若葉台駅
若葉台駅(わかばだいえき)は、神奈川県川崎市麻生区黒川字東にある、京王相模原線の駅である。駅番号はKO39。
東京都と神奈川県の都県境に位置する。
Contents
歴史
- 1974年(昭和49年)10月18日 - 開業。通勤快速の停車駅となる。
- 1992年(平成4年)5月28日 - 快速の停車駅となる。
- 1999年(平成11年) - 関東の駅百選に選定される。
- 2004年(平成16年)10月 - 京王リトナード若葉台が完成。
- 2013年(平成25年)2月22日 - 通勤快速が区間急行に改称される。
駅名の由来
当駅は多摩ニュータウン開発計画の中で稲城市域の「地区センター」に設置された駅であるが、1974年に京王相模原線が京王多摩センター駅まで開通し途中駅となった当時、オイルショックの影響による多摩ニュータウン開発の全体的な遅れから、駅周辺は車両基地の他、主だった特徴付ける人工物が皆無の場所であった。その地が自然環境の豊かな旧来からの丘陵地で、若葉が多く派生する台地であったことから、地名とは無関係に「若葉台」と名付けられる。
駅構造
丘陵地の斜面を土工で整地し、高低差のある地形に設けた島式ホーム2面4線を有する駅で、稲城駅側は高架、京王永山駅側は地平構造となる。高架部分は傾斜地にあるため特殊な3層構造となっており、2層目が店舗施設に利用されている。高架の2層目の高さに等しい駅の出入口は地平部分に位置するが、北口はバスターミナルなどを設けた駅前広場に対して低い位置にあり、階段やエスカレーター、エレベーターの利用にて移動を行う必要がある。駅には隣接して京王電鉄若葉台検車区・車両工場がある。相模原線で待避線を有する駅では唯一の特急・急行通過駅である。2004年12月11日に小田急電鉄多摩線はるひ野駅が開業するまでは、川崎市最西端の駅であった。
1999年(平成11年)に「環境整備と一体となった新しい街づくりをイメージさせる近代的な駅」として第3回「関東の駅百選」に選定された。
2001年(平成13年)2月、ホームの屋根に太陽光発電システムを導入し、交流200Vに変換した電力を駅の電気施設に供給している。このシステムは、新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) との共同研究[1]により設置されたもので、最大発電容量は60kWである。
エレベーターは駅構内各ホーム1か所ずつ、改札外南口バス・タクシーのりば行き1か所の計3か所設置されている。エスカレーターは駅構内には設置されていないが、改札外南口に上下1機ずつ設置されている。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | KO 相模原線 | 下り | 京王多摩センター・橋本方面 |
3・4 | 上り | 調布・明大前・笹塚・新宿・都営新宿線方面 |
- 過去に朝のラッシュ前後や夕方のラッシュ前・深夜を中心に、各停・快速などで車両交換をする列車が設定されていたが、2006年9月1日に実施されたダイヤ改定より車両交換する駅を行先として表示するようになったため、あらかじめ設定された車両交換はなくなり、ダイヤ乱れ時に突発的に実施されるのみである。
- 特急・準特急・急行が臨時停車する場合がある。
- 若葉台乗務区があり、乗務員が当駅で交代することがある。
- 都営新宿線10-300形10両編成1本の夜間滞泊が設定されている。
- KTR Wakabadai station South.jpg
南口(2007年11月9日)
- Gate of Wakabadai Station on Keio Sagamihara Line.jpg
改札口(2008年11月20日)
- Wakabadai-Sta-Platform.JPG
ホーム(2016年10月16日)
- Inspection Depot of Wakabadai Station.jpg
ホームから見た若葉台検車区(2008年10月2日)
- Wakabadai station.JPG
駅全景(2012年3月10日)
利用状況
2016年度の1日平均乗降人員は26,934人である[2]。 乗降客は年々増加しており、2008年には稲城駅を超えた。
近年の1日平均乗降・乗車人員推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗降人員[4] |
1日平均 乗車人員[5] |
---|---|---|
1974年(昭和49年) | [6]261 | |
