net.ne.jp/app/answers/detail/a_id/2192/~/%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9C%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%AE%B9%E9%87%8F%E3%81%A8%E4%BF%9D%E7%AE%A1%E6%9C%9F%E9%96%93 So-net会員サポート…基本メールボックスの容量と保管期間]</ref>、[[Biglobe]]が100MBまでである<ref>[http://email.biglobe.ne.jp/mailusage.html BIGLOBEメールの仕様]</ref>。これ以上の大容量のデータのやり取りには[[ファイル転送プロトコル|FTP]]や[[Peer to Peer|P2P]]、[[Hypertext Transfer Protocol|HTTP]]等による[[オンラインストレージ]]、[[ファイル転送サービス]]、[[アップローダー]]など<!-- 何? --><!-- が使われることが多い。 -->を使用する。
 
 
 
[[無料]]アドレス([[フリーメールサービス]])の場合は、プロバイダなどのアカウントで利用する一般的な[[電子メールクライアント]]ソフトではなく、[[ウェブブラウザ]]を使って[[ウェブページ]]上で、送受信を行うウェブメールがほとんどである。
 
 
 
===プロトコル===
 
現在、インターネットでは、[[メールサーバ]]間での通信および[[クライアント (コンピュータ)|クライアント]]からの送信には、一般に[[SMTP]]が使われる。古くは、また現在でも希に、[[UUCP]]が使われる。メールは、数々の[[サーバー]]を[[リレー]]のように経由して目的のメールサーバに伝えられる。なお、電子メールには、送信者の使用メールソフトや経由サーバーなどの[[ヘッダ (コンピュータ)|ヘッダー]]と呼ばれる情報が付属されている。
 
 
 
メールサーバからメールを読み出す場合には、{{lang|en|[[Post Office Protocol|POP]]}}、{{lang|en|[[Internet Message Access Protocol|IMAP]]}}などのプロトコルが用いられる。メールの書式については、RFC 5322で規定がある。また、英字以外の文字・[[言語]]や[[テキスト]]以外の情報をメールで送るなどのために{{lang|en|[[Multipurpose Internet Mail Extensions|MIME]]}}が規定されている。
 
 
 
===文字コード===
 
元来のメールの[[文字コード]]は[[ASCII|US-ASCII]]のみであったが、上記{{lang|en|MIME}}の規定により様々な文字コードが使えるようになった。
 
 
 
かつての日本の{{lang|en|[[JUNET]]}}では[[JIS規格]]に基づく規則を決めて[[日本語]]を扱えるようにした<ref>[http://www.cs.tsukuba.ac.jp/~yas/fj/junet-tebiki/ {{lang|en|JUNET}}利用の手引(第1版)]</ref>。この規則を{{lang|en|MIME}}の枠組みで再定義したものが[[ISO-2022-JP]]である。現在の日本語メールでは、このISO-2022-JPが広く用いられている。
 
 
 
RFC 2277では、出来るだけ広く知られた文字コードを選ぶように注意を促している。これは[[UTF-8]]が普及するまでの暫定的なものであるが、その期間は50年であるかもしれないので事実上は永遠と考えてよいとも書かれている<ref>[http://www.imc.org/mail-i18n.html Using International Characters in Internet Mail]</ref>。
 
 
 
===メール形式===
 
元来は、メールは[[文章]]程度の'''[[プレーンテキスト]]形式'''の物のみであったが、上記{{lang|en|MIME}}の規定および普及に伴って、メール本文を[[HyperText Markup Language|HTML]]により記述した[[HTML電子メール|HTML形式のメール]]も、[[Request for Comments|RFC]]に規定されて一般にも使われるようになった。
 
 
 
HTML形式のメールは、メール本文がHTMLで記述できるのでメールに[[Webページ]]と同様の表現力を持たせられる利点がある。[[携帯電話]]・[[PHS]]でも、[[Compact HTML|cHTML]]形式のメールが一般向け仕様のサービスとして提供されているものもある。
 
 
 
