関西電力
関西電力株式会社(かんさいでんりょく)は、近畿地方2府4県(京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県(赤穂市福浦を除く)、奈良県、和歌山県)および福井県(三方郡美浜町以西)、三重県(熊野市[1]以南)、さらには岐阜県不破郡関ケ原町の一部を営業区域とする電力会社。
略称として関電(かんでん)や、KEPCO(Kansai Electric Power Co., Inc.=ケプコ)[2]が使われる。
設立65周年の2016年5月1日より、ブランドステートメントとして「power with heart」が制定された。
Contents
概要
太平洋戦争後、日本が占領下にあった1951年5月1日に設立された。松永安左エ門(電気事業再編成審議会委員長)がGHQを説得し、国会決議より効力が強いGHQポツダム政令を元に、戦時における企業統廃合などによって発足した関西配電と日本発送電を再編した(このため、現在も一部の年配者には関西電力を「関配(カンパイ)」と呼ぶ人もいる)。後述のとおり、戦前まで近畿地方を拠点に全国展開していた大同電力、宇治川電気、日本電力、東邦電力の流れを組み、資産を継承している関係上[3]、近畿地方以外の発電所などの設備を多く持つ。
発電能力と比べ、実際の発電所は原子力発電による比率が約55%となっている(他社からの買電、融通、揚水発電を除いた発電量における、設備別比重)。その一方、本来の電力供給エリア外である富山県の黒部川流域などに、最大出力30万kW超の大型の水力発電所も所有する。
2001年以降、高経年で効率の低い小容量火力発電所の廃止を進めている[4]。春日出発電所、大阪発電所、高砂発電所など計7箇所の発電所が全廃されたほか、複数の発電設備が長期計画停止となり、2013年時点も停止中の火力発電所が存在する。これらはほとんどが石油火力である。
関西財界を構成する主要企業の一つである。関西電力の社長・会長はたびたび関西経済連合会会長に就任している。
沿革
- 1887年10月 - 神戸電灯設立(翌年9月10日に事業開始、近畿地方における最初の電気事業者)。
- 1888年2月5日 - 大阪電灯設立(翌年5月20日に事業開始)。
- 1888年4月6日 - 京都電灯設立(翌年7月に事業開始)。
- 1906年10月25日 - 宇治川電気設立。
- 1913年5月 - 神戸電灯、神戸電気鉄道(神戸市電の前身。現在の神戸電鉄とは別法人)と合併し神戸電気設立。
- 1919年12月 - 日本電力設立。
- 1921年2月 - 大同電力設立。
- 1923年10月1日 - 大阪市、大阪電灯を買収し電気事業を市営化。大阪市電気局(後の大阪市交通局)が設立される。
- 1925年6月 - 東邦電力設立。
- 1926年12月 - 昭和電力設立。
- 1939年4月1日 - 日本発送電設立。これ以降、日本電力や昭和電力などの電力会社および大阪市電気局などの公営電気事業の統廃合が行われる。
- 1942年4月1日 - 関西配電設立。
- 1951年5月1日 - 関西配電および日本発送電を廃止し、関西電力発足。
- 1951年9月3日 - 5か所の水力発電所を中部・北陸両電力に5月1日付で帰属する事を決定(小坂・竹原川・瀬戸を中電へ、牧・東町を北陸電へ)。
- 1955年 - 石炭火力発電所、姫路第一発電所1号機が運転開始(後に石油を経てLNGに転換)。
- 1956年 - 石炭火力発電所、多奈川発電所1号機が運転開始(後に石油に転換)。
- 1959年 - 石炭火力発電所、大阪発電所1号機が運転開始(後に石油専焼を経て石油・LNG混焼に転換)。
- 1961年1月15日 - 黒部川第四発電所が運転開始。
- 1963年1月 - 日本初の大容量石油専焼火力発電所、尼崎第三発電所1号機が運転開始。
- 1963年10月 - 石油火力発電所、春日出発電所(新)1号機が運転開始(旧設備は1961年に廃止)。
- 1963年10月 - 石油火力発電所、姫路第二発電所1号機が運転開始(後にLNGに転換)。
- 1964年7月 - 石炭・重油混焼火力発電所、尼崎東発電所1号機が運転開始。