1975年(昭和50年) | 640 | |
1980年(昭和55年) | 3,983 | |
1985年(昭和60年) | 4,298 | |
1990年(平成 | 2年)4,004 | |
1995年(平成 | 7年)4,170 | 1,943 |
1996年(平成 | 8年)1,869 | |
1997年(平成 | 9年)1,849 | |
1998年(平成10年) | 1,931 | |
1999年(平成11年) | 3,175 | |
2000年(平成12年) | 8,943 | 4,225 |
2001年(平成13年) | 5,175 | |
2002年(平成14年) | 6,072 | |
2003年(平成15年) | 13,445 | 6,651 |
2004年(平成16年) | 14,454 | 7,239 |
2005年(平成17年) | 16,254 | 7,955 |
2006年(平成18年) | 17,994 | 8,833 |
2007年(平成19年) | 19,514 | 9,502 |
2008年(平成20年) | 20,414 | 10,051 |
2009年(平成21年) | 21,217 | 10,387 |
2010年(平成22年) | 22,302 | 10,975 |
2011年(平成23年) | 22,636 | 11,208 |
2012年(平成24年) | 23,042 | 11,532 |
2013年(平成25年) | 24,316 | 11,855 |
2014年(平成26年) | 24,758 | 12,329 |
2015年(平成27年) | 25,920 | 12,748 |
2016年(平成28年) | 26,934 |
駅周辺と街づくり
駅舎およびその主な付帯設備の設置場所は神奈川県川崎市麻生区黒川に属し、駅名としての若葉台は北側の東京都稲城市側に命名された地名である。また、若葉台検車区・車両工場の所在地は稲城市若葉台になる[7]。
多摩ニュータウン開発の中で稲城市域における「地区センター」の設置場所に建設された駅で、当地に京王相模原線内の車庫用地が確保できたことも、駅が存在する理由である。
駅北側一帯は、多摩ニュータウンの駅前開発としては最終開発地区として1999年3月に街開きする際に、稲城市が坂浜の一部である駅一帯の地域を駅名と同名とする現地名に変更した。以降は駅前への飲食店や病院、集合商業施設の参入や、民間事業者による開発を基軸とした住宅建設が進んだ。東京都は多摩ニュータウンを「核都市」としており、その多摩ニュータウンの中心地区の一つである駅北側は、ほかの多摩センター駅前や南大沢駅前とともに東京都の「都心等拠点地区」に位置付けられている。
一方、駅の南側一帯については行政区域が神奈川県川崎市に当たり、飲食店舗のカフェや美容院などが出店しているほか、ペデストリアンデッキから神奈川県道・東京都道137号上麻生連光寺線を跨ぐ歩道橋が設けられている。当駅から西へ徒歩約8分程の距離に街開きした、はるひ野駅に至る道沿いにもいくつかのレストランチェーンなどが出店した。
東京都稲城市側(北側)の主な店舗など
- テレビ朝日「テレビ朝日若葉台メディアセンター」[8][9]
- 若葉台新都市センタービル
- 稲城若葉台郵便局
- フレスポ若葉台
- フレスポ若葉台EAST
- 三井住友銀行 若葉台支店、ノジマ、スポーツクラブNASなどが入居。
- 若葉台センター商業ビル
- アクロスプラザ若葉台
- アクロスプラザ若葉台東
- JSSスイミングスクール、ウェルシア、ペットフォレスト、高倉町珈琲、焼肉 味ん味んなどが入居。
- ケーズデンキ
- コーチャンフォー
- PC DEPOT若葉台
- コープとうきょう
- サンドラッグ
- きらぼし銀行 若葉台支店
- クリニックモール若葉台
川崎市麻生区側(南側)の主な店舗など
バス路線
京王バス南・小田急バス・神奈川中央交通・東京空港交通・京王バス東の5社により路線バスが運行されている。
- 路線の詳細は京王バス南・多摩営業所・小田急バス町田営業所・神奈川中央交通町田営業所をそれぞれ参照。
- 京王線改札口の最寄りは「下黒川」バス停留所である。
若葉台駅
東京都内に所在するため、東京都シルバーパスが利用できる。
乗場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行事業者 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1番 | 降車専用 | ||||
