マックスバリュ東北
マックスバリュ東北株式会社(マックスバリュとうほく)は1981年に設立された、青森県、秋田県、岩手県、山形県にマックスバリュ・マックスバリュエクスプレス及びザ・ビッグを展開するイオングループのスーパーマーケットである。本社は秋田県秋田市。
Contents
概要
ジャパン・ユナイテッド・ストアーズ・カンパニーを社名の起源とするジャスコ(現:イオン)は、連邦制を掲げ、東海道メガロポリスを中心にローカルスーパーのグループ化を進めた[1]。
1969年9月10日、従前の東海道メガロポリスのみの展開から版図を広げようと、岡田卓也ジャスコ社長は経営研究会を組織し、研鑽と親睦を重ねていた東北地方のスーパーである伊徳(本社:秋田県大館市)、かくだい食品(本社:山形県米沢市)、つるまい(本社:秋田県本荘市)、マルイチ(本社:山形県酒田市)、マルトミ(本社:福島県会津若松市)[注釈 1]、ヤマザワ(本社:山形県山形市)に提携を呼びかけ、それに応えた6社は商品の一括購入による規模のメリット追求と配送センターの建設による物流コストの削減を目指すべく、提携を結んだ。この提携に翌年3月、新潟県の堀川蒲鉾工業(現:堀川)も参画を表明し、ジャスコを含む8社で「東北ジャスコチェーン」を設立した。そして同年6月には一部共同仕入れと商品の共同開発を開始した[2]。
1971年1月に入り、東北ジャスコチェーンを中心に「北日本セルコ」と「東北セルコ」が加わり、東北スーパーチェーン連合が発足した。同連合は企業数26社、店舗数128店、年商総額309億円を誇る組織として発足したが、提携は緩やかのものであったため、捗々しい成果が上がらず、数年後には東北ジャスコチェーンとともに解散するに至った[3]。
しかしながら、東北ジャスコチェーンに参画したかくだい食品とマルイチがジャスコの第三次合併に参画したほか[4]、両社が傘下子会社として設立したカクダイジャスコ(本社:米沢市)、西奥羽ジャスコ(本社:酒田市)がマックスバリュ東北の前身会社となった。加えて、つるまいが衣料品販売を手掛ける新会社である東日本衣料(本社:本荘市)を設立した直後、ジャスコは同社に資本参加したほか、1994年2月につるまいはジャスコが全株式を取得し子会社化した[5]。
1994年8月に山形ウエルマート(旧称:西奥羽ジャスコ)とカクダイウエルマート(旧称:カクダイジャスコ)が合併し、東北ウエルマート(本社:寒河江市)が発足。さらに翌年2月に、羽後ショッピング(本社:横手市)とつるまいが合併し、北日本ウエルマート(本社:秋田市)が発足した[6]。そして、1998年2月に北日本ウエルマートと東北ウエルマートの合併によって、新社となる東北ウエルマート(本社:秋田市)が発足した。同社は2000年5月にマックスバリュ東北に商号変更し、同年8月に東証2部に上場を遂げた[7]。
秋田・山形のスーパーの糾合によって発足した経緯から、当初は両県のみの店舗展開であったが、2001年に青森県のマックスバリュとウエルマートの営業権をイオンから譲り受けたことを手始めに、経営難に陥った地元スーパーの救済やM&Aを積極的に行うなど攻勢に転じた。
沿革
太字は、現在の直接の存続法人を指す。
- 1957年 - 近野兼史[8]が米沢市に市内初のスーパー「かくだい食品」を設立。
- 1972年12月 - 西奥羽ジャスコ設立。
- 1973年 - カクダイとジャスコの合弁によりカクダイジャスコ設立。近野は代表取締役に就任。
- 1975年
- 2月 - 西奥羽ジャスコ、100%子会社である西奥羽ファミリーを吸収合併する。
- 2月 - カクダイジャスコ、100%子会社であるカクダイジェーホームを吸収合併する。
- 1981年3月 - 羽後ショッピング株式会社(現在の会社の存続会社で、登記上の設立日である)が設立。
- 1986年5月 - 羽後ショッピングが羽後ジャスコを合併する。
- 1987年2月 - 西奥羽ジャスコが商号変更を行い、山形ウエルマートとなる。
- 1989年2月 - カクダイジャスコが商号変更を行い、カクダイウエルマートとなる。
- 1993年2月 - 山形ウエルマートがマルダイを合併。
- 1994年
- 2月 - つるまいにジャスコが資本参加する。
- 8月 - 山形ウエルマートとカクダイウエルマートが合併。東北ウエルマート株式会社に商号変更した上で、本店を山形県寒河江市に移転。