- 1964年8月 - 関電トンネルトロリーバス開業(日本の電力会社で唯一の直営鉄軌道事業者)
- 1964年12月 - 石油火力発電所、堺港発電所1号機が運転開始(後に石油・LNG混焼に転換)。
- 1969年7月 - 石油火力発電所、三宝発電所1号機が運転開始(運営は関連会社である堺共同火力株式会社に委託)。
- 1970年5月 - 石油火力発電所、海南発電所1号機が運転開始。
- 1970年11月28日 - 電力会社では初の原子力発電所、美浜発電所1号機が運転開始。
- 1971年 - 石油火力発電所、高砂発電所1号機が運転開始。
- 1974年9月 - 尼崎第一発電所(石炭火力)廃止。
- 1974年11月14日 - 原子力発電所、高浜発電所1号機が運転開始。
- 1976年3月 - 尼崎第二発電所(石炭火力)廃止。
- 1977年7月 - 石油火力発電所、多奈川第二発電所1号機が運転開始。
- 1979年3月27日 - 原子力発電所、大飯発電所1号機が運転開始。
- 1982年9月 - 石油火力発電所、相生発電所1号機が運転開始。
- 1984年9月 - 石油火力発電所、御坊発電所1号機が運転開始。
- 1987年9月 - 石油火力発電所、赤穂発電所1号機が運転開始。
- 1989年8月 - 石油火力発電所、宮津エネルギー研究所1号機が運転開始。
- 1990年11月 - 関西電力初の新設LNG専焼火力発電所、南港発電所1号機が運転開始。
- 1995年4月 - 日本初の多軸再熱型コンバインドサイクル発電方式を採用した姫路第一発電所5号機が運転開始(コンバインドサイクル発電としても関西電力初)。
- 1998年- 奥多々良木発電所増設工事完了、最大出力193.2万kWの日本最大の揚水発電所となる。
- 2000年5月17日 - 岩谷産業との合弁企業「エル・エナジー」を設立。ガス事業への参入を開始する。
- 2001年 - 春日出発電所、多奈川発電所、尼崎第三発電所(いずれも石油火力)、尼崎東発電所(石炭・重油混焼火力)を廃止。
- 2003年 - 珠洲原子力発電所計画凍結。
- 2003年3月 - 三宝発電所(石油火力)廃止。堺共同火力解散。
- 2003年12月 - 大阪発電所(石油・LNG混焼火力)廃止。
- 2004年8月 - 関西電力としては30年ぶりとなる石炭火力発電所、舞鶴発電所1号機が運転開始。
- 2005年 - 日置川原子力発電所電源開発促進重要地点の指定より除外。
- 2006年 - 高砂発電所(石油火力)廃止。久美浜原子力発電所の建設計画を中止。
- 2009年4月1日 - 関西電力初の1,500℃級MACCを採用した堺港発電所1号機が運転開始(旧設備は2006年3月に廃止)。
- 2010年10月5日 - 電力会社では初の大規模太陽光発電所、堺太陽光発電所(第1区画)が運転開始。
- 2012年12月20日 - 関西電力グループ初の風力発電所、淡路風力発電所が運転開始。
- 2013年8月27日 - 関西電力初の1,600℃級MACCIIを採用した姫路第二発電所新1号機が運転開始。
- 2017年6月16日 - 高浜発電所4号機営業運転再開。
- 2017年7月4日 - 高浜発電所3号機営業運転再開。
社史・記念誌
関西電力では、以下の5冊を発行している。
- 関西電力の10年(関西電力株式会社10年史編集委員会・編集) 1961年発行、286ページ。
- 関西電力の20年(関西電力株式会社・編) 1972年11月発行、456ページ。
- 関西電力二十五年史(二十五年史編集委員会・編集) 1978年3月発行、621ページ。
- 関西電力五十年史(関西電力五十年史編纂事務局・編纂) 2002年3月発行、1275ページ。
- 関西電力五十年史 統計・資料編(関西電力五十年史編纂事務局・編纂) 2002年3月発行、466ページ。
発電施設
合計 170箇所、3,657万kW(2016年3月31日現在)[5]
発電施設に関する特記事項
関西電力は、水力発電及び原子力発電の領域において、他の電力会社と比較して特殊な点がある。
黒部川流域の電源開発