その一方で、特に、{{lang|en|[[Microsoft Windows]]}} と、その標準メールクライアントである {{lang|en|[[Outlook Express]]}}(初期設定ではメールの作成時にHTML形式が選ばれる)の普及に伴って、HTML形式のメールが送受信されることも多くなった。しかしながらメールクライアントにおいては、メール中のHTML情報を展開し表示するための[[レンダリングエンジン]]({{lang|en|[[Internet Explorer]]}}をはじめとするウェブブラウザ)にしばしば[[セキュリティホール]]が発見されているので、メールを見る(プレビューする)だけで、[[コンピュータウイルス]]が侵入する被害を受けたり、[[スパム (メール)|迷惑メール]]・[[架空請求]]メール等で画像[[HTML要素|タグ]]を埋め込んだメールを送りつけて表示させて、メールを表示させた情報を収集([[ウェブビーコン]]と言う)して悪用するなど、[[コンピュータセキュリティ|セキュリティ]]上の問題がある(ただし「HTMLメールを表示する事」は「ブラウザでWebページを表示する事」と、技術的には根本的な違いはない)。対策としては、[[ウイルス対策ソフト|ウイルス対策]]・[[電子メールフィルタリング|迷惑メール対策]]の[[ソフトウェア|ソフト]]を導入するか、HTML形式のメールをフィルタリング機能で受信を拒否する・ゴミ箱[[フォルダ]]へ振り分けるなどがある。また、HTMLメールの表示に対応していないメールクライアントもあって、断り無くHTML形式のメールを送信しても正しく受信されないおそれがある。
 
 
 
なお、あるファイルデータをメールに添付して送る場合、添付ファイルとしてMIMEなどによってテキスト化([[エンコード]])をしてメール本文に埋め込んで送信して、受信側で元のデータファイルに復元([[エンコード|デコード]])する方法が取られる。添付ファイルには、コンピュータウイルスも仕込み可能なので、受信時に添付ファイルを自動的に開く設定になっていると、やはりコンピュータウイルスが侵入する被害を受けるなどの危険もある。
 
 
 
===ヘッダー情報===
 
一通一通それぞれのメールは、本文とは別に、'''[[ヘッダ (コンピュータ)|ヘッダー]][[フィールド (計算機科学)|フィールド]]'''と呼ばれる各種の特殊な情報が記載された領域を持つ。ほとんどのメールクライアントでは、何らかの方法(メールクライアント毎に異なる)によって、このヘッダーフィールドの情報を参照可能である。この情報は、[[脅迫]]メールや[[スパム (メール)|スパム]]などのメールが届く場合などに、送信元の特定などに威力を発揮する。ただし、[[偽装]]も可能で必ずしもすべてのヘッダフィールドを付加する必要はないので、完全には判断できない。
 
 
 
====代表的なヘッダフィールド====
 
ヘッダーフィールドは ''フィールド名''<code>:</code>''フィールド値'' という形で記載される。
 
 
 
;<code>Bcc</code>
 
;<code>Cc</code>
 
:Ccはカーボンコピーの受取人、Bccはブラインドカーボンコピーの受取人のメールアドレス。単数や複数の名前やアドレスも含められる。[[#CcとBcc]]を参照。
 
;<code>Date</code>
 
:送信者が送信を行った日時
 
;<code>From</code>
 
:著者のメールアドレス<ref>ここでいう「メールアドレス」は、技術的にはメールボックス・リスト (mailbox-list) という。BCC、CC、Reply-To、Toも同様。</ref>。単数または複数の名前やアドレスも含められる。
 
:このヘッダーの記載は送信者がメールクライアントの設定によって自由に変更できる。このようなメールの仕様から、いわゆる「なりすまし」などの悪用を完全に防ぐことは困難とされる。
 
;<code>In-Reply-To</code>
 
:返信元メールなどのMessage-IDの値の一覧
 
;<code>Message-ID</code>
 
:メール一通一通に付加された固有の番号
 
;<code>MIME-Version</code>
 
:MIMEのバージョン
 
;<code>Received</code>
 
:このメールが届くまでに経由した[[メール転送エージェント]]([[IPアドレス]])および経由した日時
 
;<code>Reply-To</code>
 
:送信者が返信先として希望するメールアドレス
 
;<code>Return-Path</code>
 
:SMTP通信で送信元として伝えられるメールアドレス
 
;<code>Sender</code>
 
:送信者のメールアドレス<ref>ここでいう「メールアドレス」は、技術的にはメールボックス (mailbox) という。</ref>。名前も含められる。著者と送信者が同一、すなわちFromが単一のアドレスでSenderと同じ場合は使うべきではない。逆に、異なる場合は必須である。
 
;<code>Subject</code>
 
:話題を表す短い文。日本語では件名、サブジェクトなどと呼ばれる。返信の場合は[[Re:]]、転送の場合は[[Fw:]]が先頭に自動的に付加される場合が多い([[#ReとFw]]を参照)。
 
