内田春菊
内田 春菊 | |
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生誕 |
1959年8月7日(64歳) 長崎県長崎市 |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家、エッセイスト |
活動期間 | 1984年 - |
代表作 |
『南くんの恋人』 『ファザーファッカー』 『私たちは繁殖している』 でんこちゃん |
内田 春菊(うちだ しゅんぎく、1959年8月7日 - )は、日本の漫画家、小説家、エッセイスト、女優。本名は内田 滋子。ノックアウト所属。落語立川流の門下でもあり、高座名「立川於春の方」を持つ。
Contents
経歴
長崎県長崎市出身。小学生の時に漫画家を志すが、実母と養父から漫画を描く事を禁じられ、隠れて豆本漫画を描いていた。中学時代に同級生の子を身籠ったことをきっかけに、養父から性的虐待を日常的に受けたため家出。長崎県立長崎南高等学校1年途中で学校側から強制退学させられる。その後、心理学を学ぶために大学の通信教育課程に入学するが、間もなく退学する[1]。
その後、印刷会社の写植やバーのホステス、喫茶店のウェイトレスなどを経て、ペンネームの名付け親でもある編集者・プロデューサーの秋山道男に出会い見出される。その後、彼女の個性を認めたいしかわじゅんの紹介もあって、1984年、双葉社発行の『小説推理』に掲載された『シーラカンスぶれいん』で漫画家としてデビュー。
性的な事柄をストレートに描き、岡崎京子、桜沢エリカらと共に「女の子エッチ漫画家」として人気を呼ぶ。また、エッセイ、漫画エッセイ等も執筆し、社会一般の価値観への異議を唱える内容が人気を博す。
青林堂発行の『月刊漫画ガロ』には、1985年9月号『おそろしいかえる酒』で初登場。 以後も『ガロ』に芸術性の高い作品を発表する。1986年から1987年にかけて『ガロ』誌上に連載した『南くんの恋人』は、これまでに4回テレビドラマ化されている。
1993年に発表した初めての小説『ファザーファッカー』はベストセラーとなり、第110回直木賞の候補作となった(1995年に映画化)。翌1994年には『私たちは繁殖している』・『ファザーファッカー』両作合わせて第4回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。また『キオミ』で第112回芥川賞候補。
クラブ歌手だった経歴を生かし、1983年にラテンバンド「アベックス」を結成しボーカルを務めた。2010年から音楽活動を再開し、自身が監督を務める映画では主題歌を担当している。また、女優として映画、ビデオ、舞台等にも出演している。
3度の結婚歴があり、3人目の夫である俳優の貴山侑哉とは2005年に戸籍上は離婚したが、事実婚の形で同居していた。しかし2012年2月11日放送の『ゴロウ・デラックス』にて、貴山侑哉との同居を解消したと番組内で話している。
子供は4人〔未婚中に長男・在波(α)、2人目の夫と結婚中に別の人との間に長女・紅多(β)、貴山との間に次女・紅甘(γ)と次男・出誕(δ)〕。次女・紅甘[2][3]は女優。
2017年4月、前年に大腸癌を患い人工肛門を造設したことを公表(「漫画家内田春菊大腸がん闘病記」、週刊朝日、2017年9月15日号、頁111-113。)。
作品リスト
連載中
漫画
- お前の母ちゃんBitch!(本当にあった笑える話)
- 私たちは繁殖している(みこすり半劇場→本当にあった笑える話)
- ぶんでんでんこ(グラフTEPCO 東京電力の広報誌 現在はWEB版のみ)
web漫画
小説・戯曲
- 『ファザーファッカー』文藝春秋、1993年 のち文庫
- 『キオミ』福武書店、1995年 のち角川文庫
- 『あたしが海に還るまで』文藝春秋、1996年 のち文庫
- 『あたしのこと憶えてる?』新潮社 1997 のち文庫、中公文庫
- 『彼が泣いた夜』角川書店 1998
- 『やっぱりあなたが一番いいわ』マガジンハウス 1999 戯曲
- 『息子の唇』集英社 2000 のち角川文庫
- 『犬のほうが嫉妬深い』角川書店、2001 のち文庫
- 『いつの日か旅に出よう』中央公論新社、2003 のち文庫
