「美保飛行場」の版間の差分
ja>カテキン (→陸上自衛隊美保分屯地) |
細 (1版 をインポートしました) |
(相違点なし)
|
2018/8/6/ (月) 09:58時点における最新版
美保飛行場(みほひこうじょう)は、鳥取県境港市(敷地の一部は米子市)にある共用飛行場である。
防衛省が管理しており、航空自衛隊美保基地(みほきち、JASDF Miho Airbase)[1]の滑走路を民間航空機が利用する共用飛行場である。通称米子空港(よなごくうこう Yonago Airport)、愛称を米子鬼太郎空港(よなごきたろうくうこう Yonago Kitaro Airport)としている[2][3]。
Contents
概要
美保飛行場(米子空港)は米子市中心部から約11km(バスで30分)の弓ヶ浜半島中心部に位置する。風光明媚な観光地に恵まれた環境にあり、鳥取県西部・島根県東部の空運を担うのみならず、山陰観光の空の玄関口としての役割も果たしてきた。
滑走路長は2,500mで、一部は中海に突き出すような形で配置されている。着陸帯の幅は300mであり、計器着陸に対応している。 滑走路に面して北側に航空自衛隊の専用エプロンやハンガーなどの施設が立ち並び、滑走路の管理や航空管制などは航空自衛隊が行なっている。そのため、山陰の飛行場において唯一航空管制が行われている。 また、航空自衛隊エプロンの一角や東側の空港エプロン周辺に国土交通省関連の複数の施設が置かれ、2011年には第八管区海上保安本部美保航空基地と称される海上保安庁の航空機を格納する施設や事務所が東側エプロンに増設された。
空港ターミナルビルは航空自衛隊美保基地の東側にあり、国内線・国際線で区画を分けて使用している。ボーディングブリッジは2基を有する。ターミナルビルに接するエプロンには大型ジェット機用2バース、中型ジェット機用1バース、小型ジェット機用1バース、プロペラ機用1バースがある。
年間利用客数は、国内572,122人、国際52,142人(2016年度)[4]。
2001年度からの再延長事業[5]は、滑走路東側の県道47号線、JR境線、市道を500m迂回させる大規模なもので、境線には最寄り駅として米子空港駅が設けられた。 供用開始は2008年度目標だったが、境線の付け替え方法が地下化から迂回へ紆余曲折した関係で、1年ほど延びた。
沿革
- 1939年(昭和14年)3月 - 舞鶴鎮守府海軍航空基地の建設を開始。
- 1943年(昭和18年)10月1日 - 舞鶴鎮守府海軍航空基地として開設。
- 1945年(昭和20年)11月12日 - 連合軍接収(英・印軍部隊進駐。英・印軍撤収後、米軍進駐。)
- 1955年(昭和30年)6月12日 - 航空自衛隊立川基地(現:陸上自衛隊立川駐屯地)から「臨時美保派遣隊」が移駐。C-46型輸送機を配備。
- 1956年(昭和31年)2月 - 旧米子空港ターミナル施設完成。
- 1958年(昭和33年)5月 - 大阪(伊丹)への定期便就航。
- 1958年(昭和33年)9月15日 - 米軍より日本政府に返還。
- 1958年(昭和33年)10月1日 - 航空自衛隊「美保基地」となる。「臨時美保派遣隊」を「輸送航空団」に改称、隷下にC-46型輸送機を配備する「輸送航空隊」を編成。
- 1961年(昭和36年)7月15日 - 航空自衛隊「輸送航空団(現:航空支援集団)」隷下に、「教育飛行隊」を編成。
- 1964年(昭和39年)10月1日 - 全日本空輸による東京(羽田)への定期便就航。
- 1968年(昭和43年)10月1日 - 航空自衛隊「輸送航空隊」を「第401飛行隊」と改称。
- 1969年(昭和44年)6月 - 運輸省告示第167号により航空自衛隊と民間の公共用飛行場に指定。
- 1969年(昭和44年)12月15日 - 航空自衛隊美保基地にYS-11型輸送機を配備。
- 1973年(昭和48年)3月 - 新滑走路1500m×45m(07/25)供用開始。旧滑走路1200m×45m(09/27)閉鎖。
- 1977年(昭和52年)2月15日 - 航空自衛隊美保基地配備のC-46型輸送機が退役。
- 1978年(昭和53年)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地(Air Station)を設置。初期配備はBell 212型回転翼機×1。
- 1978年(昭和53年)3月31日 - 航空自衛隊「第401飛行隊」が小牧基地へ移動。「第3輸送航空隊」を新編、「教育飛行隊」を「第403飛行隊」と改称。
- 1979年(昭和54年)3月3日 - 航空自衛隊美保基地にC-1型輸送機を配備。
- 1980年(昭和55年)10月 - 現米子空港ビル完成。
