太平洋ひとりぼっち
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『太平洋ひとりぼっち』(たいへいようひとりぼっち)は、海洋冒険家の堀江謙一が1962年に出版した手記。1963年には映画化された。
概要
堀江は1962年5月から約3ヶ月かけて「ヨット『マーメイド号』による太平洋単独横断」を成功させた。この航海中の出来事などをまとめたのが本作である。1962年に文藝春秋から出版されるとベストセラーとなり、堀江は同年の菊池寛賞を受賞している。
なお現在は舵社から「新装版」が刊行されている(ISBN 978-4807211210)。
映画
太平洋ひとりぼっち | |
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Alone Across The Paciffic[1] | |
監督 | 市川崑 |
脚本 | 和田夏十 |
原作 | 堀江謙一 |
出演者 |
石原裕次郎 浅丘ルリ子 |
音楽 |
芥川也寸志 武満徹 |
撮影 | 山崎善弘 |
編集 | 辻井正則 |
製作会社 | 石原プロモーション |
配給 | 日活 |
公開 | 1963年10月27日 |
上映時間 | 96分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
出版の翌年にあたる1963年、映画化された。石原プロモーションの映画製作第一回作品。監督・市川崑、主演・石原裕次郎の組み合わせは本作が唯一である。石原裕次郎主演作品では初のキネマ旬報ベストテン入賞作となり、単独主演ではその後も含めて唯一となった。
ストーリーは石原扮する「堀江をモデルとした青年」が兵庫県西宮を出港しサンフランシスコに向かう航海の中で「出発までの出来事」を回想しつつ、アクシデントなどを乗り越えて無事サンフランシスコに到着するまでを描いたもの。特殊撮影は当時設立間もない円谷特技プロダクション(現・円谷プロダクション)が担当しており、同社が初めて本格的に特撮を手掛けた作品である[2][3]。
昭和38年度(第18回)文化庁芸術祭映画部門・芸術祭賞受賞作品。
スタッフ
- 監督:市川崑
- 企画:中井景
- 原作:堀江謙一
- 脚色:和田夏十
- 撮影:山崎善弘
- 照明:藤林甲
- 美術:松山崇
- 録音:橋本文雄
- 編集:辻井正則
- 音楽:芥川也寸志、武満徹
- 助監督:鍛冶昇
- 特殊技術:川上景司(円谷特技プロ)、金田啓治(日活特殊技術部)
- 特殊撮影:高野宏一
- 方言指導:峰三平
- セーリング協力:石川昇
- 現像:東洋現像所
- 協賛:敷島紡績、早川電機(現・シャープ)、森永乳業、アサヒビール、パン・アメリカン航空
- 撮影協力:サンフランシスコ市、アメリカ合衆国沿岸警備隊
- 日活 = 石原プロモーション提携作品
キャスト
- 青年 : 石原裕次郎
- 青年の妹 : 浅丘ルリ子
- 青年の父 : 森雅之
- 青年の母 : 田中絹代
- 造船所の主人 : 大坂志郎
- 造船所の船大工 : 芦屋雁之助
- 青年の先輩A : ハナ肇
- 青年の先輩B : 神山勝
- 渡航課の職員 : 草薙幸二郎
- 上野山功一
ほか