- 1995年
- 2月 - 羽後ショッピングとつるまいが合併。合併に伴い本店所在地を秋田県秋田市に置き、商号を北日本ウエルマート株式会社とする。
- 2月 - 東北ウエルマートは100%子会社である丸大商会を吸収合併する。
- 1996年2月 - 北日本ウエルマートは100%子会社である由利商事及び東北商事を吸収合併する。
- 1998年2月 - 北日本ウエルマート、東北ウエルマートと合併し東北ウエルマート株式会社に商号変更。
- 1999年8月 - ジャスコからマックスバリュ大館西店の運営を移管。
- 2000年
- 5月 - マックスバリュ東北株式会社に商号変更。
- 8月 - 東証2部へ上場。
- 2001年
- 7月 - ジャスコ(現:イオン)より青森県内8店舗の営業を譲り受ける。
- 12月 - 亀屋みなみチェーンより13店舗の営業を譲り受ける。
- 2002年
- 3月 - 同友の株式を取得し子会社とする。
- 6月 - 同友と合併する。
- 2008年
- 2009年9月 - マックスバリュ神岡店、協和店、中仙店を業態転換し、ウエルマート神岡店、協和店、中仙店としてリニューアルオープン(この3店舗は「マックスバリュ」に商号変更する以前も「ウエルマート」であった)。
- 2012年9月 - マックスバリュ東北が保有していた平賀ショッピングセンター、たかのすショッピングセンター、大曲福田ショッピングセンターの3SCをイオンタウン株式会社へ譲渡[9](譲渡と同時に、SCの名称をイオンタウン平賀・イオンタウン鷹巣・イオンタウン大曲福田にそれぞれ変更[10])。
- 2013年
- 2014年3月 - マックスバリュ北東北株式会社を吸収合併し、岩手県内の「マックスバリュ」9店舗をマックスバリュ東北運営店舗に組み込む。なお、この統合により、運営店舗が100店舗を突破した[13]。
- 2015年7月 - マックスバリュ御門町店をマックスバリュ東北初の「マックスバリュエクスプレス」に業態転換してリニューアルオープン(なお、「マックスバリュエクスプレス」全体においても東北地方への進出は初となった)[14]。
- 2016年
店舗
一時、24時間営業店舗を拡大したが、2008年に一部の24時間営業店舗で終夜営業を取り止めるなど、営業時間の見直しを進めており、9:00 - 22:00ないし23:00を中心に、各店舗の立地や集客状況により設定している。2012年6月からは一部の店舗で開店時間を7:00に繰り上げた。当初は同年9月までの期間限定だったが、現在も24時間営業店舗や秋田県・山形県の一部店舗を除いて7:00開店を継続している。
- マックスバリュ
- イオングループが国内及び海外で展開する、食品中心のスーパーマーケット。
- 青森21店舗、秋田27店舗、山形21店舗、岩手10店舗の計79店舗。うち青森の5店舗はジャスコ(現・イオン、イオンリテール)から譲受された店舗、岩手の9店舗はマックスバリュ北東北が運営していた店舗。青森の6店舗・秋田の14店舗・山形の7店舗は元々「ウエルマート」として開店した店舗。また、同業他社からの譲受店舗も複数存在する。
- マックスバリュエクスプレス
- イオンリテールが立ち上げ、事業を受け継いだマックスバリュ関東を手始めに国内で展開している小規模のスーパーマーケット。これまで、北海道・関東・中部・関西・中国・九州の一部に展開していたが、御門町店の業態転換により、東北地方にも進出した。秋田の2店舗と山形の1店舗の計3店舗。
- 1号店の御門町店では、マックスバリュ東北運営店舗で初めてカウンターレジを導入している。
- ザ・ビッグ
- フードディスカウントストア。秋田県の能代高塙店と潟上店を除く全店舗「マックスバリュ」から転換された店舗である。
- もともとは同じイオングループのマックスバリュ西日本が独自に展開していた店舗名だったが、2008年にマックスバリュ東北が青森東店を開業したのを皮切りに(後述)、他の全国のイオングループ運営会社でも店舗展開を行うようになった。名称は2010年までマックスバリュ東北と琉球ジャスコ(現・イオン琉球)の店舗のみ「ザ ビッグ」で展開していたが、2010年10月開店した能代長崎店以降はイオングループ他社に合わせて「ザ・ビッグ」と、2文字目に中黒を入れ統一し、現行の3代目ロゴマークでの出店となった。