- 1991年(平成3年)4月 - 中日本エアラインサービス(後のエアーセントラル)による名古屋(小牧、2005年2月から中部)への定期便就航。(2011年1月4日まで)
- 1994年(平成6年)2月16日 - 航空自衛隊美保基地にT-400型練習機を配備。飛行開発実験団が運用試験を開始。
- 1995年(平成7年)6月1日 - 航空自衛隊美保基地に輸送機等のパイロット養成を目的にした、T-400型練習機を装備する「第41教育飛行隊」編成。
- 1996年(平成8年)3月28日 - 滑走路を2000mに延長、米子空港ターミナルビル増改築完工。
- 1996年(平成8年)4月 - エアーニッポンによる新千歳空港便が就航(週3便運航、1999年8月まで)
- 1996年(平成8年)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBell 412型回転翼機を配備。
- 1999年(平成11年)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBeechcraft B350型固定翼機を配備。
- 2000年(平成12年)5月 - ターミナルレーダーの運用開始。
- 2001年(平成13年)4月 - アシアナ航空による韓国(仁川)への定期便就航。
- 2007年(平成19年) - 日米地位協定第2条第4項(b)の適用施設・区域(一時共同使用)として在日米軍に提供される(施設・区域名: 美保飛行場、Miho Air Base, FAC 4168)[6]。
- 2009年(平成21年)2月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にAgustaWestland AW139型回転翼機を配備。
- 2009年(平成21年)12月17日 - 滑走路を2500mに延長、供用開始[7]。
- 2010年(平成22年)4月 - 愛称を米子鬼太郎空港とした。命名式は4月26日。
- 2011年(平成23年)3月 - 第八管区海上保安本部美保航空基地にBombardier DHC8-Q315-MSA型固定翼機を配備。
- 2013年(平成25年)12月20日 - スカイマークの中国地方初路線として、成田、神戸、神戸経由茨城便が就航[8]。
- 2014年(平成26年)10月1日 - スカイマークの羽田、成田、新千歳便が休止。
- 2015年(平成27年)9月1日 - スカイマークの神戸、那覇便が休止、空港内カウンターも撤収[9]。
- 2016年(平成28年)9月14日 - 香港航空による香港(赤鱲角)への定期便就航。
- 2016年(平成28年)10月23日 - 韓国(仁川)への定期便運航がエアソウルに移管。
施設
空港ターミナルビルは米子空港ビル株式会社が運営している。
- 1階
- 2階
- 3階
- 見学・送迎デッキ(無料)
税関・出入国管理・検疫体制
CIQ:税関・出入国管理・検疫(Customs Immigration and Quarantine)について[10]。
- 税関(Customs、財務省) - 神戸税関境税関支署
- 出入国管理(Immigration、法務省) - 広島入国管理局境港出張所
- 検疫(Quarantine、厚生労働省) - 広島検疫所境出張所
- 動物検疫(Animal Quarantine、農林水産省) - 動物検疫所神戸支所岡山空港出張所
- 植物検疫(Plant Quarantine、農林水産省) - 神戸植物防疫所広島支所境港出張所
※出入国管理のみ常設。他は出張。
就航路線
航空会社が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便(コードシェア便)
国内線
航空会社 | 就航地 |
---|---|
全日本空輸 (ANA) | 東京国際空港 |
- かつての定期就航路線
- 新千歳・ 茨城(神戸経由便)・成田・中部・名古屋・伊丹・関空・神戸・隠岐・福岡・那覇・石垣[9]・宮古[9]
- 日本エアシステム・日本エアコミューターが乗り入れていたが、現在JALグループの便は出雲空港(出雲縁結び空港)から就航している。
- 2013年12月から2015年8月までスカイマークが就航していた。
行き先 | 旅客数 | 国内線順位 |
---|---|---|
東京国際空港 | 約51万人 | 上位46位 |
国際線
航空会社 | 就航地 |
---|---|
香港航空 (HX) | 香港・香港国際空港 (2016年9月14日より就航) |
エアソウル (RS) | 韓国・仁川国際空港(ソウル)(2016年10月23日より就航) |
利用状況
旅客数
