AR performers
AR performers(エーアール パフォーマーズ)は、ユークスによる日本のバーチャルアイドルプロジェクト。また所属するアーティストの総称。通称ARP(エーアールピー)。プロデューサーは内田明理。ARとは拡張現実または音楽事務所「Artists Republic」をさす。
概要
ホログラフィックスクリーンを使用したCG映像によるライブイベントを中心に展開。あらかじめ用意された映像を再生するのではなく全てリアルタイムで創出し、ステージごとに異なる生のライブパフォーマンスを行う。観客との自由なやり取りやライブアプリ『ふれフレ』(後述)を使用した応援ゲーム企画といった双方向の観客参加型ライブで、その場限りの「生」の体験を提供することを重視している[1]。
キャラクターデザイナー、CGクリエイター、ミュージシャン、ダンサー、ゲームクリエイターなど各分野の技術を持ったプロが集結し、現実世界ではまず存在し得ない圧倒的な魅力を持つ1人のアーティスト「AR(拡張現実) performer」を作り上げるプロジェクト。実際のライブでは会場にモーションキャプチャができるスタジオを作り、ボイスアクター(Vキャスト)・モーションアクター(Aキャスト)・テクニカルスタッフの3名で1人のパフォーマーを動かしている。これらのことからプロデューサーの内田氏はAR performersのライブを「現代の人形浄瑠璃」と称している[2][3]。
映像にはユークスがプロレスゲームで培ってきた高速レンダリングといった最新の映像技術を活用。視線や口の動きを始めとする表情の変化や、体の動きに伴って動く衣装や髪だけでなく、影の形や濃淡の変化は会場の実際の照明機材の操作と同期しており、全てリアルタイムで映像に反映されている[4]。
2015年11月19日に雑誌『B's-LOG』にて内田明理氏による「ウチダラボ」新規プロジェクト第一弾として発表[5]。
2016年4月16日にベルサール秋葉原にてシンジ、REBEL CROSSのお披露目公演「AR performers βLIVE」を開催[6]。
2016年11月にオフィシャルファンクラブ「Artists Republic Supporters」発足[7]。
2017年1月14日 - 15日にディファ有明にて初の本格ライブ「1st A’LIVE」を開催。最終公演の第6公演でavex traxよりメジャーデビューすることが発表され[8]、同年3月29日にアーティスト名「ARP」としてメジャーデビューした[9]。
パフォーマー
音楽事務所「Artists Republic Production」に所属。メンバー全員がアーティスト養成校「ISM(International School Of Music)横浜校」に通う学生。年齢はシンジとダイヤが同い年で、レイジとレオンはその1つ下。
シンジ(SHINJI)
誕生日:12月6日 血液型:A型 身長:178cm 体重:60kg
両親が作曲家とオペラ歌手という音楽一家で育つ。ISMに入学後、友人の影響でそれまでのクラシック指向からポップスに転向。楽曲もクラシックとJ-POPを融合したメロディアスな曲調のものが多く、幼い頃から英才教育を受けているバレエはダンスの振りにも取り入れられている。ISMでは入学以来首席で、特待生枠でプロダクションと契約した。
現在は実家を離れて一人暮らしをしており、親に持たせてもらったクレジットカードでのネットショッピングが趣味[10]。大のコンビニ好き。妹がいる。愛犬はボストン・テリアのみみ。
REBEL CROSS(レベルクロス)
小学校時代からの親友であるダイヤとレイジによるデュオ。愛称は「レベクロ」。名前の意味は「レイジとダイヤ 二つの衝動が交差(CROSS)して反逆(REBEL)のサインになる」[11]。元々はレイジが14歳の時にダイヤを誘って結成したインディーズバンド「CROSS BONE」として活動し、様々なコンテストで優勝を重ね「賞金稼ぎ」と呼ばれていた。ISM入学を条件にプロダクションからスカウトされた。
スピード感のあるロックテイストの楽曲と、デュオならではの息の合ったダンスと歌の掛け合いが特徴。ファンのことは「(REBEL CROSS)サブメンバー」と呼ぶ。
ダイヤ(DAIYA)
誕生日:8月7日 血液型:O型 身長:187cm 体重:71kg
本名は大哉。幼い頃に両親を亡くし施設で育った。ストリートダンスの国際大会優勝経験をもつ。ラップが得意でCROSS BONE時代にはボーカルの他にギターも担当していた。ライブ衣装やアクセサリーのデザインも手掛けており、デニムの改造が趣味。
面倒見がよく几帳面な性格で、レイジと同居する学生寮での家事は主にダイヤが担っている。口癖は「それな」。
レイジ(RAGE)
