幕別町
幕別町(まくべつちょう)は、北海道十勝総合振興局管内の中川郡にある町。 大正金時発見の街である。
町名の由来は、アイヌ語の「マクンベツ」(山ぎわを流れる川)から。
パークゴルフ発祥の地。
Contents
地理
十勝総合振興局のほぼ中央に位置、帯広市東部に隣接。町北部に十勝川が流れ、流域は平野となっている。その他の地域は丘陵地帯。町内の標高の最も高い地点は豊頃町との境界にある山の331mだが、町の中央部の大部分は標高60mから130m程度の上が真っ平らな台地である。これは十勝川の古い時代の河岸段丘であるとされている。東側の幕別本町が役場の所在地であり、古くからの町の中心地であったが、西側の札内地区は帯広市に隣接するため1975年(昭和50年)頃からベッドタウンとして住宅地が急増し始め、現在では札内地区の方が人口が多くなっている。町の人口の大部分はこの北端部の両地区と糠内地区、忠類地区中心部に集中しており、それ以外の地域はほとんどが森林か牧場、畑になっていて過疎化も進みつつある。
気候
幕別町 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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雨温図(説明) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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幕別町糠内地区にあるアメダスによると、年間平均気温は4.9℃、1月の平均気温は-10.5℃、8月の平均気温は18.9℃である。冬季の冷え込みは非常に厳しく、-30度前後まで下がる。
隣接している自治体
人口
幕別町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
歴史
- 1882年(明治15年) - 細谷十太夫が和人として初めて幕別に入る。
- 1897年(明治30年) - 猿別市街に幕別外6カ村戸長役場設置。
- 1900年(明治33年) - 依田勉三が途別地区で水田の試作に成功する。
- 1906年(明治39年) - 幕別村、止若(やむわっか)村、咾別(いかんべつ)村、白人(ちろっと)村、別奴(べっちゃろ)村の5村が合併、二級町村・幕別村となる。
- 1919年(大正8年) - 一級町村・幕別村となる。
- 1926年(大正15年) - 大正村(現:帯広市)へ、幕別村、別奴村の2大字の一部を分割。
- 1944年(昭和19年) - 村内の5大字を行政字に再編。
- 幕別村 → 止若、明野、猿別、軍岡、南勢、新和、五位、糠内、中里、駒畠、弘和、勢雄、美川、明倫、豊岡
- 止若村 → 止若、明野、猿別、軍岡
- 咾別村 → 相川
- 白人村 → 栄、日新、千住、相川、豊岡、古舞
- 別奴村 → 栄、日新、千住、途別、札内、依田、勢雄、美川、明倫、古舞
- 1946年(昭和21年) - 町に移行、幕別町となる。
- 1947年(昭和22年) - 池田町の一部編入。
- 1948年(昭和23年) - 更別村(勢雄の全部と弘和の一部)、大正村(現:帯広市)へ一部分割。
- 1957年(昭和32年) - 字・軍岡の一部が字・大豊となる。
- 1966年(昭和41年) - 字・止若を本町、幸町、錦町、寿町、南町、宝町、旭町、緑町、新町の各町に再編。
- 1969年(昭和44年) - 旧忠類村内でナウマンゾウの化石が発見される。
- 1983年(昭和58年) - パークゴルフが考案される。
- 2006年(平成18年)2月6日 - 忠類村を編入合併。
経済
産業
