色素性絨毛結節性滑膜炎

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色素性絨毛性結節性滑膜炎(しきそせいじゅうもうせいけっせつせいかつまくえん、: Pigmented villonodular synovitis)とは、本態不明の単関節の関節滑膜の増殖性疾患で膝・股関節に好発する。PVSPVNSと略す。

概要

単関節の関節滑膜の増殖性疾患で膝・股関節に好発する疾患であり、手関節の発症は稀である[1]。局在性の腱鞘巨細胞腫と同様の病理像をもつが、関節滑膜内にびまん性に発生し、滑膜炎の性格の強いものをいう。

関節血腫の原因となりMRI所見では血色素の沈着が見られる[1]

疫学

10代~40代の膝・股関節に好発する。

検査

MRI検査が診断に有効である。

治療

自然治癒は期待できず、放置すると次第に増殖し、骨を侵食し、関節破壊の原因となるため、びまん性の場合は滑膜全切除が必要である。骨内に病変が浸潤し骨破壊が生じている場合、さらに関節破壊が生じている場合は人工膝関節置換術、人工股関節置換術を行う[2]。その際も再発を予防するため十分な滑膜切除術を行う。十分な病巣滑膜の切除により完治しうる。

脚注

  1. 1.0 1.1 第109回 医師国家試験問題解説 109A-51 2015年4月29日発売 メディックメディア社 ISBN 978-4896325829
  2. メルクマニュアル - 関節腫瘍

関連項目