誕生日:8月23日 血液型:AB型 身長:非公開 体重:非公開 性別:非公開
本名は怜士。独自の世界観を持っておりインタビュー等ではあまり多くを語らないが、普段はわりと饒舌。目上の人に対して敬語を使わず呼び捨てにすることが多い。
読書家でカミュやカフカの作品を好む。音楽の知識に限らず博識で、ラジオやライブのMCでは多彩な一面をのぞかせている。見た目に反して大食漢で甘いもの好き。特技は空手。愛称は「殿下」。
レオン(LEÓN)
誕生日:3月1日 血液型:B型 身長:176cm[12] 体重:60kg
日本人の父とブラジル人の母をもつハーフ。神戸出身。ISMには一般枠で入学したものの、学内でのパフォーマンス活動等がプロダクションの目にとまり、他の3人より少し遅れてデビューした。4オクターブの音域とフェイクを使いこなしたハスキーなボーカルとキレのあるダンスが特徴。全て独学で身につけている。楽曲はハイトーンの歌声を活かしたファンク色の強い躍動的なダンスナンバーが多い。やや舌足らずな関西弁を使い、普段はおっとりした印象が強いが、パフォーマンス中は一変する。
独特な絵を描き、1st A’LIVEで公開されたミーアキャットは商品化されている。
楽曲
楽曲一覧
- シンジ
- REBEL CROSS
- レオン
- SUPER RARE[15]
- 「威信傳心」
- 作詞 - 財前汐里 / 作曲・編曲 - 平田祥一郎
- バトルソング
- その他
- カバー曲
- 2nd A’LIVE(2017年7月22日 - 23日開催)で披露された。全てavex所属アーティストの楽曲となっている。
- 「Love & Peace Forever」TRF - シンジ(第4公演)
- 「ESCAPE」MOON CHILD - ダイヤ(第2公演)
- 「Black Cherry」Acid Black Cherry - レイジ(第1・3公演)
- 「キューティーハニー」倖田來未 - レオン(第5・6公演)
- 「気分上々↑↑」mihimaru GT - 全員(全公演)[17]
CD
発売日 | タイトル | 収録曲 | 規格品番 |
---|---|---|---|
2016年8月3日 | The World Is Mine/THE KISS | DISC1
DISC2
DISC3(DVD)
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2017年3月29日 | A’LIVE |
CD
DVD(Performance Video)
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AVCD-93663/B(CD+DVD) AVCD-93664(CD) |
2017年7月19日 | A’LIVE2 |
ボーナストラック(CD ONLY盤のみ)
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AVCD-93710(CD+VR) AVCD-93711(CD) |
2017年12月20日 | A’LIVE3 |
CD
DVD(Performance Video)
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AVCD-93791/B(CD+DVD) AVCD-93792(CD) |
ライブ
βLIVE(ベータライブ)
2016年4月16日にベルサール秋葉原で開催されたシンジとREBEL CROSSのお披露目ライブ。全3公演。司会は森一丁。事前応募で選ばれた合計1000名が招待され、各公演それぞれ限定30名が専用端末を使用したプレイモニターとして参加した[18]。
A’LIVE(アライブ)
AR performersの本公演。司会は森一丁。
- 1st A’LIVE:2017年1月14日 - 15日(全6公演)ディファ有明
- 2nd A’LIVE:2017年7月22日 - 23日(全6公演)ディファ有明
- 3rd A’LIVE:2018年1月6日 - 7日(全6公演)ディファ有明
REWIND(リワインド)
過去に開催されたA’LIVEを撮影した映像を特別ディレクターズカット版として上映。
- 1st A’LIVE REWIND:2017年4月15日 - 16日(全6公演)DMM VR THEATER YOKOHAMA
- REWIND2:2017年11月3日 - 5日(全8公演)DMM VR THEATER YOKOHAMA
- REWIND3:2018年4月14日 - 15日(全6公演)DMM VR THEATER YOKOHAMA
ふれフレ