;<code>To</code>
 
:受取人のメールアドレス。単数または複数の名前やアドレスも含められる。
 
;<code>X-FROM-DOMAIN</code>
 
:送信者のドメイン
 
;<code>X-IP</code>
 
:送信者のグローバルIPアドレス
 
;<code>X-Mailer</code>
 
:メールクライアントの種別
 
;<code>X-Priority</code>
 
:送信者が指定した重要度
 
 
 
===保存形式===
 
{{節スタブ}}
 
*[[eml形式]]:1メール1[[ファイル (コンピュータ)|ファイル]]
 
*[[mbox]]:一つのファイルに複数のメール(1フォルダ1メールなど)
 
*[[Maildir]]
 
 
 
==機能==
 
===CcとBcc===
 
メールを送信する際の機能として、'''<code>Cc</code>'''(カーボンコピー<ref>{{lang-en-short|carbon copy}}</ref>)と'''<code>Bcc</code>'''(ブラインドカーボンコピー<ref>{{lang-en-short|blind carbon copy}}</ref>)の2種類ある。メールの本来の送信先は一般的にTo:に指定して送信するが、本来の送信先以外にも一応複製を送っておきたい相手などがいるという場合にこの機能を使用する。
 
 
 
メールを初めて利用する人はもちろん、それなりに使い慣れている人にしても、この機能の本来の使用方法を理解していない事も多い。この機能を使うに当たっては、よく理解して使えばとても便利であるが、私用・公用に限らず、Cc機能とBcc機能の違い・それぞれに指定されて送信された相手に見える自分以外の送信先をよく理解して使わないと、例としてメールアドレスの[[個人情報]]漏洩など、色々な意味で問題を起こす事となる。
 
 
 
また、<code>Bcc</code>として指定したメールアドレスを他の受信者に見せたり、ヘッダー内の別領域に書くなどの欠陥を持つメールソフトが存在するので、<code>Bcc</code>機能を理解していてもあえて使わない利用者も居る。
 
 
 
;<code>Cc</code>
 
:<code>To</code>で指定した本来の送信先以外にも、一応複製を送っておきたい相手などがいる場合に使用する機能である。
 
:<code>To</code>で宛先を指定するのと同様に、<code>Cc</code>に複製を送りたい相手を指定して使用する。<code>To</code>に指定された本来の相手には、<code>To</code>と<code>Cc</code>に指定された宛先が全て見える。また、<code>Cc</code>に指定された相手にも、<code>To</code>と<code>Cc</code>に指定された宛先が全て見える。
 
:要するに、送信者 (<code>From</code>)、<code>To</code>の相手、<code>Cc</code>の相手、の各3人相互で、各アドレスが各3人全員に知られることになる。
 
;Bcc
 
:<code>To</code>で指定した本来の送信先以外にも一応複製を送っておきたい相手がいるが、<code>To</code>と<code>Cc</code>に指定した相手には、複製を送信した相手のメールアドレス及び複製を送信した事実を知られたくない場合などに使用する機能である。
 
:<code>To</code>で宛先を指定するのと同様に、<code>Bcc</code>に複製を送りたい相手を指定して使用する。メールの送信時に、メールサーバー (MTA) において<code>Bcc</code>ヘッダーを削除して転送するので、<code>To</code>、<code>Cc</code>に指定された相手には、この<code>Bcc</code>に指定された宛先は全く見えない。しかし、<code>Bcc</code>に指定された相手には、<code>To</code>と<code>Cc</code>に指定された宛先が全て見える。また、<code>Bcc</code>の宛先アドレスが複数ある場合には、<code>Bcc</code>指定された各宛先相互間で、自分以外の他の宛先は分からない。
 
:複数のメールクライアントから単一のメールアカウント・サーバーに接続する場合には、Bccを活用した技がある。<code>Bcc</code>に<code>From</code>(自分自身)と同じアドレスを指定する(メールクライアント (MUA) による常時設定も可能)事によって、自分が送信したメールがそのままの内容で自分のメールクライアントの受信箱にも配信される。POP3等のメールサーバーでサーバーかメールクライアントへ受信したメールをサーバーから除去しない(数日後に削除する)設定をメールクライアントにすることによって、1つのメールクライアントから送信したメールが他のメールクライアント全てに複製として配信される。これによって、通常は送信したメールクライアントの送信済み箱を見ないと分からない所が、複数のメールクライアントで送信メールが確認できる。
 
:[[ネチケット]]の一つとして推奨されてきたメールの送信方法であるが、一斉メールはどのような場合でもBccを使用するべきかといえばそうでもない。例えば特定の一斉送信されたメールについて、全ての受信者がメールアドレスを交換し合っている場合にはBccを使う必要性はなく、どちらかというと宛先と目的がはっきりと明示されているToとCcを使いわけるのが普通である。時と場合によりTo、Cc、Bccを適切に使い分けるためには高度なネチケット知識が必要である。
 