- 『準備だけはあるのに、旅の』中央公論新社、2004 のち文庫
- 『ぬけぬけと男でいよう』角川書店 2004
- 『気がつけば彼を見ている』中央公論新社 2006 のち文庫
- 『私の中に答えはあるか』角川書店 2006
- 『その水の動く先』角川学芸出版 2007
- 『手を取って君とダイブ』光文社 2007
- 『ドパミナジック』角川学芸出版 2010
コミックス
- 『春菊』青林堂 1985 のち文春文庫
- 『シーラカンス・ロマンス』青林堂 1985 のち文春文庫
- 『ヘンなくだもの』実業之日本社 1986 のち角川文庫
- 『闇のまにまに』青林堂 1986
- 『四つのおねがい』河出書房新社、1986年
- 『うーんとセラピー 知恵熱エッセイ集』CBS・ソニー出版 1987 のち河出文庫
- 『南くんの恋人』青林堂、1987年、文春文庫、青林工藝舎、2004年「改訂版」
- 『めんず』実業之日本社 1987
- 『ユー・ガッタ春菊』双葉社 1987
- 『水物語』全4巻 光文社 1988-89年 のち知恵の森文庫
- 『しあわせのゆくえ』青林堂 1988
- 『見守ってやって下さい』河出文庫 1988
- 『一身上の都合』集英社、1988
- 『物陰に足拍子』全4巻 実業之日本社 1988-91 のち角川文庫
- 『今月の困ったちゃん』マガジンハウス 1989 のち新潮文庫
- 『シーラカンスOL』読売新聞社 1989
- 『波のまにまに 古典的女中哀歌』朝日ソノラマ 1989 のち文春文庫
- 『幻想(まぼろし)の普通少女』双葉社 1989 のちMF文庫、双葉文庫
- 『凛が鳴る』青林堂、1990 のち文春文庫
- 『僕は月のように』光文社 1991 のち知恵の森文庫
- 『クマグス』山村基毅原作 潮出版社 1991 『クマグスのミナカテラ』新潮文庫
- 『カモンレツゴー』白夜書房 1992 のち角川文庫
- 『けだるい夜に』集英社、1992年
- 『ファンダメンタル』リイド社、1992-93 のち新潮文庫
- 『愛のせいかしら』青林堂 1993 のち文春文庫
- 『吸血少女対少女フランケン』朝日ソノラマ 1993
- 『仔猫のスープ』集英社 1993 のち文庫
- 『ストレッサーズ』全2巻 竹書房 1993-94 のちMF文庫
- 『24000回の肘鉄』マガジンハウス 1993 のち角川文庫
- 『呪いのワンピース』朝日ソノラマ 1993
- 『私の部屋に水がある理由』文芸春秋 1993 のち文庫
- 『ナカユビ』ぶんか社 1994
- 『目を閉じて抱いて』全5巻 祥伝社 1994-2000 のち角川文庫
- 『私たちは繁殖している』1-15 ぶんか社 1994-2016 のち角川文庫
- 『内田春菊の悪女な奥さん』メディアファクトリー 1995
- 『天使の思う壺』全3巻 光文社 1995年 のち知恵の森文庫
- 『こんな女じゃ勃たねえよ』全4巻 実業之日本社 1995-2004 のち文春文庫
- 『あなたの世間体』集英社 1996
- 『おさかな話』ぶんか社 1996
- 『彼のバターナイフ』ぶんか社 1996 のち角川文庫
- 『水族館行こミーンズI love you』扶桑社 1996 のち角川文庫
- 『アドレッセンス青年期』集英社 1997
- 『HOME』ぶんか社、1997年 のち角川文庫
- 『ノートブック』朝日ソノラマ 1997 のち角川文庫
- 『鬱でも愛して』実業之日本社 1998
- 『彼が泣いた夜』角川書店 1998 のち文庫
- 『やっぱりあなたが一番いいわ』マガジンハウス 1999
- 『出逢いが足りない私たち』祥伝社、2001
- 『解決はしません』全3巻 集英社 2002-2005年
- 『最近、蝶々は…』全5巻 祥伝社、2002-04 のち新潮文庫
- 『ベッドの中で死にたいの』飛鳥新社 2002 のち文春文庫
- 『隣人 内田春菊ホラー傑作選』角川ホラー文庫 2002
- 『もっと悪女な奥さん special edition』メディアファクトリー 2003
- 『ほんとに建つのかな』祥伝社、2004年 のち講談社文庫
- 『ワイドショー 内田春菊ホラー傑作選』角川ホラー文庫 2004
- 『怒りと共にイキまくれ』祥伝社、2005