第二次世界大戦前の日本電力(後の日本発送電)は、近畿地方への配電を目的として富山県黒部川水系に多くの水力発電施設を築いた。戦後、日本発送電を解体した際、配電地主義の観点からこれらは関西電力に引き継がれており、さらに、関西電力自身の手によって黒部川第四発電所が建設された。 このような事情から、配電地域外となる同県富山市に北陸支社が置かれているほか、特に黒部川第四発電所及び黒部ダムなどのいわゆる黒四関連施設の管理のため、長野県大町市に黒四管理事務所がある。
これらの発電施設の建設のため、日本電力時代までに、現あいの風とやま鉄道線黒部駅から黒部川沿いに鉄道や専用軌道および歩道(日電歩道)が建設され、加えて黒四関連施設建設の際には、長野県側からの工事用道路(後に大町有料道路及び関電トンネル)も建設された。これらの鉄道・軌道・道路は、本来の発電施設の維持管理目的のほか、地元鉄道会社へ移管されたり、観光目的に活用されたりしている。 現在、関西電力では、扇沢駅から黒部ダム駅までの関電トンネルトロリーバスを鉄道事業者として運行している(ただし送電は中部電力が担当している)ほか、黒部峡谷鉄道欅平駅から先のいわゆる上部軌道を専用鉄道として運行している。 なお、下部軌道(宇奈月 - 欅平)は子会社の黒部峡谷鉄道が運営している。
原子力と関西電力
関西電力は、電力構成に占める原子力発電の割合が他社よりも高い。同社のCMなどでも、「関西の電気の約半分は原子力」と言うキャッチフレーズが流れていた。
同社の原子力発電所は、福井県若狭地方に集中立地している。内訳は美浜町の美浜発電所に3基、おおい町の大飯発電所と高浜町の高浜発電所に各4基の、計11基である。すべて加圧水型原子炉(PWR)が採用されている。いずれもギリギリの範囲で同社の供給エリアではあるが、同県の敦賀市以東は北陸電力の管轄である。
この地域は福島県太平洋岸と並んで原子力発電所が集中している地域であり、前述の3発電所に加え、敦賀市には日本原子力発電の敦賀発電所、日本原子力研究開発機構の有する高速増殖炉もんじゅや、新型転換炉ふげん(現在は運転停止・廃炉作業中)、株式会社原子力発電訓練センター(三菱重工業の関連会社)なども立地しており、別名「原発銀座」とも言われている。
東日本大震災の影響
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の発生により、東京電力の福島第一原子力発電所で放射能漏れ事故が発生したことを受けて同社は、管理下の原子力発電所の非常用ディーゼル発電機以外に、移動可能な電源装置を別途高台等に設置すると各マスコミに向けてアナウンスした[6]。
オール電化住宅の促進
東京電力福島第1原発事故以後、オール電化のテレビCMは自粛していたがオール電化住宅の販売促進は継続して行っていた。[7]
不祥事・トラブル
美浜原発事故(2004年8月)
2004年8月9日に美浜発電所3号機で発生した配管破損事故。 2次冷却系のタービン発電機付近の配管破損により高温高圧の水蒸気が多量に噴出、逃げ遅れた5人が熱傷で死亡した。
なお、1991年2月9日に美浜発電所2号機にて蒸気発生器の伝熱管が破損し非常用炉心冷却装置(ECCS)が作動する事故が起きており、INESによる判定でレベル2とされた[8]。
所得隠しの発覚
- 同社所有の遊休地の取引に絡み、大阪国税局から、2008年3月期までの2年間で約6億円の所得隠しを指摘されていたことが、2009年4月17日の各新聞報道で発覚した。同社が所有権を持たない土地について、売却損益を架空計上したと判断された模様である。申告漏れの総額は約62億円に及ぶとされ、国税当局は重加算税を含め約21億円を追徴課税した[9][10]。なお、同社はこの件に関して、一切公式サイト上でコメントをしていない。
- また、2011年にも、福井県美浜町などでの原子力発電所建設で生じた金属屑を、実勢価格よりも安い価格で地元業者に売却していたが、これについて、同国税局から「(課税対象となる)交際費である」とされ、2010年3月期までの5年間で約45億円の申告漏れを指摘された[11]。
カラス巣作り訴訟
顧客情報の売却