以下に定期便とチャーター便を合計した乗降客数を示す[13]。マウスポインタを棒グラフに合わせると、該当年度の数値がポップアップする。 {{ #invoke:Chart | bar-chart | height = 300 | width = 240 | stack = 1 | group 1 = 467377 : 448793 : 408045 : 419138 : 395952 : 442139 : 609227 : 824698 : 596709 : 572122 | group 2 = 32630 : 31602 : 34330 : 31240 : 32219 : 31031 : 31292 : 35062 : 39151 : 52142 | colors = LightSeaGreen : Tomato | group names = 国内線 : 国際線 | units suffix = 人 | x legends = :::2010年度:::::2015年度: }}
防衛省
航空自衛隊美保基地
美保基地の基地司令は第3輸送航空隊司令が兼務。
航空支援集団隷下
防衛大臣直轄部隊
- (航空警務隊)美保地方警務隊
陸上自衛隊美保分屯地
2018年(平成30年)3月27日[14][15]に米子駐屯地の分屯地として開庁、以下の部隊が駐留する(分屯地管理業務は米子駐屯地業務隊から一部が分派され担任)。
- 中部方面航空隊
- 中部方面ヘリコプター隊 - 第3飛行隊(隊長が分屯地司令を兼任)
- 中部方面管制気象隊 - 第4派遣隊
- 中部方面通信群
- 第104基地システム通信大隊
- 第312基地通信中隊 - 美保派遣隊
- 第104基地システム通信大隊
国土交通省
- 大阪航空局
- 美保空港事務所
- 海上保安庁
- 第八管区海上保安本部美保航空基地(施設位置)
- Bombardier DHC8-Q315-MSA(固定翼機) みほわし1号(機体番号:JA726A)・2号(機体番号:JA728A)
- AgustaWestland AW139(回転翼機) みほづる1号(機体番号:JA961A)・2号(機体番号:JA973A)
- 第八管区海上保安本部美保航空基地(施設位置)
航空祭
航空自衛隊美保基地の航空祭。近年は5月中旬〜6月初旬の日曜日に開催されている。一番の見所は美保基地に配備されているC-1型輸送機・YS-11型輸送機・T-400型練習機の大編隊等の展示飛行。近年はブルーインパルスが美保基地展開し曲技飛行を実施している。なお、戦闘機の展示飛行は他の基地からリモートで実施される。
交通
運行本数・所要時間・料金等の詳細は、該当項目や公式サイトにて最新情報を確認されたい。
鉄道
バス
脚注
- ↑ 航空自衛隊美保基地 鳥取県境港市小篠津町2258
- ↑ 米子鬼太郎空港命名記念イベントの開催について,鳥取県交通政策課,平成22年7月21日
- ↑ 米子鬼太郎空港命名記念イベント - 境港市観光協会
- ↑ “管内空港の利用状況概況集計表(平成28年度速報値)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省大阪航空局 . 2017閲覧.
- ↑ 境港湾・空港整備事務所-美保飛行場(米子空港)滑走路延長事業
- ↑ 平成19年防衛省告示第214号
- ↑ 米子鬼太郎空港 - 鳥取県
- ↑ 8.0 8.1 “スカイマーク株式会社による米子鬼太郎空港への新規就航について”. 鳥取県. . 2017閲覧.
- ↑ 9.0 9.1 9.2 9.3 スカイ最終運航 米子空港、1年8カ月で幕 日本海新聞 Net(archive)
- ↑ “中国地方の空港概要(平成28年度版) (PDF)”. 中国運輸局. p. 22 (2017年3月). . 2017閲覧.
- ↑ “スカイマーク米子撤退が映す地方空港の煩悶”. 東洋経済 (2014年10月25日). . 2017閲覧.
- ↑ “平成25年度の航空輸送統計の概況について” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省総合政策局, (2014年6月3日)上位50位までを記載
- ↑ “暦年・年度別空港管理状況調書(PDF形式)(平成29年8月29日版) (PDF)”. 国土交通省. p. 93 (2017年). . 2017閲覧.
- ↑ 中国四国防衛局 (2014年9月). “美保基地における陸自輸送ヘリコプターの配備について”. . 2018閲覧.
- ↑ “中部方面総監部 美保基地及び周辺におけるCH-47の飛行訓練等について (PDF)”. 島根県 (2017年7月31日). . 2017閲覧.
関連項目
外部リンク
- 米子鬼太郎空港ホームページ - 米子空港ビル
- 航空自衛隊 美保基地
- 海上保安庁 美保航空基地
- 美保飛行場 - 国土交通省大阪航空局
- 美保飛行場(米子空港) - 国土交通省中国地方整備局境港湾・空港整備事務所