ドイツテレコム
ドイツテレコム(独: Deutsche Telekom AG)は、ドイツ・ボンに本社を置く電気通信事業者。フランクフルト証券取引所、ロンドン証券取引所上場企業(FWB: DTE、LSE: 0MPH)。
概要
元々は旧西ドイツの郵政・通信公社であったドイツ連邦郵便(Deutsche Bundespost)が母体だが、1989年に分割によりドイツ国営電信電話会社(Deutsche Bundespost Telekom、ドイツ連邦郵電)となり、1995年に民営化された。民営化当時、CIカラーがマゼンタを基調としたことでも話題となった。以前は株式を東京証券取引所第一部、ニューヨーク証券取引所にも上場していたが、2010年4月、上場廃止申請を行うことを発表した。
2006年現在欧州で最大の固定系電気通信事業者であり、欧州では単にテレコム(Telekom)と呼ぶと同社のことを指すほどの知名度を持つ。近年は日本のNTT同様、インターネットサービス分野に力を入れている。ただ、旧東ドイツ地域ではインフラの整備が遅れている。
同社は、ベルリンのシンボルでかつての東ドイツ政府が建てたテレビ塔・ベルリンテレビ塔を所有・管理している。また、かつて自転車ロードレースのプロチーム「チーム・ドイチェテレコム」をスポンサードしていたことでも知られる(その後子会社であるT-モバイルに受け継がれ、2007年までメインスポンサーとして活動していた)。
2009年、傘下のT-MobileがフランスのOrangeとのジョイント事業により、イギリスに携帯電話事業者のEEを設立している[1]。
主なサービス
2004年ー2007年までの構造
2007年ー2010年までの構造
- T-Home(旧T-ComとT-Onlineを統合)
- T-Systems
- 企業向け通信事業各種サービス、トータル・ソリューション。
2010年以降現在
- Telekom Deutschland (T-Mobileから改名、T-Home及びT-Systemsの一部と統合)
- ドイツ国内の個人客および中小企業向け通信事業各種サービス。
- T-Systems
- トップ60社の大企業向け通信事業各種サービス、トータル・ソリューション。
日本での事業
日本では1990年に日本法人の「ドイツテレコム株式会社」を設立して活動を開始。1999年に特別第二種電気通信事業者、2000年に第一種電気通信事業者の免許を取得した。マイラインにも発足当初から参加していたが、2002年に子会社としてティー・システムズジャパン株式会社を設立し、マイラインの対象となる国際電話サービスを含む一般向けサービスを同社に移管した。ドイツテレコム株式会社としては撤退し、ティー・システムズジャパン株式会社として事業が行われている。
ティー・システムズジャパンは、ドイツ本国ないしは連合王国契約のT-モバイルのSIMカードの販売や対応端末(ただし、一部端末は香港からの取り寄せ扱い)の販売などを行っている。他社のSIMカードを利用する可能性がある場合、取扱端末の一部にSIMロックがかかっているものも存在するため、購入には注意が必要。日本国内では、NTTドコモのFOMA網、SoftBankのネットワークにローミング可能である(SIMロックのないW-CDMA端末が必要)。
なお、アメリカ合衆国のT-Mobile USのUMTSの周波数帯は、全国的には北米だけのAWSバンド(1700MHz/2100MHz)で、2012年秋より、PCSバンド(1900MHz)での展開が始まっている。従って、端末が実際に、3Gサービスを利用できるかどうかは、T-Mobile USのカバレッジマップでチェックする必要がある。
脚注
- ↑ “T-Mobile and Orange in UK merger” (英語). 英国放送協会 (2009年9月8日). . 2016閲覧.
外部リンク
- Deutsche Telekom (英語)(ドイツ語)
- T-Systemsジャパン