:なお、時々「ブラックカーボンコピー<ref>{{lang-en-short|black carbon copy}}</ref>」と言われることがあるが、これは間違いである。
 
 
 
===ReとFw===
 
;Re(返信)
 
:多くの[[電子メールクライアント]]では、返信されたメールの件名の先頭に自動的にRe:またはRE:という記号を付加する。この略号は、受け取ったメールの表題「○○」に対し返事の表題「○○に関して」を自動的に付ける便宜上のものであり、送信者が意図的に削除しても構わない。古くから商用文で使われていた慣習が、電子メール発祥期のメールコマンドに採用され、さらには[[Request for Comments|RFC]]に記載されたことで定着したが、他にも諸説ある。
 
{{main|Re:}}
 
;Fw、Fwd<ref>{{lang-en-short|forward}}</ref>(転送)
 
:一部の[[電子メールクライアント]]では、メールを転送する際に、件名の先頭に自動的に Fw: などの記号を付加することがある。この略号は Re と同様単なる便宜的なものであるだけでなく、RFCにすら記述の無い独自仕様である。例えば、Fw: が連続していれば何度も転送されたメールだと考えることもできるが、それはあくまで、一部の[[電子メールクライアント]]の仕様に過ぎず、一般的な理解ではない。Fw: の連続は[[チェーンメール]]に多いため、チェーンメールかどうかの目安にもなる。そのため、転送時に Fw: を削除するように指示する内容が記述されたチェーンメールもある。
 
 
 
==歴史==
 
===先駆的活動===
 
テキスト形式のメッセージを電気的に伝える方法は1800年代中頃の[[モールス信号]]による電報に遡る事が出来る。[[ニューヨーク万国博覧会 (1939年)|1939年のニューヨーク万国博覧会]]では、[[IBM]]が将来郵便に替わる高速の自社用電波を用いた通信で、祝福の文書をサンフランシスコからニューヨークに送った<ref>[http://hbswk.hbs.edu/item/4138.html {{lang|en|The Watsons: IBM's Troubled Legacy}}]</ref>。[[第二次世界大戦]]中、ドイツが使用した[[テレタイプ端末]]は<ref>See File:Gestapo anti-gay telex.jpg</ref>、その後[[テレックス]]が世界的に普及する1960年代末まで使われた。アメリカには同様なTWXがあり、1980年代末まで重要な通信方法の位置を占めた<ref>[http://www.baudot.net/docs/kimberlin--telex-twx-history.pdf {{lang|en|Telex and TWX History}}]、ドナルド・E・キンバーリン、1986年</ref>。
 
 
 
歴史的に「{{読み仮名|{{lang|en|electronic mail}}|エレクトロニック・メール}}」という用語は一般的に電子化された送信文書全般を指して用いられた。例えば、1970年代前半には[[ファクシミリ]]による文書送信を指す用語として用いられる例もあった<ref>Ron Brown, Fax invades the mail market, [http://books.google.com/books?id=Ry64sjvOmLkC&pg=PA218 New Scientist], Vol. 56, No. 817 (Oct., 26, 1972), pages 218-221.</ref><ref>Herbert P. Luckett, What's News: Electronic-mail delivery gets started, [http://books.google.com/books?id=cKSqa8u3EIoC&pg=PA85 Popular Science], Vol. 202, No. 3 (March 1973); page 85</ref>。
 
 
 
===電子メールの起源===
 
電子メールはインターネットに先行して開発された。既存の電子メールシステムはインターネットを作るに当たって重要な道具となった。
 
 
 