- 青森に2店舗、秋田に9店舗、山形に2店舗の13店舗。うち3店舗は旧ジャスコからの譲受店舗。青森東店、浪岡店、大館西店の3店舗は「ザ ビッグ」表記で2代目ロゴマークを使用。酒田北店は2017年6月の外装リニューアルにより、3代目のロゴマークになった。
店舗展開
秋田県での店舗展開
秋田地盤の主要前身2社の経緯
つるまいは、先述の通り、東北ジャスコチェーンに加わり本荘市を中心に店舗を展開していた。1994年2月、ジャスコはつるまいの全株式を取得。子会社化した。子会社化時点でつるまいは計14店舗のスーパーを展開していた[18]。
このほか、1970年6月につるまいは衣料品販売を手がける新会社である東日本衣料を立ち上げ、スーパーストア本荘店を開業し、同店の開業直後に東日本衣料はジャスコの傘下に入った。また東日本衣料は1976年8月にサンプラザ本荘店を開業した。同店は増床を経て、1995年にジャスコに営業譲渡され、その後、ジャスコ東北カンパニーの所管となった[19]。
1981年7月、ジャスコは西奥羽ジャスコジャスコ社長の仲介で横手市に5店舗を展開していた羽後ショッピングと提携し、羽後ジャスコを設立。同年12月に羽後ジャスコ湯沢店が開業した[20]。1982年3月、同社はスーパー事業を展開するため、子会社として新社となる羽後ショッピングを設立した。1986年6月、羽後ショッピングが羽後ジャスコを合併した。
1995年2月、共にジャスコ傘下であったつるまいと羽後ショッピングが対等合併。北日本ウエルマートが総店舗30店で発足した[6]。1998年2月に同社と東北ウエルマートが合併、新「東北ウエルマート」が発足した。2000年5月に東北ウエルマートはマックスバリュ東北に商号変更した。
近年の店舗政策
規模の大きな店をウエルマートからマックスバリュに変更する一方で、小規模店や不採算店を閉鎖する「スクラップアンドビルド」を実施し、その一環として大型店を進出させることもある。この一例として、マックスバリュ新仁賀保店が2003年11月10日に営業を終了し、道路を隔てた南側に、直営店舗面積5割増しで11月14日に開店した「にかほ店」がある[注釈 2]。ほかにも、マックスバリュ河辺店(旧:河辺店)のように、移転せずそのまま拡張・改築を行った店舗や、一方で数km離れた場所に移転する手法をとったところも見られる。
閉鎖した大型店の跡地に店舗展開をするケースとして秋田ニューシティのダイエー秋田店→MV大町店[21]、羽後交通ビルのジャスコ横手店→MV横手駅前店などが見られた。このほか、イオンタウン茨島パワーセンターの様な広大な敷地20数店舗のテナントを展開する所もみられる。
2002年4月30日、同和鉱業(現:DOWAホールディングス)の子会社であった同友(本社:大館市)の全株式をマックスバリュ東北を取得。同友はマックスバリュ東北の子会社とされ、不採算店舗を除く5店舗は一時閉店し改装工事を実施したのち、店舗名を「同友」から「マックスバリュ」に変更し順次再オープンした。
大館市のイオンタウン大館西の核店舗である大館西店は、県内で唯一ジャスコ(当時)直営の店舗であったが、1999年に事業譲受し、マックスバリュ東北の運営する店舗となった。同店は2008年12月12日から店舗を改装し、ザ ビッグ大館西店として営業している。また同年には、北秋田市にマックスバリュたかのす店(現:ザ・ビッグたかのす店)を核とするイオンタウンたかのすショッピングセンター(現:イオンタウン鷹巣)を開設した。
2016年5月25日に最後まで「ウエルマート」として営業していた協和店と神岡店の2店舗が「マックスバリュ」へ屋号変更した。「ウエルマート」はマックスバリュ西日本でも展開していたが、同年2月に「ウエルマート」の営業を終了して以降はマックスバリュ東北の独自業態となっていたことから、「ウエルマート」は完全に終焉した。
山形県での店舗展開
山形地盤の主要前身2社の経緯
東北ジャスコチェーンに加わったかくだい食品は、1972年12月にカクダイジャスコを設立後、子会社のかくだい商事とともに翌年2月にジャスコと合併した[22]。カクダイジャスコは発足後、地盤の米沢地区のみにとどまらず、1973年10月、仙台地区における初進出として仙台市宮町(現:同市青葉区宮町)と泉市南光台(現:仙台市泉区南光台)に店舗を開設したほか、1979年には泉市にさらに新店、翌年には名取市にも店舗を構えるなど積極的に県外進出も進めた[23]。なお、カクダイジャスコは大型店の大部分を1986年2月にジャスコに営業譲渡している[24]。
