「板橋駅」の版間の差分
ja>快速フリージア (→バス路線: 加筆) |
細 (1版 をインポートしました) |
(相違点なし)
|
2018/10/14/ (日) 09:30時点における最新版
板橋駅(いたばしえき)は、東京都板橋区板橋1丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。駅番号はJA 13。
線路名称上の当駅を通る路線は赤羽線であるが、運行系統上は埼京線として案内される。特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。
Contents
駅構造
島式ホーム1面2線を有する地上駅。指定席券売機(営業時間は5時30分から23時)、自動改札機が設置されている。
ホームと改札階を結ぶ階段は十条側の1ヶ所にしかないため、当駅利用客の乗車位置が均等にならない傾向があることから、埼京線で最も混雑の激しい1号車(大宮・川越方先頭車)のさらなる混雑に拍車をかけている。また、池袋方面の最後尾とホームは、広く開いている。これは、少しだけカーブしているためである。
2018年7月29日より、エスカレーターの利用が開始され、旧通路が工事作業のため閉鎖された。
駅は盛土構造になっており周辺市街地を分断しているが、ホームの十条側に地下通路が、また改札外のホーム中ほどにはトンネル状の自由通路があり、駅の東西をつないでいる。
当駅は隣駅の十条駅とともに「通過禁止駅」に指定されている。
板橋区などの要望[1]により、2015年(平成27年)度から駅構内のバリアフリー化に伴うエスカレーター・エレベーターの設置などの工事が開始され、2019年度までには、駅ビルなどが完成予定である[2]。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 埼京線 | 北行 | 赤羽・武蔵浦和・大宮・川越方面 | 大宮駅から ■ 川越線へ直通 |
2 | 南行 | 池袋・新宿・大崎・りんかい線方面 | 大崎駅から りんかい線へ直通 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
西口コンコースと大宮方面線路の間には「板橋訓練所」があり、レール、警報機、信号機が設置されていたが、上記の駅構内バリアフリー化工事のため、現在は撤去されている。
地理
正式な所在地を板橋区内に置く、唯一のJRの駅である。北区滝野川・板橋区板橋・豊島区上池袋の境に存在し、西口(板橋口)が板橋区に、東口(滝野川口)が北区に、ホームの大半は豊島区にある。板橋区の鉄道駅では最東端および最南端の駅である。
歴史
- 1885年(明治18年)3月1日:日本鉄道の駅として開業し、同時に貨物の取り扱いを開始する。
- 1906年(明治39年)11月1日:鉄道国有法により国有化。
- 1909年(明治42年)10月12日:線路名称制定により山手線の所属となる。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道発足。
- 1972年(昭和47年)7月15日:赤羽線所属の駅となる。
- 1985年(昭和60年)9月30日:埼京線の運行を開始する。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道(JR東日本)および日本貨物鉄道(JR貨物)の駅(赤羽線所属)となる。
- 1996年(平成8年)3月16日:貨物列車の設定が廃止される。
- 1999年(平成11年)4月1日:日本貨物鉄道(JR貨物)の駅が廃止される。
- 2001年(平成13年)11月18日:ICカード「Suica」の利用が可能となる。
- 2015年(平成27年)度:駅構内バリアフリー化工事開始。
- 2016年(平成28年)6月30日:みどりの窓口の営業終了。
- 2017年(平成29年)度:板橋駅バリアフリー化工事完了予定[3]。
- 2018年(平成30年)度:駅舎整備完了(駅事務施設使用開始)予定[3]。
- 2019年度:滝野川口に5階建駅ビルが完成予定[3]。
貨物取扱
開業時から旅客、貨物両用の駅であった当駅は、国有化、民営化後も連綿と貨物取扱が行われ、当駅を起点とした貨物列車が最盛期には1日4往復運行されていた[4]。
当駅の池袋駅寄り東側には、住友セメント(現・住友大阪セメント)の工場(池袋包装所、住所は豊島区上池袋4-30・31[注釈 1])があり、当駅からの引き込み線 (0.3km)を介してセメントや砕石・砂利の輸送が行われていた。また、池袋駅寄り西側には、日本食糧倉庫(住所は豊島区池袋本町4-47[注釈 2])が、赤羽駅寄りには、紙倉庫(住所は板橋区板橋1-53[注釈 3])があり、それらの専用線が設置され、それらに普通貨物列車として1日3往復運行されていた[5]。駅のホームからは、牽引機関車(EF65形など)や、当駅までの牽引及び構内入換に使用するDD13形(→DE10形)、専用線には、有蓋車や私有のセメントタンク車などの国鉄運用の貨車や、東武鉄道や西武鉄道から乗り入れる貨車[注釈 4]などを見ることができた。