2番 | 桜28 | 多摩東公園 | 聖蹟桜ヶ丘駅 | ■京王 | 土休日のみ |
若01 | 若葉台循環 | ■京王 ■小田急 |
|||
3番 | 稲12 | 稲城駅 | |||
若02 | 南多摩駅 | ||||
羽田空港 | ■京王 東京空港交通 |
||||
成田空港 | |||||
4番 | 鶴21 | 鶴川駅 | ■神奈中 | ||
鶴22 | 休日1本 | ||||
調布駅南口 | 休日1本 | ||||
柿26 | 片平中央・柿生駅北口 | 市が尾駅 | 休日1本 | ||
柿27 | 片平中央 | 柿生駅北口 | 休日1本 | ||
柿24 | 片平中央 | ■小田急 | 調布駅南口・稲城駅発のみ停車 | ||
稲城台病院入口・片平中央 | 休日1本 | ||||
若11 | 黒川 | 土休日1本 | |||
iバス | <Aコース>稲城市立病院・南多摩駅 | 平尾団地方面 | 循環運行 | ||
<Bコース>平尾団地・稲城駅 | 南多摩駅方面 | 循環運行 | |||
<Cコース>稲城市立病院 | 南多摩駅 | ||||
<Cコース>はるひ野駅 | 平尾団地 |
- 深夜急行バス
- 新宿駅西口発橋本駅行き(京王バス南)が当駅で乗降可能
- 途中、永山駅、多摩センター駅、京王堀之内駅、南大沢駅、多摩境駅で降車可能
- 新宿駅西口発橋本駅行き(京王バス南)が当駅で乗降可能
下黒川
川崎市に所在するため、東京都シルバーパスは利用できない。バス停が複数の道に点在する。
柿24は2015年5月16日のダイヤ改正より、柿生駅北口方面のみ若葉台駅バス停を経由するようになった。駅改札横の下黒川、若葉台駅、鶴川・柿生方面の下黒川の順に停車する。なお、稲城駅方面行きは若葉台駅バス停は経由しない。この変更で高架橋下にあった柿生駅北口方面の降車専用バス停は撤去された。
一方、鶴22は黒川、下黒川、若葉台駅、於部屋の順で停車する(上りはこの逆)。柿24と違い、下黒川には2回停車しない。
- 鶴川・柿生方面(鶴川街道・道路向かい側)
- 小田急 [柿24] 柿生駅北口行
- 神奈中 [柿26] 柿生駅北口経由 市が尾駅行(休日1本)
- 神奈中 [柿27] 柿生駅北口行(休日1本)
- 神奈中 [鶴21][鶴22] 鶴川駅行
- 稲城・調布方面(鶴川街道・若葉台駅側)
- 小田急 [柿24] 稲城駅行(若葉台駅非経由)・調布駅南口行(同、休日1本)
- 駅改札口横
- 小田急 [若11] 若葉台駅行
- 神奈中 [鶴21] 若葉台駅行
- 神奈中 [鶴22] 若葉台駅経由 調布駅南口行(休日1本)
- 小田急 [柿24] 若葉台駅経由 柿生駅北口行
- 駅南口(県道137号線・若葉台駅側)
- [iバス] Cコース 南多摩駅~平尾団地 往復(小田急)
- 駅南口(県道137号線・道路向かい側)
- 小田急 [柿24] 稲城台病院入口経由 若葉台駅行(休日1本)
- [iバス] Cコース 南多摩駅~平尾団地 往復(小田急)
その他
- 隣接した若葉台検車区では新車の搬入・廃車の搬出が見られる。若葉台検車区の敷地約94,200m2のうち、神奈川県に占める割合は約19%で、残り約81%は東京都である。
- 東隣の稲城駅との距離は3.3kmで、線路名称上では[10]京王電鉄で駅間距離が最も長い区間である。この駅間付近には住宅地「長峰・社の一番街~五番街」のほかに駒沢女子大学・中学・高校があることから、利便性を考慮して坂浜新駅(仮称)を設置する構想がある[11]
隣の駅
脚注
- ↑ 環境保全への取り組み 京王グループ
- ↑ 京王グループ 1日の駅別乗降人員
- ↑ 神奈川県県勢要覧
- ↑ 各種報告書 - 関東交通広告協議会
- ↑ 川崎市統計書
- ↑ 駅開業年度
- ↑ 駅改札を出て北側左脇の道路が川崎市と稲城市との境界となっている。駅前バスロータリーにある交番は、多摩中央警察署若葉台駅前交番である。
- ↑ “ゴーちゃん。若葉台メディアセンターに行ってきました! - テレビ朝日”. . 2017閲覧.
- ↑ “「若葉台」駅前にまもなく誕生!テレビ朝日らしさを体験できる新施設 - sumai.itot.jp”. sumai.itot.jp. . 2016閲覧.
- ↑ 国土交通省届出書類では京王新線は京王線の複々線の一部であるため、初台駅と幡ヶ谷駅が京王線所属となることによる。運転系統上では両駅は京王線の列車がすべて通過するため除外され、新宿駅 - 笹塚駅間 (3.6km) が最長となる。路線の概要 (PDF)
- ↑ 稲城市ホームページ 第三次長期総合計画