- 『ワイルドハンズ』祥伝社、2006
- 『30代はまだキレイ』ジャイブ 2007
- 『AC刑事 日笠媛乃』斎藤学監修 祥伝社、2007
- 『S4G sex for girls 女の子のための性のお話』飛鳥新社 2007
- 『ガールズビーヴァガボンド』メディアファクトリー、2008年
- 『若奥様玉地獄』祥伝社文庫、2008
- 『あなたも奔放な女と呼ばれよう』祥伝社、2009年 のち講談社文庫
- 『ワイルドメディカル・ティーチャーズ』ぶんか社 2009
- 『お一人様二つまで!』竹書房、2010年4月、ISBN 9784812472538
- 『お前の母ちゃんbitch!』1-2 ぶんか社 2010-
- 『連結部分は電車が揺れる』祥伝社 2010
- 『恋の相手は選べない』祥伝社 2011
- 『安藤呂衣は恋に賭ける』ぶんか社 2012
- 『マンガ日本性教育トーク』角川文庫 2012
- 『おずおずと魔法使い』朝日新聞出版 2013
- 『南くんは恋人』集英社 2013
- 『おやこレシピ』新潮社 2015
- 『がんまんが~私たちは大病している~』ぶんか社 2018
漫画原作
- ぬけぬけと男でいよう(作画:イワシタシゲユキ)
エッセイなど
- 『もんもん都市(シティー)』双葉社 1987 『もんもんシティー』文春文庫
- 『口だって穴のうち ホントとホンネ内田春菊対談集』洋泉社 1996 のち角川文庫
- 『あなたも妊婦写真を撮ろう 「私たちは繁殖している」うらばなし』PARCO出版 1998 のち文春文庫
- 『やられ女の言い分』文藝春秋 1998 のち文庫
- 『愛だからいいのよ』講談社 2002 のち文庫
- 『基礎体温日記』実業之日本社 2002
- 『ワイルドハンズ・ティーチャーズ』主婦と生活社 2006
- 『教育してます?』角川学芸出版 2007 のち文庫
- 『作家は編集者と寝るべきか』草思社 2007
- 夕刊フジ(火曜日発行・水曜付け)「内田春菊の怒ってもムダなの…」
共著
- 『ツキを呼びこむ10カ条 ビジネス金言集 ビジネスマンガ』野末陳平共著 扶桑社 1988 のち文庫
- 『女ですもの』よしもとばなな共著 ポプラ社 2007 のち文庫
- 『レイル・ロード・ムービーズ』絵/文 櫻田宗久写真 講談社 2009
- 『わたしのままでママをやる』よしもとばなな,中村うさぎ,倉田真由美,斎藤学共著 WAVE出版 2012
イラスト
出演
映画
- 宇宙の法則(1990年) - カップルの女
- 夢魔(1994年) - 中塚明子
- ファザーファッカー(1995年) - 歌手
- トキワ荘の青春(1996年) - 娼婦
- 「物陰に足拍子」より MIDORI(1996年) - 小林の母
- ラブ・レター(1998年)
- 双生児(1999年) - 診療所患者・母親
- 顔(2000年) - 喫茶店の女
- ビジターQ(2001年) - 山崎恵子
- ステーシー(2001年) - 須永隊長
- ウォーターボーイズ(2001年) - 客のおばさん
- 新・刑事まつり 一発大逆転「窯岡刑事」(2003年)
- 赤目四十八瀧心中未遂(2003年) - 娼婦
- 昭和歌謡大全集(2003年) - ヤナギモトミドリ
- 劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE(2004年) - 占い師
- MASK DE 41(2004年) - 麻美
- 月とチェリー(2004年) - SMクラブの女
- YUMENO(2005年) - 沢井朋美
- エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2006年)
- 雨の町(2006年)
- キャッチボール屋(2006年) - 売店のおばさん
- カインの末裔(2007年) - 田村和江
- グミ・チョコレート・パイン(2007年) - 映画館窓口の女
- 悪夢探偵2(2008年) - 間城貴理子
- 蟹工船(2009年) - 久米の妻
- 闇のまにまに 人妻・彩乃の不貞な妄想(2009年) - 特別出演
- 掌の小説 第3話「日本人アンナ」(2010年3月27日) - 木賃宿の女中