かくだい食品とともに東北ジャスコチェーンに加わったマルイチは、1972年12月に西奥羽ジャスコを設立後、子会社の新庄マルイチとともに翌年2月にジャスコと合併した。西奥羽ジャスコは酒田市を中心に店舗を展開し、1973年11月、初の県外進出として新潟県村上市に店舗を設けるなど業容の拡大に取り組んだ。また1976年10月の酒田大火の際には本店のほか中町マート、ストア店の3店が焼失したほか、社長宅や従業員宅も全半焼に見舞われるなど大きな被害を被った[25]。なお、西奥羽ジャスコも大型店を1986年3月までにジャスコに営業譲渡している[24]。
1994年8月、酒田市に本社を置く山形ウエルマート(旧称:西奥羽ジャスコ)と仙台市に本社を置くカクダイウエルマート(旧称:カクダイジャスコ)をが合併。東北ウエルマートが発足した。東北ウエルマートは寒河江市に本社を置き、大店法の規制緩和を踏まえ店舗を大型化し、店舗の希薄な村山地方でも積極的に展開を図るとした[26]。1998年2月に同社と北日本ウエルマートが合併、新「東北ウエルマート」が発足した。2000年5月に東北ウエルマートはマックスバリュ東北に商号変更した。
近年の店舗政策
県下では、秋田県と共に小型スーパー形態であるウエルマートの展開が進んでいたが、ダイエーやヨークベニマルなどの県内進出、従前は村山地方の地方スーパーに過ぎなかったヤマザワの全県展開が始まった事により競争が激化し、小規模なウエルマートでは太刀打ちできず、店舗閉鎖が加速した。
マックスバリュが誕生し、イオン傘下としてのテコ入れが始まると、これまでとは一転し、中心部の小規模ウエルマートや中心部のジャスコを閉鎖して郊外型マックスバリュが新規開店した。それにより山形での退潮傾向は収まり、現在に至るまで激戦が続いている。県内においては、ほとんどの市町村に進出を果たし、スーパーといえばマックスバリュ・ウエルマートのみという自治体も少なくなかった。また2003年に自己破産した山形市の食品スーパー、みつますの2店舗と従業員を引き継ぐなどもした[27]。
新庄市では、当初イオンスーパーセンターの進出が計画され、広大な用地が取得されたものの、商店街の反対により、平屋・食品スーパーのみのマックスバリュに計画縮小の上、出店する事になった。その為、マックスバリュでは珍しく広大な駐車場を持つ「イオンタウン新庄」というパワーモールが形成され、「ペトラス」が設置されたマックスバリュになった。鶴岡市や南陽市では、中心部のジャスコが閉鎖され、新たに郊外にマックスバリュが誕生した。
2013年7月6日に、開店から26年半以上にわたって長らく営業していたウエルマート東和泉店を改装に伴って店舗ブランドを「マックスバリュ」に変更しリニューアルオープン。同年11月20日にウエルマート羽黒店とウエルマート立川店が閉店となったため、県下における「ウエルマート」が1店舗も存在しなくなった。
青森県での店舗展開
2001年に青森県内の店舗をイオンから譲受した後の12月、県内で当時最大手だったスーパーマーケットの亀屋みなみチェーンが倒産し、営業店舗は全て閉店となった。このうちの13店舗の営業権(店舗および従業員)をマックスバリュ東北が譲り受ける事になった[28]。当時、マックスバリュ東北はイオンから譲渡された8店舗を運営するに留まっており、この譲受で青森県内の店舗数が2倍以上に急増する事等から当時マスコミでは話題になった。
2002年3月にはこれらの店舗を全店開店させたが、余裕の無い店舗展開であった為、開店当初は亀屋の店舗にマックスバリュの看板を付け替えただけの店舗が見られた。現在では、採算の合わない店舗は閉店したり(旧K・バリュー河原木店だったMV河原木店)、近郊のショッピングセンターに出店する際に移転する(旧K・バリュー大清水店だったMV大清水店は近隣のMV安原店へ事実上の移転)などしている。
一方、イオンから譲り受けた店舗も青森東店、浪岡店、八戸城下店以外は全てウエルマートだったものの、全店マックスバリュへ変更した。更には子会社化した株式会社同友の店舗であったおおわに店は店舗面積が狭い事等から、移転を伴わずに新店舗へリニューアルしている。