農業(畑作)、畜産が盛ん。テンサイ、小麦、馬鈴薯、豆などを生産。近年は野菜栽培も盛んで、ナガイモ、レタス、ニラ、ゆり根が有名。なお、2004年(平成16年)に品種登録されたヒゲ根や毛穴がほとんどないナガイモの新品種「和稔じょ幕別 1号」は幕別町が唯一無二の産地で、近年、見た目の綺麗さや料理時の扱い易さ、また、食味などから注目されている。 帯広市に隣接しているため、ベッドタウンとしても発展している。
立地企業
- 十勝葉山電器株式会社
- JAグリーン近江朝日牧場
- ベニヤ板(合板)製造会社ニッタクスは前身は幕別町新町にあった新田ベニヤ工業(株)十勝工場である。この工場は1919年(大正8年)から操業しており、国内最古の合板製造工場として知られていた。同社はその、本社を移し、新田ベニヤ工業(株)は社名変更し「(株)ニッタクス十勝工場」になっている。
- とかち麺工房
- ㈱錦華園
農協
- 幕別町農業協同組合(JA幕別町)
- 札内農業協同組合(JAさつない)
- 忠類農業協同組合(JA忠類)
郵便局
- 幕別郵便局(集配局)
- 忠類郵便局(集配局)
- 札内郵便局(集配局)
- 糠内郵便局
- 札内桜町郵便局
公共機関
警察
姉妹都市・提携都市
教育
高等学校
中学校
- 幕別、札内、札内東、糠内、忠類
小学校
- 札内南、札内北、途別、糠内、白人、古舞、幕別、明倫、忠類
かつて存在した駒畠小学校は忠類小学校へ統合。
特別支援学校
- 北海道中札内高等養護学校幕別分校(道立)
住宅団地
- 道営住宅あかしや南団地
- 道営住宅若草団地
- 道営住宅とかち野
交通
空港
鉄道
旧忠類村域や、幕別町依田地区には、かつて広尾線が通っていた(1987年(昭和62年)廃止)。
バス
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
幕別町指定文化財
- 幕別町蝦夷文化考古館収蔵品
- 糠内獅子舞 - 糠内獅子舞保存会
- 札内N遺跡出土品
レジャー
観光
- 十勝幕別温泉グランヴィリオホテル モール温泉スパリゾート華のゆ
- 幕別温泉パークホテル悠湯館
- 明野ケ丘公園
- 十勝正直村
- 十勝ヒルズ(北海道ガーデン街道)
- 忠類ナウマン象記念館
- ナウマン温泉
祭り
- 国際パークゴルフ大会 (8月)
出身有名人
- 吉田菊太郎 - アイヌ民族指導者の一人。1932年に幕別村会議員に初当選して以来、1955年まで町議会議員に当選し続ける。1959年に蝦夷文化考古館を設立。
- 安東ウメ子 - 帯広市出身、幕別町の無形文化財に指定されたアイヌの音楽家
- 上田文雄 - 政治家・弁護士(元:札幌市長)
- カミシマチナミ - デザイナー
- 武田伸一 - 画家
- 松野陽介 - 編曲家・ギタリスト
- 山畠正男 - 民法学者、北海道大学名誉教授
- 渡部重十 - 地球物理学者・惑星科学者
- 万城目正 - 作曲家
- 和多田進 - ジャーナリスト
- 荒川弘 - 漫画家
- 十夜千里 - 漫画家
- 福島千里 - 陸上競技選手(短距離走)北京・ロンドン・リオデジャネイロオリンピック日本代表[3]
- 篠原雅人-元スピードスケート選手、サラエボオリンピック日本代表
- 山本幸平 - 自転車競技・マウンテンバイクレース選手、北京オリンピック日本代表
- 武田美佐江 - スピードスケート選手、グルノーブルオリンピック代表
- 高木菜那 - スピードスケート選手、ソチオリンピック、平昌オリンピック代表
- 高木美帆 - スピードスケート選手、バンクーバーオリンピック、平昌オリンピック代表
- 桑井亜乃 - 女子ラグビー選手
- 多田護 - 元TBSアナウンサー
- 上平奈波 - アナウンサー
- 古谷優人 - プロ野球選手(投手)、福岡ソフトバンクホークス
脚注
関連項目
- パークゴルフ - この街で誕生したスポーツ。
外部リンク
- 幕別町 公式サイト (日本語)