2012年5月から8月にかけ、同社の子会社・かんでんCSフォーラムの女性の契約社員が、同社の顧客情報管理システムに不正アクセスして契約者情報を抜き取り、大阪府茨木市内の探偵業の男性に5000-10,000円で売却していたとして、不正競争防止法違反の容疑で愛知県警に逮捕された[12]。
社宅空き室等の維持費の電力料金への転嫁
同社は2012年に電気料金値上げを申請したが、その際、電力料金に社宅や寮の空き部屋等の維持費を電気料金算定の原価に含めるよう経済産業省に対し求めていたことが、2013年6月に判明。同省は、入居率が9割未満の物件についてはコストを減額した上で原価に計上することとしたが、同社が原価に含めようとした物件の中には、廃止され塩漬け状態となっている社宅跡も含まれており、役員報酬が電力料金に含まれていた問題も明らかとなる中、「料金値上げの前に土地を売却すべき」だとの批判の声が多く聞かれる[13][14]。
社員の故意の操作による停電
2013年5月31日に大阪市天王寺・浪速両区で、配電ボックスが開けられて内部の配電装置が操作され、両区内の民家やビルなど計132件が最長約1時間30分に亘り停電した。その後、同社難波営業所の37歳の男性社員が、同年6月4日に自分がやったと名乗り出た上で、大阪府警浪速署に出頭。同署はこの社員を偽計業務妨害容疑で書類送検した[15]。
送電線設備をめぐる談合
同社発注の送電線設備の工事について、受注業者との談合に同社社員が多数関わっていたことが明らかになった。2014年1月31日に公正取引委員会は、同社に対し談合防止策を申し入れた上、談合に関わった受注業者に対し、独占禁止法違反で課徴金納付や排除措置命令などを出した[16]。また、この談合について、その後の調査で社員240人が関わっていたことが明らかとなり、同社は、当時の副社長ら執行役員4人を譴責や報酬返上などの処分とした[17]。
過労死問題
同社で高浜原子力発電所の運転再開を巡り原子力規制委員会の審査対応にあたっていた40歳代の男性課長が、2016年4月中旬に出張先の東京都内のホテルで自殺。この課長は、3月や4月の残業時間だけでも約100時間に及ぶとされた。敦賀労働基準監督署は同年内に、この男性を労災認定した[18]。
全需要家に対する節電協力要請
2011年3月11日の東日本大震災の発生により生じた、東京電力の福島第一原子力発電所事故を受けて、同年6月10日に同社は、原子力発電所の運転停止・定期点検後の再稼動延期に伴う電力の供給不足による停電を回避することを目的として、7月1日から9月22日の平日9時から20時までの間(お盆の期間を除く)、個人・法人の全需要家に対し、前年比15%程度の節電の協力を要請する、との報道発表を行った。そして7月1日から9月22日まで、「でんき予報」の発表(6月29日 - 9月22日)を含めた、同社からの節電への協力要請が実施された。特に個人の需要家に対しては、平日13時から16時までの節電を呼びかけていた。
その後も同社は、同年12月19日から翌2012年3月23日までの期間において、平日9時から21時までの間(年末年始を除く)全需要家に対し、前年比10%程度の節電協力要請を行った。特に個人の需要家に対しては、平日18時から21時までの節電を呼びかけていた。なお「でんき予報」は2011年11月30日より、また「週間でんき予報」は2011年12月16日より、いずれも2012年3月23日まで発表された。
関連会社
- 関電コミュニティ株式会社(旧・アーバンサービス株式会社)
- 株式会社エネゲート
- エル・エナジー株式会社
- 株式会社エル・スエヒロフードサービス
- 大阪臨海熱供給株式会社
- 株式会社環境総合テクノス
- 株式会社関西メディカルネット
- 株式会社かんでんCSフォーラム
- かんでんEハウス株式会社
- 株式会社関電L&A
- 株式会社関電アメニックス
- 株式会社関電エネルギーソリューション
- 株式会社かんでんエルオートシステム
- 株式会社かんでんエルハート
- 株式会社かんでんエルファーム
- 株式会社かんでんエンジニアリング(旧・山田電気工事→関電阪急商事→関西テック)
- 株式会社関電オフィスワーク
- 関電サービス株式会社
- 関電ジオレ株式会社
- 関電システムソリューションズ株式会社
- 株式会社かんでんジョイナス