また、イオングループの店舗との競合を避ける為、十和田市の東四番町店はイオンスーパーセンター十和田店の出店により開店からわずか3年弱で閉店となった(店舗跡は旧サンホームビデオからリニューアルしたTSUTAYA十和田店になったが、大規模小売店舗立地法による届出ではMV東北が大規模小売店舗の設置者のままである)。
2008年4月11日、MV青森東店を改装・業態転換し、MV東北では初のフードディスカウント1号店としてザ ビッグ青森東店がオープンした。「ザ・ビッグ(ザ ビッグ)」は元々マックスバリュ西日本の独自業態であったが、青森東店は同社以外のマックスバリュ運営会社が開業した最初の店舗でもあり、「ザ・ビッグ」が全国展開化するきっかけになった。
岩手県での店舗展開
岩手県はイオン(当時はジャスコ)が「マックスバリュ」業態1号店(江刺店)を置いた土地である。
2004年、マックスバリュ東北は北上市のロックタウン北上(現:イオンタウン北上)内に直営店舗をオープンし県下に初進出した。また、2014年3月1日には、イオンの100%子会社で県内において9店舗を展開するマックスバリュ北東北を吸収合併した[29][30]。運営会社の違いから、北上店の売り出し内容やサービス内容は、他の県内MV店舗と異なる場合があった。
新潟県での店舗展開
マックスバリュ東北は2013年6月14日に同年5月に自己破産を申請したパワーズフジミから新潟市と村上市の7店舗を譲り受け、新潟県に進出した[31]。自己破産時に同社から解雇された従業員はマックスバリュ東北の従業員として再雇用されることとなり、併せて、開業に向けた準備を進めるべく「営業本部」内に「新潟事業部」を立ち上げた。
譲り受けた店舗は新潟市の本店を除いて店名を変えることなくマックスバリュ東北店舗への改装を行ったうえで順次オープンした。先陣を切って、同年7月19日に荒川アコス店をオープンした。その後、同年7月23日に村上肴町店を[32]、同年7月26日に亀田店と笹口店を[33]、同年7月30日に上木戸店・山二ツ店・藤見町店(藤見町店はパワーズフジミ本店から店舗名を改称)の3店舗[34]をオープンしたことで、譲り受けた店舗すべてを「マックスバリュ」として営業を再開させた。なお、新潟県には以前から糸魚川店が営業しているが、この店舗はマックスバリュ北陸の運営であった。
2016年3月にマックスバリュ東北が運営していた新潟県内の全店舗をイオンリテールへ継承したことで、約2年8ヶ月で新潟県内での店舗運営から撤退した。これに伴い、イオンリテールではマックスバリュ東北から譲り受けた全店舗において中条店と同じ「イオン」へ屋号変更され、同年3月15日の村上肴町店から順次営業を再開し、同年3月30日の亀田店をもって全店舗の営業を再開[35]。また、県内の「マックスバリュ」はMV北陸運営の糸魚川店のみの店舗展開に戻った。
- 参照: マックスバリュ北陸
宮城県・福島県での店舗展開
宮城県及び福島県におけるマックスバリュを経てザ・ビッグに転換された店舗等は、2010年2月21日に発足したマックスバリュ南東北が運営を所管する。
- 参照: マックスバリュ南東北
脚注
注釈
出典
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.116
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.116 - 117
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.179 - 182
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.117
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.189
- ↑ 6.0 6.1 「羽後ショッピングとつるまいが2月合併 新業態スーパーを展開へ」『日本経済新聞』1994年12月23日
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.721
- ↑ すべては感謝から近野兼史個人ホームページ
- ↑ “固定資産の譲渡に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2012年7月23日) . 2012閲覧.