A’LIVEにて特定の楽曲で行われる応援ゲームで使用するモバイルアプリケーション。ライブ中にスクリーンに表示されるリズムマーカーに合わせてタイミングよくスマートフォンを振ることで獲得できる応援ポイントを競う。事前に自分のスマートフォンにダウンロードしておき、入場の際に配布される公演ごとのQRコードを読み取り参加登録する。実際にゲームに参加するためにはゲーム内通貨「トーン」が必要になる。
上位者は事前に入力したコメントがライブ中にスクリーンに表示されたり、パフォーマンス後に舞台上のパフォーマーから直接声をかけてもらえる。また順位に応じてメッセージやメモリアルカードが配信される。
アプリ名は「フレる(Hurray)振れる(Shake)ふれ合う(Touch)」から[19]。
- バトルソング
- 対象曲 - 「Eyes on Me」、「This is Me」
- 1曲を2人で順番に歌っていく対戦形式のコーナー。観客は応援したいパフォーマーを選択し、より多くのポイントを集めたパフォーマーが勝者となる。ポイントは曲中にリアルタイムで集計されており、1コーラスごとの途中結果でポイントの高い方がサビを歌う。対戦カードは事前に公開され、1日目の第1・第2公演の勝者が第3公演で、2日目の第4・第5公演の勝者が第6公演で、その日の優勝をかけて戦う。なお敗者には課題(罰ゲーム)が用意されている。
- ソロソング(1st A’LIVEのみ)
- 対象曲 - 「The World Is Mine」、「THE KISS」
- それぞれの楽曲について観客同士で応援ポイントを競う。
- バトル・フォー・カバーソング(2nd A’LIVEのみ)
- 対象曲 - 「A Song For You」、「THE KISS」、「Logical Dreamer」
- 第3公演と第6公演のカバーソングを披露する権利をかけて各パフォーマーがポイントを競う。1日目の第1・第2公演のポイント合計が最も高かった者が第3公演で[20]、2日目の第4・第5・第6公演のポイント合計が最も高かった者が第6公演で、それぞれカバーソングを披露した。
- バトル・フォー・ユニット(3rd A’LIVEのみ)
- 対象曲 - 「The World Is Mine」、「A Song For You」、「THE KISS」、「D.O.A」、「Logical Dreamer」、「FANTASISTA」から各公演3曲
- ユニットを組む権利をかけて各パフォーマーがポイントを競う。1日目と2日目それぞれ3公演分のポイントの合計が最も高かったパフォーマーが優勝となり、1日目と2日目の優勝パフォーマー同士でユニットを組む。
ラジオ
Amazing Radio Performers
2016年11月5日から2017年3月25日まで文化放送『A&G TRIBAL RADIO エジソン』内で放送されたラジオ番組。事前収録放送。全21回。出演はシンジ、REBEL CROSS(ダイヤ、レイジ[21])、レオン(第5回から)。番組終了後に公式サイトでアフタートークが公開されており、現在でも視聴できる。
2017年1月14日放送の第11回は同日に開催されたライブ会場から生中継された(アフタートークはなし)。
- ゲスト
- 第3回 - 4回:平田祥一郎
Amazing Radio Performers on the web
2017年5月6日からニコニコ生放送にて毎週土曜22時に配信されているラジオ番組。事前収録放送。出演はシンジ、REBEL CROSS(ダイヤ、レイジ[22])、レオン。第5回からナビゲーターとして星野卓也が参加[23]。
2018年1月6日放送の第36回はリスナーの投票で選ばれた第14回(2017年8月5日放送)、2018年3月31日放送の第48回は第2回(2017年5月13日放送)が再放送された。
- ゲスト
- 第1回 - 4回:内田明理、平田祥一郎
- 第7回:内田明理
- 第8回 - 11回:神永圭佑
- 第12回 - 14回:みく、カノン、ゆうき(アンティック-珈琲店-)
- 第15回 - 18回:KENJI03(BACK-ON)
- 第19回 - 22回:平田祥一郎
- 第21回 - 22回:内田明理
- 第23回 - 26回:AXESSORY(AKI)
- 第27回 - 30回:VALSHE
- 第31回 - 34回:みく、カノン、ゆうき(アンティック-珈琲店-)
- 第40回 - 43回:VALSHE
- 第45回 - 47回:KENZO
- 第49回 - 51回:井出卓也
出演・関連イベント
ラジオ
- Startline(2017年4月15日、FMヨコハマ) - レオン
- 月曜の夜だから…。(2017年12月25日、FM-FUJI) - ダイヤ
- HITS ONE powered by Billboard JAPAN(2017年12月28日、i-dio TS ONE) - レオン