昭和59年2月のダイヤ改正以降、国鉄の貨物輸送システム再構成による、直行列車体系の再編成などから、板橋駅への貨物列車が、セメント輸送と砕石・砂利輸送のみとなったため、普通貨物列車は廃止された[6]。砕石・砂利輸送は、東武鉄道向けと西武鉄道向け[注釈 5]から、後年は初狩駅へのトキ25000形が専用列車として運行された[7]。その後、当駅の貨物列車はセメント輸送だけが残り、東武会沢線上白石駅にあった住友セメント栃木工場からのタキ1900形のセメント専用貨物列車が1日1往復のみ運行されていた[7]が、1996年3月16日に運行終了、これをもって、東京23区内のJR線の最後の旅客、貨物両用の駅であった板橋駅の貨物取扱が終了[注釈 6]した[8]。
折しも、隣の池袋駅では列車増発のための線形改良事業が構想されていたが、貨物列車の運転終了により同線の勾配に関する制約が緩和された[注釈 7]ことから、当初は池袋駅の南側で当線と山手貨物線が立体交差する構想を、同駅の北側で交差する構造に変更した。この事業の完了に伴い、両線の平面交差支障解消および、埼京線と湘南新宿ラインの同一方向同一ホーム化が実現した(線形改良の詳細は池袋駅#日本鉄道・国鉄・JR線ホームの変遷を参照 )。
貨物列車が発着していた2番線隣接部は、貨物取扱廃止後に大半のレールが撤去されたが、クロッシングポイントの一部と入換用の表示機など設備の一部が残っている(2012年2月現在)。
利用状況
2017年度の1日平均乗車人員は33,958人である[9]。
近年の推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1992年(平成 | 4年)26,992 | [* 1] |
1993年(平成 | 5年)27,504 | [* 2] |
1994年(平成 | 6年)27,258 | [* 3] |
1995年(平成 | 7年)27,227 | [* 4] |
1996年(平成 | 8年)28,400 | [* 5] |
1997年(平成 | 9年)28,577 | [* 6] |
1998年(平成10年) | 28,452 | [* 7] |
1999年(平成11年) | 28,418 | [* 8] |
2000年(平成12年) | [JR 1]28,522 | [* 9] |
2001年(平成13年) | [JR 2]28,798 | [* 10] |
2002年(平成14年) | [JR 3]28,965 | [* 11] |
2003年(平成15年) | [JR 4]29,424 | [* 12] |
2004年(平成16年) | [JR 5]29,154 | [* 13] |
2005年(平成17年) | [JR 6] 29,348 | [* 14] |
2006年(平成18年) | [JR 7]29,452 | [* 15] |
2007年(平成19年) | [JR 8]29,803 | [* 16] |
2008年(平成20年) | [JR 9]29,724 | [* 17] |
2009年(平成21年) | [JR 10]29,521 | [* 18] |
2010年(平成22年) | [JR 11]29,871 | [* 19] |
2011年(平成23年) | [JR 12]30,168 | [* 20] |
2012年(平成24年) | [JR 13]30,973 | [* 21] |
2013年(平成25年) | [JR 14]31,891 | [* 22] |
2014年(平成26年) | [JR 15]32,081 | [* 23] |
2015年(平成27年) | [JR 16]33,056 | [* 24] |
2016年(平成28年) | [JR 17]33,522 | [* 25] |
2017年(平成29年) | [JR 18]33,958 |
JR貨物の貨物取扱停止までの推移は下記の通り。
年度 | 総数 | 車扱貨物 | コンテナ貨物 | 出典 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
発送トン数 | 到着トン数 | 発送トン数 | 到着トン数 | 発送トン数 | 到着トン数 | ||
1990年 | 7,744 | 221,975 | 7,744 | 221,975 | 0 | 0 | [13] |
1991年 | 6,956 | 177,248 | 6,956 | 177,248 | 0 | 0 | [14] |
1992年 | 7,644 | 148,762 | 7,644 | 148,762 | 0 | 0 | [15] |
1993年 | 6,812 | 134,892 | 6,812 | 134,892 | 0 | 0 | [16] |
1994年 | 6,260 | 137,024 | 6,260 | 137,024 | 0 | 0 | [17] |
1995年 | 5,536 | 116,319 | 5,536 | 116,319 | 0 | 0 | [18] |
