「犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律」の版間の差分
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犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律 | |
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日本の法令 | |
通称・略称 | 犯罪被害者給付金支給法 |
法令番号 | 昭和55年5月1日法律第36号 |
効力 | 現行法 |
種類 | 法律 |
主な内容 | 犯罪被害者給付金に関する法律 |
関連法令 | 犯罪被害者等基本法、被害回復給付金支給法、振り込め詐欺被害者救済法、オウム被害者救済法、拉致被害者支援法 |
条文リンク | 総務省法令データ提供システム |
犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(はんざいひがいしゃとうきゅうふきんのしきゅうとうによるはんざいひがいしゃとうのしえんにかんするほうりつ)は、犯罪被害者給付金に関する措置を定めた日本の法律である。犯罪被害者給付金支給法と略す。
遍歴
昭和42年(1967年)より市瀬朝一ら遺族会が、国に被害者補償に関する法律の作成を働きかけていた[1][2]。そして、昭和49年(1974年)の三菱重工爆破事件をきっかけに昭和55年(1980年)に制定され、昭和56年1月1日から施行された。
犯罪被害者等給付制度は、昭和56年1月16日、その実施第1号として、群馬県桐生市でおきた幼児殺人事件に適用され、群馬県公安委員会で、遺族からだされた給付金支給申請をうけて、適用資格の審査の結果、被害者に犯罪につながるような原因がなかったことから、給付金の支給がすんなりと決まった。被害者が幼児で労働などによる収入がなく、この幼児によって生計をたてている者もないことから、20歳以下の子どものクラスのうち、最低額に当るる2,500円に、生計をたてている者がいない場合の、乗率千位をかけて、支給金220万円とした。 犯罪被害者への給付金支給の申請は、1月3日大阪淀川にて起きた飲食店での客同士の傷害事件をはじめ、これまでに六件の申請がなされていた。桐生事件はこの中で最も新しいものだったが、被害者にまったく落ち度がなかったことで、同制度の施行で最初に決ったものである。
平成20年(2008年)7月1日、題名が「犯罪被害者等給付金の支給に関する法律」から「犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律」に改正された。
問題点
同法は、以下に挙げる問題点が残っており、被害者や遺族らから改善を求める声が上がっている[3]。
- 支援対象を日本国内での犯罪に遭った被害者やその遺族に限定
- 海外で犯罪に遭った場合は支援の対象外
- 発生国での国内対応に一任している
- 生活保護受給者が給付金を受け取ると収入認定の対象になり、減額や支給停止、保護打ち切りの対象となる場合がある
このうち、2については、2016年(平成28年)11月30日から施行された国外犯罪被害弔慰金等の支給に関する法律に基づき、海外での犯罪行為により死亡した日本国民の遺族や重障害が残った日本国民に国外犯罪被害弔慰金や国外犯罪被害障害見舞金が支給されることとなった。ただ、障害見舞金の支給の条件が「両眼の失明」や「両下肢を膝関節以上で失う」などと厳しく、また支給される額も100万円と少額であるなど、なお問題点が残っている[4]。
関連文献
- 佐藤秀郎 『衝動殺人』 中央公論社 1978年
関連項目
脚注
- ↑ アンビリバボー2015年12月3日gooテレビ番組 番組概要 2016/4/11閲覧
- ↑ アンビリバボー2015年12月3日フジテレビ 2016/4/11閲覧
- ↑ 犯罪被害給付:海外での事件、救済漏れ 精度改善求める声 毎日新聞 2012年10月21日
- ↑ “国外犯罪被害者救済で法成立 弔慰金の条件厳しく”. 日本経済新聞. (2016年6月25日) . 2016閲覧.