- 株式会社かんでんジョイライフ
- 株式会社関電セキュリティ・オブ・ソサイエティ
- 株式会社関電パワーテック
- 関電ファシリティーズ株式会社(旧・関電ビルマネジメントとMIDファシリティマネジメントが合併)
- 関電不動産開発株式会社(旧・関電不動産株式会社とMID都市開発株式会社が合併)
- 関電プラント株式会社(旧・関電興業)
- 株式会社気象工学研究所
- 株式会社きんでん
- 株式会社クリアパス
- 黒部峡谷鉄道株式会社
- 株式会社ケイ・オプティコム
- 株式会社原子力安全システム研究所
- 株式会社原子力エンジニアリング
- 神戸熱供給株式会社
- 堺LNG株式会社
- 株式会社テルヤ
- 日本原子力発電株式会社
- 株式会社日本ネットワークサポート
- 株式会社ニュージェック
- 越前エネライン株式会社
- ハイドロエッジ株式会社
- 甲賀エナジー株式会社
- かんでんライフサポート株式会社(旧・京阪ライフサポート。2017年4月26日、京阪ホールディングス株式会社から株式を譲受。同年7月1日に現社名に変更した。)
関係会社
電気設備工事会社の関電工は、その名前から関西電力の関係会社と誤解されやすいが、関東地方を地盤とする東京電力系の会社(旧社名:関東電気工事)であり、関西電力グループにおいては、きんでん(旧社名:近畿電気工事)に相当する会社である。
PR施設
- エルガイアおおい(福井県大飯郡おおい町)
- EEパーク(和歌山県御坊市)
- エル・マールまいづる(京都府舞鶴市)
- 若狭たかはまエルどらんど(福井県大飯郡高浜町)
- エナレッジ(大阪府大阪市)
- 美浜原子力PRセンター(福井県三方郡美浜町)
- 大飯発電所 エル・パーク・おおい(福井県大飯郡おおい町)
- 南港発電所 エル・シティ・ナンコウ(大阪府大阪市・スポーツ施設のみ利用可能)
- 宮津エネルギー研究所 丹後魚っ知館(京都府宮津市)
- エル・ビレッジおおかわち(兵庫県神崎郡)
- 黒部川電気記念館(富山県黒部市)
提供番組・コーナー
2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)・東京電力福島第一原発事故が発生するまでは、他の電力会社同様に、テレビ・ラジオ各局の番組スポンサーとして多くのCMを放送。しかし、上記の事態を受けて、2016年3月までは表立ったスポンサー活動を控えていた。
一社提供の番組・コーナーについては、スポンサーを降板しない代わりに、提供クレジット・提供読みを割愛することで放送を継続。上記の震災・事故が発生した直後には、それまで関西2府4県で放送していたCMを、ACジャパンのCMに差し替えていた。その一方で、前述した節電電力要請の直前および期間中には、「節電のお願い」(社告形式のCM)を放送。要請を実施しなくなった2012年の夏季以降も、電力の供給不足が予想される時期を中心に、節電関連のCMを随時放送している。
2011年9月23日からは、「節電のお願い」を放送する期間を除いて、省エネルギーに関する企業イメージCMを放送。その後は、「はぴeみる電」(インターネット上の専用サイトによるポイント蓄積型・登録制の電気使用量通知・紹介サービス)や、関連会社(関電SOSなど)のCMの放送も徐々に再開した。2016年度からは、コーポレートブランドCM「登場」篇の放送開始や「はぴeみる電」関連サービスの拡充などを背景に、提供番組における提供クレジット・提供読みを復活させている。
ちなみに福井県内では、県内にある原子力発電所での安全対策を伝えるなどの趣旨で、関西2府4県とは異なる内容のCMを放送している。しかし、東日本大震災発生後は一時、関西2府4県と同様にCMの差し替えで対応していた。
テレビ
- 現在(すべて一社提供)
- 過去
-
- ちちんぷいぷい(毎日放送)- 東日本大震災が発生するまで、料理コーナー「キッチンぷいぷい」のみ提供。ただし、提供終了後もIH調理器を調理に使用している。(火曜日を除く。火曜日はレギュラーであるロザンが関西電力の競合他社である大阪ガスのCMに出演しているためガスコンロを使用。)
- 所さんの目がテン!(読売テレビローカルスポンサー)