1996年 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | [19] |
駅周辺
近隣の鉄道駅
以下の駅が徒歩圏内にあり、乗り換えが可能である。連絡乗車券は発売されていないが、2010年3月13日現在、当駅と新板橋駅を介する連絡定期券が発売されている。
名所・旧跡・施設
- 旧中山道
- 近藤勇・土方歳三の墓所 - 東口(徒歩1分)にある。
- 東京都立北園高等学校
- 巣鴨中学校・高等学校
- 東京共育学園高等部
- 東京国際フランス学園
- 谷端川児童遊園 - 1962年に暗渠化された旧谷端川流路上に整備された遊歩道公園。「一の橋」と記された石造り欄干が遺されている。池袋方面からの「下り谷」を流れてくる支流と、この橋の付近で合流していた。地名における“袋”は、川と川の合流点を指すことが多い用語であるため、旧池袋村と旧板橋町大字瀧野川の境に相当する板橋駅南西側の一帯(板橋1丁目および豊島区池袋本町4丁目付近)を池袋の地名の由来とする説がある[注釈 8]。
バス路線
隣の駅
脚注
記事本文
注釈
- ↑ 工場跡地の上池袋4-30はソフトバンクテレコム新東京センター、同4-31はプラウドシティ上池袋が建っている。
- ↑ 倉庫跡地には、シスナブ池袋本町が建っている。
- ↑ 後に日本通運池袋支店もそこに構えた。それらの跡地は、ハイプラザいたばし、板橋ビュータワーなどが建っている。
- ↑ 東武車はトキ1形無蓋車、西武車は同社保有トム形など。
- ↑ 東武向けは、東武会沢線上白石駅から北千住駅、後年は久喜駅(国鉄側は東鷲宮駅まで)を通じて運行され、西武向けは、西武池袋線吾野駅・西武秩父線・東横瀬駅(現・廃止)からの直通で、1976年までは池袋経由で、それ以降は新秋津駅 - 所沢駅間の連絡線経由で運行されていた。東武車は1991年11月25日に上白石への砕石輸送が廃止されるまで、西武車は発着駅が中央本線酒折駅となったことで消滅した。
- ↑ 当駅は、民営化後日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅にもなっていたが、1999年に廃止された。
- ↑ 貨物列車が走行する路線は一般的に、旅客列車のみ走行する路線よりも条件が厳しい。
- ↑ NHK総合テレビ「ブラタモリ 池袋・巣鴨」2011年1月27日放送。他に、豊島区西池袋1丁目の元池袋史跡公園内にかつて存在していた「丸池」を池袋の由来とする説もある。
出典
- ↑ (板橋区からは2014年(平成26年)12月15日に、JR板橋駅のバリアフリー化を求める要望書が提出)JR板橋駅のバリアフリー化を求める要望書 - 板橋区HPより 2017年12月12日閲覧
- ↑ 「JR板橋駅エレベーター等早期設置に関する請願」に関する資料 - 板橋区HP 都市建設委員会資料
- ↑ 3.0 3.1 3.2 第一回板橋駅西口周辺地区まちづくり勉強会資料 - 板橋区HPより
- ↑ 渡辺一策「山手線と貨物輸送」、『鉄道ピクトリアル2012.5臨時増刊号 山手線をめぐる鉄道 早稲田大学鉄道研究会60周年記念誌』、電気車研究会、2012年5月、 64頁。
- ↑ 渡辺一策「山手線と貨物輸送」、『鉄道ピクトリアル2012.5臨時増刊号 山手線をめぐる鉄道 早稲田大学鉄道研究会60周年記念誌』、電気車研究会、2012年5月、 68 - 69頁。
- ↑ 富田松雄「一般貨物列車&支線貨物廃止の一連 データで見る昭和50年代 首都圏貨物列車」、『j train Vor.66 2017 Summer 特集 貨物牽引機2017 現代×昭和 貨物列車事情』通巻66号、イカロス出版、2017年7月、 77 - 85頁。
- ↑ 7.0 7.1 渡辺一策「山手線と貨物輸送」、『鉄道ピクトリアル2012.5臨時増刊号 山手線をめぐる鉄道 早稲田大学鉄道研究会60周年記念誌』、電気車研究会、2012年5月、 69頁。
- ↑ 今田保「山手貨物線の歴史」、『鉄道ピクトリアル 【特集】山手貨物線』、電気車研究会、2014年9月、 13頁。
- ↑ 各駅の乗車人員 - JR東日本
- ↑ 東京都統計年鑑
- ↑ 板橋区の統計 - 板橋区
- ↑ 行政資料集 - 北区
- ↑ 第42回東京都統計年鑑 222ページ
- ↑ 第43回東京都統計年鑑 228ページ
- ↑ 第44回東京都統計年鑑 222ページ
- ↑ 第45回東京都統計年鑑 232ページ
- ↑ 第46回東京都統計年鑑 218ページ
- ↑ 第47回東京都統計年鑑 236ページ
- ↑ 第48回東京都統計年鑑 252ページ
利用状況
- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- ↑ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本
- 東京都統計年鑑
- ↑ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ↑ 東京都統計年鑑(平成28年)