最初の電子メールは[[1965年]]、[[メインフレーム]]上の[[タイムシェアリングシステム]]の複数の利用者が相互に通信する方法として使われ始めた。1970年代初頭までに、[[アメリカ国防総省]]の{{仮リンク|自動デジタル・ネットワーク|en|Automatic Digital Network}} (AUTODIN) は1350台の端末間を繋ぎ、1件あたり平均3000文字のメッセージを月間3000万件取り扱えるようになった。AUTODINは18台の計算機化された大きな切替装置が運用を支え、さらに約2500台の端末を繋げる{{仮リンク|アメリカ共通役務庁|en|United States General Services Administration}}のアドバンスト・レコード・システムとも接続された<ref name="NAS USPS">USPS Support Panel, Louis T Rader, Chair, Chapter IV: Systems, [http://books.google.com/books?id=5TQrAAAAYAAJ&pg=PA27 Electronic Message Systems for the U.S. Postal Service], National Academy of Sciences, Washington, D.C., 1976; pages 27-35.</ref>。正確なところは不明だがその類の機能を持つ最初のシステムとして、SDC([[ランド研究所]]からのスピンオフで[[半自動式防空管制組織|SAGE]]のソフトウェア開発を行った会社)のQ32システムがある。[[マサチューセッツ工科大学]]は1961年に[[CTSS]]を導入し<ref>"CTSS, Compatible Time-Sharing System" (September 4, 2006), {{仮リンク|サウスアラバマ大学|en|University of South Alabama}}, [http://www.cis.usouthal.edu/faculty/daigle/project1/ctss.htm USA-CTSS].</ref>、複数の利用者が離れた端末から電話回線を使って中央システムにログインし、ディスクにファイルを保存し共有できる体制を整えた<ref>[[:en:Tom Van Vleck|Tom Van Vleck]], "The IBM 7094 and CTSS" (September 10, 2004), ''Multicians.org'' ([[Multics]]), web: [http://www.multicians.org/thvv/7094.html Multicians-7094].</ref>。
 
電子メールは間もなく利用者が異なるコンピュータ間で情報をやり取りするための「ネットワーク電子メール」に拡張された。[[1966年]]には異なるコンピュータ間で電子メールを転送していた(SAGEでの詳細は明らかではないが、もっと早い時期に実現していたかもしれない)。
 
 
 
*1962年:{{仮リンク|事務管理用端末システム (IBM)|en|IBM Administrative Terminal System}}1440/1460<ref>{{cite manual |    author=IBM |      title=1440/1460 Administrative Terminal System (1440-CX-07X and 1460-CX-08X) Application Description |    section=| sectionurl=
 
|    version=Second Edition |  publisher=IBM |      date=|        url=http://bitsavers.informatik.uni-stuttgart.de/pdf/ibm/144x/H20-0185-1_1440_ATS_termOpe.pdf |    format=pdf |        id=H20-0129-1| accessdate=2013-02-22 }}</ref>
 
*1968年:事務管理用端末システム (IBM) ATS/360<ref>{{cite manual |    author=IBM |      title=System/36O Administrative Terminal System DOS (ATS/DOS) Program Description Manual|  publisher=IBM|        id=H20-0508 | accessdate=}}</ref><ref>{{cite manual |    author=IBM |      title=System/360 Administrative Terminal System-OS (ATS/OS) Application Description Manual|  publisher=IBM|        id=H20-0297 | accessdate=}}</ref>
 
*1972年:{{仮リンク|UNIXメール|en|mail (Unix)}}<ref>[http://minnie.tuhs.org/cgi-bin/utree.pl?file=V3/man/man1/mail.1 Version 3 Unix mail(1) manual page from 10/25/1972]</ref><ref>[http://minnie.tuhs.org/cgi-bin/utree.pl?file=V6/usr/man/man1/mail.1 Version 6 Unix mail(1) manual page from 2/21/1975]</ref>
 
*1972年:{{仮リンク|ラリー・ブリード|en|Lawrence M. Breed}}による[[APL]]メールボックス<ref>[http://www.jsoftware.com/papers/APLQA.htm APL Quotations and Anecdotes], including [[Leslie H. Goldsmith|Leslie Goldsmith]]'s story of the Mailbox</ref><ref>[http://www.actewagl.com.au/Education/communications/Internet/historyOfTheInternet/InternetOnItsInfancy.aspx History of the Internet, including Carter/Mondale use of email]</ref>
 
*1974年:[[PLATO]] IV Notes - オンラインの[[インターネットコミュニティ]]システムにおいて、「個人的な注意」を通知するための電子メールが広く使われた<ref name="NAS USPS" /><ref>David Wooley, [http://www.thinkofit.com/plato/dwplato.htm#pnotes PLATO: The Emergence of an Online Community], 1994.</ref>。
 
*1978年:{{仮リンク|ニュージャージー医科歯科大学|en|University of Medicine and Dentistry of New Jersey}}の電子メール<ref>{{cite web|url=http://blogs.smithsonianmag.com/aroundthemall/2012/02/a-piece-of-email-history-comes-to-the-american-history-museum/|title=A Piece of Email History Comes to the American History Museum|date=22 February 2012|accessdate=11 June 2012|first=Joseph|last=Stromberg|publisher=[[スミソニアン博物館]]}}</ref>
 