- A&Gリクエストアワー 阿澄佳奈のキミまち!(2018年1月7日、文化放送) - 3rd A'LIVE会場の雰囲気を生中継
- Nutty Radio Show THE魂(2018年1月10日、FM NACK5) - ダイヤ
関連イベント
- AR performers CD+DVD発売記念イベント(2016年8月10日、渋谷HMV) - 内田明理、森一丁
- ARPミニアルバム「A'LIVE3」発売記念スペシャルトークライブ(2017年12月1日、アニメイト横浜) - 内田明理、星野卓也
出典・注釈
- ↑ ウルトラコラム 内田明理インタビュー - ウルトラジャンプ - 2017年4月19日配信
- ↑ 「AR performers」が実現する新たな2.5次元エンターテイメント。その魅力と可能性を“チーム・シンジ”の皆さんに聞く - 4Gamer.net - 2017年1月13日配信
- ↑ ついに2ndライブが決定した注目のARアイドル「AR performers」の真価を問う - 価格.comマガジン - 2017年11月6日配信
- ↑ ライブで歌い踊る2次元キャラ「AR Performers」の舞台裏 - 日経テクノロジーオンライン - 2017年1月27日配信
- ↑ 『B's-LOG』2016年1月号、2015年11月、エンターブレイン、14 - 19頁。
- ↑ 二次元のアイドルとリアルなコミュニケーション!『AR Performers』ライブイベント“β LIVE”リポート - ファミ通.com、2016年4月18日配信。
- ↑ 「AR performers」公式ファンクラブ結成のお知らせ - 株式会社ユークス、2016年10月28日配信
- ↑ ARキャラクター「シンジ」「REBEL CROSS」「レオン」がメジャーデビュー決定 - ガジェット通信 GetNews、2017年1月16日配信。
- ↑ AR技術のアーティスト29日デビュー ユークス - 日本経済新聞 電子版、2017年3月26日配信
- ↑ AR performers シンジ、レイジ、ダイヤ「AR performers 1st A'LIVE」インタビュー - 音楽ナタリー - 2016年12月12日配信
- ↑ シンジ&レベルクロスのデビュー前イベント開催。内田明理さんプロデュースの“AR Performers”がお披露目 - 電撃オンライン、2016年4月16日配信
- ↑ デビュー当時は173cmだったが3cm伸びた。(1st A’LIVEパンフレット・2nd A’LIVEのMCより)
- ↑ 1st A'LIVE2日目のバトルソングにてプロデュース権を勝ち取ったシンジがREBEL CROSSとユニットを組んだ。CROSS BONE時代の楽曲が基となっている。
- ↑ 1st A'LIVE1日目のバトルソングにてプロデュース権を勝ち取ったレオンが作詞作曲に挑戦した。
- ↑ 2nd A'LIVEバトルソングの1日目の優勝者レイジと2日目の優勝者シンジによるユニット。
- ↑ ライブパンフレットには歌詞のみで作詞作曲については記載されていない。
- ↑ 3rd A'LIVE(2018年1月6日 - 7日開催)でも全公演で披露された。
- ↑ 『AR Performers』ベータライブ(4月16日開催)ご招待! - B's-LOG.com
- ↑ AR performers ライブアプリ ふれフレ - ふれフレ公式サイト
- ↑ 1日目は第3公演のシステムトラブルのため、第1・第2公演の合計で勝者が決定した。
- ↑ 第5回 - 7回はダンスの特訓のため欠席。
- ↑ 第44回 - は療養のためスタジオ収録は欠席。別録りのコーナー「レイジの部屋」開始。
- ↑ 第38回 - 39回は欠席。シンジがナビゲーターを務めた。
参考文献
- 「1st A’LIVE」パンフレット、2017年1月、カドカワ株式会社・B's-LOG編集部。
- 「2nd A’LIVE」パンフレット、2017年7月。
- 「3rd A’LIVE」パンフレット、2018年1月。
- 『H(エイチ)』120号、2017年8月、ロッキング・オン、104 - 109頁。
外部リンク
- AR performers Official Site - 公式サイト
- AR BOYS 公式(@arboys_official) - Twitter公式アカウント
- Brief Glimpses(ブリグリ)(arboys_official) - Instagram公式アカウント
- Uchida lab - ウチダラボ
- 株式会社ユークス
- 内田明理(@Akari_uchida) - Twitter
- ユークス公式 / YUKE'S(@yukes_official) - Twitter