- トコトンハテナ(テレビ大阪・福井テレビローカルスポンサー)
- 暮らしカルマガジン みかさつかさ(毎日放送)
- 街かどチャチャチャ!(朝日放送)
- おしゃべりブランチ(朝日放送)
- 食べて元気!ほらね(朝日放送)
- 週末の探検家〜夢羅針盤〜(朝日放送)
- トミーズのはらぺこ亭(関西テレビ、関西ローカル)
- トミーズのはらぺこキッチン 極(関西テレビ、関西ローカル)
- 西村由紀江の日曜はピアノ気分(読売テレビ、関西ローカル)
- オカンと娘(読売テレビ、関西ローカル)
- スタぴか! THOSE★AMAZING★KIDS!(読売テレビ、関西ローカル)
- Qっと!サイエンス(テレビ大阪)
- こちら海です(サンテレビ・KBS京都・テレビ和歌山・福井テレビ)
- 全国高校野球選手権大会中継(朝日放送、2006年 - 2009年・決勝戦を除く関西ローカル分)
- 地方予選(和歌山県大会、テレビ和歌山、 - 現在(2011年度大会以降は提クレ自粛)・固定or不定期スポンサー)
ラジオ
- 現在
-
- アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション(FM福井ローカルスポンサー)
- 上泉雄一のええなぁ!(毎日放送)
- 東日本大震災発生の当日まで、「記念日ええなぁ!」(オープニング直後に放送されていたコーナー)を提供していた。2016年6月から、「月刊うわトーク」(月に1回のペースで放送される対談企画)のスポンサーとしてコーナー提供を復活。同年10月以降は、17時台の前半に放送される日替わり企画のスポンサーに名を連ねている。
- 2016年10月から、「子供の詩」のコーナーを単独で提供している。
- 過去
-
- 土清水縁の日曜音楽館(毎日放送)
主な出資企業
関西電力が出資する主な企業は以下の通り。ここでは放送事業者を記載する(出資比率は2011年3月31日時点[19])。
- テレビ和歌山 - 5.0%
- サンテレビジョン - 0.5%
- 奈良テレビ放送 - 5.6%
- びわ湖放送 - 4.34%
- 大阪放送 - 1.8%
- エフエム京都 - 1.78%
- FM802 - 2.5%
- 関西インターメディア - 6.38%(2012年4月1日付でFM802が事業を継承)
脚注
- ↑ 新鹿町、磯崎町、大泊町、須野町、二木島里町、二木島町、波田須町、甫母町、遊木町を除く
- ↑ 韓国電力公社も英語社名としてKEPCOという名称が使われている。
- ↑ ただし、事業すべて継承しているわけではなく、東邦ガス、京福電気鉄道、ダイビルなど、同じ起源を持つ企業は他にも存在する。
- ↑ 大阪発電所の廃止について 2003年12月18日
- ↑ “電源別発電設備容量(平成28年度末)”. . 2018年5月6日閲覧.
- ↑ 今回の東北地方太平洋沖地震を受けて
- ↑ 関西電力:オール電化住宅なお促進
- ↑ 電気事業連合会【電気の情報広場】. “美浜発電所2号機事故”. . 2011年3月29日閲覧.
- ↑ 関西電力が6億円所得隠し、土地取引巡り架空の損失計上 読売新聞 2009年4月17日
- ↑ 関西電力、62億円申告漏れ 大阪国税局指摘 朝日新聞 2009年4月17日
- ↑ 関電、原発内工事で45億円申告漏れ…国税指摘 読売新聞 2011年9月2日
- ↑ 関電顧客情報を売却、子会社女性社員と探偵逮捕 読売新聞 2012年11月29日
- ↑ 関西電力:社宅空き室維持費 電気料金に 毎日新聞 2013年6月16日
- ↑ 関西電力:社宅コスト転嫁 幽霊物件なぜ売らぬ 草ぼうぼう、住民怒り 毎日新聞 2013年6月16日
- ↑ わざと停電の関電社員「事故起きれば人員増」 読売新聞 2013年6月19日
- ↑ 送電線談合:関電200人関与 業者側担当にOB29人 公取委、61社に課徴金 毎日新聞 2014年2月1日
- ↑ 関西電力:予定価格漏えい「課長級以下240人」と発表 毎日新聞 2014年2月4日
- ↑ 労災認定 関電課長が自殺 高浜原発の審査対応で繁忙状態 毎日新聞 2016年10月20日
- ↑ 『日本民間放送年鑑2011』 - 日本民間放送連盟編(2011年)