シュリクマー関数
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シュリクマー関数(シュリクマーかんすう)とはケラーラ農業大学で研究を続けたインドの獣医学者K.P.シュリクマー博士とG.ニーマラン博士によって導出されたインドゾウの体表面積を求める公式のことで、1990年に学術雑誌『Veterinary Research Communications』で発表したものである[1]。この業績により両氏は2002年にイグノーベル賞数学賞を受賞している。ただし、この公式が当てはまるのはインドゾウだけで、体型が異なるアフリカゾウには当てはまらない。
公式
シュリクマー関数はゾウの体表面積を S、肩までの高さを H、前足の円周を FFC として
- [math]\mathrm S=-8.245+6.807\mathrm H+7.073\mathrm{FFC}[/math]
と表される[1]。
研究のきっかけ
シュリクマーはゾウに投与する薬の適切な分量を決めるために研究を始めた。薬の分量は体表面積に比例するが、体表面積を測る際にゾウが嫌がって暴れ、踏まれて死亡する事故が多発した。また、体表面積を推測するために体重を代用することもあるが、ゾウの体重を測るのはそれ以上に困難だった。
功績
今現在、このシュリクマー関数は世界中の動物園で使用され、これまでのインド象の生存率が格段に上がった。
脚注
参考文献
- Sreekumar, K.P.; Nirmalan, G. (24 October 1989). “Estimation of the total surface area in Indian elephants (Elephas maximus indicus)”. Veterinary Research Communications 14 (1): 5-17. doi:10.1007/BF00346377. PMID 2316192 .