*1981年:[[IBM OfficeVision]]のPROFS<ref>[http://www.ibm.com/ibm100/us/en/icons/networkbus/ ''"...PROFS changed the way organizations communicated, collaborated and approached work when it was introduced by IBM’s Data Processing Division in 1981..."''], IBM.com</ref><ref>[http://www.fas.org/spp/starwars/offdocs/reagan/chron.txt ''"1982 – The National Security Council (NSC) staff at the White House acquires a prototype electronic mail system, from IBM, called the Professional Office System (PROFs)...."''], fas.org</ref>
 
*1982年:[[ディジタル・イクイップメント・コーポレーション]]の[[:en:ALL-IN-1|ALL-IN-1]]<ref>[https://research.microsoft.com/en-us/um/people/gbell/Digital/timeline/1982.htm Gordon Bell's timeline of Digital Equipment Corporation]</ref>
 
 
 
[[アーパネット|ARPANET]]は電子メールの発展に多大な影響を与えた。その誕生直後の[[1969年]]にシステム間電子メール転送の実験を行ったという報告がある<ref>{{Cite web
 
|author=Tom Van Vleck
 
|url=http://www.multicians.org/thvv/mail-history.html
 
|title=The History of Electronic Mail
 
|date=2001-02-01
 
|accessdate=2008-02-21
 
}}</ref>。[[BBNテクノロジーズ|BBN社]]の[[レイ・トムリンソン]]は[[1971年]]にARPANET上の電子メールシステムを開発し、初めて'''[[アットマーク|@]]'''を使って利用者名と機器とを指定できるようにした<ref>{{Cite web
 
|author=Ray Tomlinson
 
|authorlink=レイ・トムリンソン
 
|url=http://openmap.bbn.com/~tomlinso/ray/firstemailframe.html
 
|title=The First Network Email
 
|accessdate=2008-02-21
 
}}</ref>。ARPANET上では電子メール利用者が急激に増大し、[[1975年]]には1000人以上が利用するようになっていた。
 
 
 
その他にも、1978年までにUNIXメールがネットワーク化され[[Unix to Unix Copy Protocol|UUCP]]となり<ref>[http://cm.bell-labs.com/7thEdMan/vol2/uucp.bun Version 7 Unix manual: "UUCP Implementation Description" by D. A. Nowitz, and "A Dial-Up Network of UNIX Systems" by D. A. Nowitz and M. E. Lesk]</ref>、1981年にはIBMの[[メインフレーム]]の電子メールが[[:en:BITNET|BOTNET]]で接続された<ref>[http://www.livinginternet.com/u/ui_bitnet.htm "BITNET History"], livinginternet.com</ref>。
 
 
 
===一般への浸透===
 
ARPANETでの電子メールの利便性と利点が一般に知られるようになると、電子メールの人気が高まり、ARPANETへの接続ができない人々からもそれを要求する声が出てきた。タイムシェアリングシステムを代替ネットワークで接続した電子メールシステムがいくつも開発された。例えば[[Unix to Unix Copy Protocol|UUCP]]や[[IBM]]のVNETなどがある。
 
 
 
全ての[[コンピュータ]]や[[コンピュータネットワーク]]が直接相互に接続されるわけではないので、電子メールのアドレスには情報の伝達「経路」、つまり送信側コンピュータから受信側コンピュータまでのパスを示す必要があった。電子メールはこの経路指定方法でいくつものネットワーク間([[アーパネット|ARPANET]]、[[BITNET]]、[[NSFNET]])でやり取りすることができた。UUCPで接続されたホストとも電子メールをやり取りすることが可能であった。
 
 
 
経路は「バングパス」と呼ばれる方法で指定された。あるホストから直接到達可能なホストのアドレスを書き、そこから次に到達可能なホストのアドレスをバング([[感嘆符]]='''!''')で接続して書いていくアドレス指定方式である。
 
 
 
[[ITU-T|CCITT]]は、種々の電子メールシステムの相互運用を可能とするために 1980年代に[[X.400]]標準規格を開発した。同じ頃、[[Internet Engineering Task Force|IETF]]がもっと単純なプロトコル[[Simple Mail Transfer Protocol]] (SMTP) を開発し、これがインターネット上の電子メール転送の[[デファクトスタンダード]]となった。インターネットに各家庭から接続するようになった現代では、SMTPを基礎とする電子メールシステムの相互運用性は逆にセキュリティ上の問題を生じさせている。
 
<!-- 省略
 
In 1969 US Air Force users were sending text messages by keypunching cards with long text messages using one card for each 80 character line and transmitting them as card decks from one computer to another. By 1979, US Air Force users were logging onto central computers k within hours. By the end of 1983 US Air Force users were using user names like alclark@vax1.mil to send e-mail between a nationwide linkup of [[VAX]] computers. By 1984 these same users were using personal computers for same.
 