- ADULT 24歳の恋(2011年1月29日) - 老婆
- デストロイ・ヴィシャス(2011年3月5日、監督:島田角栄)
- バルーンリレー(2012年3月3日)
- テルマエ・ロマエ(2012年4月28日) - 平井道子
- 闇金ウシジマくん(2012年8月25日) - 内田
- ひみつのアッコちゃん(2012年9月1日)- 総理夫人
- 39窃盗団(2012年11月17日、監督:押田興将)
- たとえば檸檬(2012年12月15日)
- Love&Eros 2nd『連結部分は電車が揺れる 妻の顔にもどれない』(2013年3月30日)※自らの作品。監督・脚本も担当
- ハーメルン(2013年9月7日、監督:坪川拓史) - 綾子先生(若い頃)
- 5つ数えれば君の夢(2014年3月8日) - 教師
- 最近、蝶々は…(2014年5月10日) - 高原克子
- 寝床より愛をこめて(2014年7月7日) -
- ちょっとかわいいアイアンメイデン(2014年7月19日)
- 幕が上がる(2015年2月28日) - 中西さんのお母さん
- 灰色の烏(2015年3月21日) - 望月千恵子
テレビドラマ
- 救急指定病院4(1995年) - 熊川サキ子
- ママは大ピンチ!!(1996年、TBS)
- 八月のラブソング(1996年、よみうりテレビ)
- おとり捜査官・北見志穂(1999年、テレビ朝日) - 清水典子
- タクシードライバーの推理日誌13(2000年) ‐ 栗原豊子
- 棟居刑事シリーズ3(2004年) - 石野久美子
- 密会の宿2(2004年) - 渡部久美
- 警視庁鑑識班2004 第6話「家出少女の心を貫く父が放つ2発の銃弾」(2004年、日本テレビ) - 関川昭代(関川紗枝の母)
- 昨日の友は今日の敵?(2004年、NHK)
- 信濃のコロンボ事件ファイル(2005年、テレビ東京) - 遠山峰子
- 家に五女あり(2007年、TBS) - 北川静香
- 浅草ふくまる旅館(2007年、TBS) - 水島豊子
- 新・警視庁女性捜査班(2007年、テレビ東京) - 三枝克乃
- 上条麗子の事件推理(2010年、TBS) - 苑田常子
- ハンチョウ〜神南署安積班〜 シリーズ4 〜正義の代償〜(2011年、TBS) - 児童相談員
- 世にも奇妙な物語 2011年 秋の特別編「ベビートークA錠」(2011年、フジテレビ) - 薬剤師
- ガンリキ 警部補・鬼島弥一(2012年、テレビ東京) - 水野佐知子
- 特命おばさん検事! 花村絢乃の事件ファイル(2012年、テレビ東京) - 金井明子
- ソドムの林檎〜ロトを殺した娘たち(2013年、WOWOW) - 三輪小百合
- 聖女(2014年、NHK) - 中根美佐子
- 五つ星ツーリスト〜最高の旅、ご案内します!!〜(2015年、よみうりテレビ) - 天地魅和子
- 謎解きLIVE CATSと聖夜の殺人者 EPSODE2.4(2016年、NHK BSプレミアム) - 有馬このえ
- 連続ドラマW イアリー 見えない顔(2018年8月4日 - 、WOWOW)
オリジナルビデオ
- お天気お姉さんR(1996年) - SM女王様
舞台
- ヴァギナ・モノローグス
- 黒猫
- うさぎレストラン(2014年2月19日 - 24日 六行会ホール)朝比奈やよい役
テレビ番組
- TVクルーズ となりのパパイヤ(1994年 - 1995年、フジテレビ)
脚注
- ↑ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.474
- ↑ 紅甘-フジテレビ
- ↑ “紅甘(出典:VIPタイムズ社)”. ORICON NEWS. オリコン. . 2017閲覧.
外部リンク
- プロフィール - ノックアウト
- 内田 春菊 公式サイト - 2017年4月9日開設。
- 内田春菊オフィシャルブログ「基礎体温日記II」 - Ameba Blog{{#invoke:WikidataCheck|wikidatacheck|property=P3502|value=shinshungicu|category=Ameba Blog ID|namespaces=0}} - 2017年4月9日まで。