- ↑ “マックスバリュ東北保有3SC譲受について” (PDF) (プレスリリース), イオンタウン株式会社, (2012年7月23日) . 2012閲覧.
- ↑ “株式会社パワーズフジミの事業の一部譲り受けに関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2013年6月14日) . 2013閲覧.
- ↑ “「マックスバリュ荒川アコス店」オープンのご案内” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2013年7月16日) . 2013閲覧.
- ↑ “新生マックスバリュ東北誕生のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2014年2月28日) . 2014閲覧.
- ↑ “7月15日、マックスバリュ御門町店は便利で快適なお店「マックスバリュエクスプレス」に生まれ変わります!” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2015年7月8日) . 2015閲覧.
- ↑ “イオンリテール株式会社との会社分割(簡易吸収分割)に関する吸収分割契約締結のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2015年10月14日) . 2015閲覧.
- ↑ “5月27日、ウエルマート協和店は「マックスバリュ協和店」に生まれ変わります!” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2016年5月25日)
- ↑ “山形市に「マックスバリュエクスプレス南三番町店」オープン!” (PDF) (プレスリリース), マックスバリュ東北株式会社, (2016年12月1日)
- ↑ 「秋田の中堅スーパーつるまい ジャスコが全株取得」『日本経済新聞』1994年1月11日
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.189
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.333
- ↑ 「大手スーパーマックスバリュ東北 旧ダイエー秋田店跡に来月出店」『読売新聞』秋田版 2002年10月3日
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.179
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.180
- ↑ 24.0 24.1 『ジャスコ三十年史』p.491
- ↑ 『ジャスコ三十年史』p.181
- ↑ 「ウエルマート、カクダイ 山形 合併、来月 大型店へ経営資源集中」『日本経済新聞』1994年7月12日
- ↑ 「倒産 みつます2店舗と従業員 マックスバリュが引き継ぎ10月開業へ」『読売新聞』山形版 2003年8月13日
- ↑ 「亀屋みなみチェーンの食品13店 マックスバリュ東北へ譲渡へ」『読売新聞』青森版 2001年12月18日
- ↑ “マックスバリュ東北 「北東北」を吸収合併 来年3月”. 河北新報. (2013年11月8日) . 2013閲覧.
- ↑ “マックスバリュ東北株式会社とマックスバリュ北東北株式会社の合併契約締結に関するお知らせ (PDF)”. マックスバリュ株式会社 (2013年11月7日). . 2013閲覧.
- ↑ 「清水フード イオン傘下に 社名そのまま 競争激化で新戦略」『読売新聞』新潟版 2015年10月15日
- ↑ 「マックスバリュ村上肴町店」オープンのご案内 (PDF) - マックスバリュ東北株式会社 ニュースリリース 2013年7月9日(2013年7月30日閲覧)
- ↑ 「マックスバリュ亀田店」「マックスバリュ笹口店」2店舗同時オープンのご案内 (PDF) - マックスバリュ東北株式会社 ニュースリリース 2013年7月9日(2013年7月30日閲覧)
- ↑ マックスバリュ東北、新潟事業部店舗3店舗同時オープンのご案内 (PDF) - マックスバリュ東北株式会社 ニュースリリース 2013年7月25日(2013年7月30日閲覧)
- ↑ “3月26日(土)「イオン笹口店」グランドオープン” (PDF) (プレスリリース), イオンリテール株式会社 北関東・新潟カンパニー, (2016年3月24日) . 2016閲覧.
参考文献
- ジャスコ株式会社編 『ジャスコ三十年史』ジャスコ、2000年。