 
 
In 1979, the US Post Office bought a computer specifically for email, but wound up selling it to private industry. -->
 
 
 
[[1982年]]、[[ホワイトハウス]]は[[アメリカ国家安全保障会議]] (NSC) 従事者のために IBM の電子メールシステム Professional Office System (PROFシステム)を採用した。[[1985年]]4月、このシステムがNSC従事者向けに完全動作するようになった。[[1986年]]11月、ホワイトハウスの残りの部分もオンライン化された。1980年代末ごろまではPROFシステムだけだったが、その後は様々なシステムが導入されている([[VAX]] A-1(オールインワン)や、cc:Mailなど)。
 
 
 
==問題==
 
===トラフィックの増大と配送遅延===
 
電子メールのトラフィックの多くは実は[[スパム (メール)|スパムメール]]である。ある報告<ref>{{Cite web
 
|author=勝村幸博
 
|url=http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071214/289521/
 
|title=「メールの95%は『迷惑メール』だった」、2007年のスパム動向
 
|work=ITpro
 
|publisher=[[日経BP社]]
 
|date=2007-12-14
 
|accessdate=2008-02-21
 
}}</ref>によると、[[2007年]]中に送信されたメールのうち90%から95%がスパムメールであったという。大量に送信されるこれらのスパムメールはメールサーバに過大な負荷を与え、メール配送遅延の原因となることもある。たとえば[[2004年]]7月下旬から8月上旬にかけて、大手インターネットプロバイダ[[ニフティ|@nifty]]で、海外から大量に送信されたスパムメールによりメールサーバに断続的な負担が掛かり、メールの受信に支障が生じる状態が続いた<ref>{{Cite web
 
|url=http://support.nifty.com/support/information/mail_delay.htm
 
|title=会員サポート > 大量スパムメールによるメール遅延、ならびに対策について
 
|work=@nifty
 
|publisher=[[ニフティ]]
 
|date=2004-08-13
 
|accessdate=2008-02-21
 
}}{{リンク切れ|date=2017年9月}}</ref>。(2010年10月[[ロシア]]で摘発されたスパムメール業者は1日500億通を発信していたという。)
 
 
 
また近年、[[トロイの木馬 (ソフトウェア)|トロイの木馬]]などの[[マルウェア]]に感染したコンピュータ群によって引き起こされるDDoS型のスパム送信の割合が急激に増加しており、ますますメールサーバに多大な負荷を及ぼすものとされている(→[[ボットネット]]を参照)。
 
 
 
スパム以外のトラフィック増大要因として、いわゆる「年賀メール」(元旦前後に発生する大量の挨拶メール)の類もある。特に携帯電話・PHSのメール機能は「即時の意思疏通を図る手段」としてチャット的に利用される場合があるため、一般の電子メールに比べ大量かつ集中的に送信されやすく、これを原因とした配送遅延や[[輻輳]]が問題になる場合もある。この対策として、各通信事業者が年越時間帯の利用自粛を呼び掛けたり発信制限を行ったりすることもある。かつてパソコン通信が全盛だった時代には、処理の集中を防ぐため、あらかじめ年賀メールをサーバに予約送信しておき元旦に順次配送するといったサービスも提供されていた。
 
 
 
なお、電子メールの配送システムの多くは、メールサーバに一定以上の負荷が掛かると送信を保留し一旦スプールに保存し後に(例えば数時間後に)再送信を試みる仕組みになっているため、トラフィックが一定量を超えると配送の極端な遅延が起こる。この遅延はメール1通毎に起こるため、同時期に送ったメールであっても、あるものは数秒で届きあるものは数時間で届くということになり、これを理解していない利用者の間ではメールを「送った」「送らない」で揉める恐れもある。
 
 
 
一時的な[[トラフィック]]の増大で[[スプーリング|スプール]]に保存された保留メールは、多くの場合時間の経過と共に処理され正常に戻るが、メールサーバの能力が十分でないと再送処理自体が間に合わなくなり、送信者に失敗通知が返送されることもある。{{要出典|なお、失敗通知すら返送されず「消滅」することは原理的にありえない。メールサーバは能力が追い付かない場合メールの受信([[Simple Mail Transfer Protocol|SMTP]]コネクション)自体を拒否するからである。よく年賀メール等で「トラフィック増大が原因であるプロバイダのメールの紛失が起きた」と、あたかも不可抗力であるが如き報道を目にするが、正確にはそのプロバイダのメールサーバの管理が適切でなく、混雑時の処理が正しく動作していないシステム不良である。|date=2017年12月}}
 
 
 
[[同時多発テロ]]時には、ニューヨーク周辺間のメールが1日遅延するなどした他、2009年には[[南アフリカ]]で[[ケープタウン]]と[[ヨハネスブルグ]]間700kmで実験が行われ、電子メールより伝書鳩の方が早く情報を伝達できた。
 
 
 
===スパムメール対策の問題点===
 
スパムメール対策としてサーバ上、[[クライアント (コンピュータ)|クライアント]]上での[[電子メールフィルタリング|フィルタリング]]が普及してきたが、誤検知により通常のメールが[[スパム]]であると判断されてしまい、不着となる問題が増えている(→[[電子メールフィルタリング]]を参照)。
 
 
 
===コミュニケーション上の問題===
 
[[方言]]などが原因で口頭での意思疏通が叶わない人同士でも、文字による意思疏通を図れるため、人の交流が広域化した現代ではメールによる意思疏通は有用である([[日本]]、[[中国]]、[[イギリス]]など方言が多様な国では特に)。一方、[[パソコン通信]]や[[インターネット]]等における文字だけの遣り取りに見られる問題([[炎上 (ネット用語)|炎上]]、[[:en:Flaming (Internet)|Flaming]])は電子メールにおいても見られる。メールの真意、感情が相手に伝わらず、度々揉め事に発展するケースが挙げられている。英語圏では、メールの真意を読み取り間違え、感情に任せて送るメールの呼称([[スラング]])にFlame Mailというものがある。
 
 
 
==脚注==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
==関連項目==
 
*[[メールアドレス]]
 
*[[インターネットサービスプロバイダ|プロバイダ]]
 
*[[メールマガジン]]
 
*[[フリーメールサービス]]
 
*[[プッシュ型電子メール]]
 
*[[Webメール]]
 
*[[メーリングリスト]]
 
*[[メールサーバ]] - [[Domain Name System]](DNS)
 
*[[電子メールクライアント]](電子メールソフト、メールクライアント、MUA)
 
*[[スパム (メール)]](迷惑メール)
 
*[[ストアアンドフォワード]]
 
*[[mailto|mailto:]]
 
 
 
==外部リンク==
 
*[http://www.dir.co.jp/publicity/column/041203.html 大和総研/コラム:フィッシング詐欺が再喚起するHTMLメールの危険性]
 
*[http://www.kanzaki.com/memo/2006/03/03-1 署名区切り行:sig-dashes]
 
*[http://www.email-standards.org/ Email Standards Project] {{en icon}}
 
*{{Kotobank|2=}}
 
 
 
{{Normdaten}}
 
 
{{DEFAULTSORT:てんしめえる}}
 
{{DEFAULTSORT:てんしめえる}}
 
[[Category:電子メール|*]]
 
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[[Category:パソコン通信]]
 
[[Category:パソコン通信]]
 
[[Category:インターネット技術]]
 
[[Category:インターネット技術]]

2018/10/20/ (土) 13:36時点における最新版

電子メール(でんしメール、英: Electronic mail、E-mail、Eメール

インターネットなどコンピュータネットワークを通じてユーザー間でメッセージを交換するシステム,あるいはそのメッセージ。e-mailと略記することが多い。コンピュータ間でメッセージを交換するシステムは 1960年代から存在したが,各ユーザーを abc@def.comなどという個人名とドメイン名を組み合わせたアドレスで指定する仕組みは,ARPANETの電子メールシステムを開発したレイ・トムリンソンが 1971~72年に考案したとされる。インターネットの電子メールでは,送信に SMTPと呼ばれるプロトコルを使い,メールはコンピュータからメールサーバに送られ,そこからリレー式に宛先に到着するまで転送される。受信には POPと呼ばれるプロトコルを使い,メールはユーザーの受信要求に応じて電子メールが蓄積されているメールサーバからコンピュータへ取り込まれ,メールソフトで読まれる。受信用プロトコルには,メールをすべてメールサーバ側で管理する IMAPも使われる。電子メールは文字だけでなく,画像,音声,動画なども扱えるようになっており,そのための MIMEという形式がある。これらの規格はインターネットに関する技術の標準を定める団体である IETFの発行する RFC文書で規定されている。電子メールは公私ともに利用されるようになったが,一方で過剰な広告などのスパムメールやウイルスメールなど,問題を起こすものも少なくない。



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