大月駅
大月駅(おおつきえき)は、山梨県大月市大月一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・富士急行の駅である。
JR東日本の中央本線と、富士急行の大月線が乗り入れており、大月線は当駅を起点としている。富士急行の駅には駅番号としてFJ01が設定されている。また、両路線を直通する列車はJRのホームに発着する。
Contents
歴史
- 1902年(明治35年)10月1日 - 国有鉄道中央本線 鳥沢駅・当駅間開通と同時に開業。旅客および貨物の取り扱いを開始。
- 1903年(明治36年)1月17日 - 駅前に富士馬車鉄道(後の富士電気軌道)が乗り入れ。
- 1928年(昭和3年)1月1日 - 富士電気軌道が大月・富士吉田間を富士山麓電気鉄道(現・富士急行)に譲渡。
- 1929年(昭和4年)6月19日 - 富士山麓電気鉄道 当駅・富士吉田駅間開通。元富士電気軌道の大月 - 富士吉田間廃止。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物の取り扱いを廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 中央線快速電車の一部列車が当駅まで運転区間を延長。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、中央本線の駅は東日本旅客鉄道の駅となる。
- 1990年(平成2年)3月10日 - 中央線快速電車の一部列車が当駅から富士急行線に乗り入れ開始。
- 1997年(平成9年)
- 1999年(平成11年)4月8日 - 天皇・皇后およびルクセンブルク大公の山梨県訪問に伴う1号御料車編成のお召し列車が、当駅から原宿駅間に運転される。EF5861牽引[1]。
- 2001年(平成13年)11月18日 - JR東日本でICカード「Suica」の利用が可能となる。
- 2002年(平成14年)10月1日 - 開業100周年。大月駅・猿橋駅開業100周年イベント開催。立川・大月間に展望形電車「四季彩」を使用した「快速大月駅開業100周年号」を運転。
- 2012年(平成24年)6月15日 - 大月駅周辺整備事業による大月駅前広場が供用開始。
- 2015年(平成27年)3月14日 - 富士急行でICカード「Suica」の利用が可能となる。
駅構造
JR東日本
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、あわせて2面3線のホームを有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。駅舎は丸太造りの平屋建て、山小屋風の建築物で1928年(昭和3年)11月に完成したものである。関東の駅百選に選ばれている。一部の特急「スーパーあずさ」が停車するため、ホームの有効長は12両編成分ある。
直営駅(駅長配置)であり、管理駅として上野原駅 - 笹子駅間の各駅を管理している。駅舎内にはみどりの窓口(営業時間 7時00分 - 20時00分)・自動券売機(指定席券売機も含む)・自動改札機が設置されている。なお、2008年(平成20年)7月19日に4番線・5番線ホームの階段を東京側に降りたところに新しく自由席特急券売機が設置された。
東京駅・新宿駅と当駅を結ぶ快速電車が朝夕を中心に運行されている。その中には当駅で前4両を切り離し、富士急行線河口湖駅まで直通するものもある。後ろ6両は当駅止まりで折り返し高尾行きの列車となる。JR - 富士急直通列車は、JR線ホームを発着する。富士急線連絡改札口が存在し、連絡改札口とそれに付随する富士急出札口は富士急、JRと富士急入出場用Suica簡易改札機はJRと富士急がそれぞれ設置している[注 1]。ただし、富士急連絡口ではJR線の乗越精算はできない。
JR中央線は、2020年代前半(2021年度以降の向こう5年以内)をめどに東京駅 - 当駅間のオレンジ帯で運行する列車に、2階建てグリーン車を2両連結させ12両編成運転を行なう。既に当駅のJRホームではごく一部に12両編成の列車が停車するため、今後はグリーン車Suicaシステム対応の券売機設置や信号設備などの各種改良工事が実施される[2][3]。 発車メロディは、3番線が「twilight」、4・5番線が「mellow time」であり、いずれも櫻井音楽工房である。
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大月駅入口(2017年11月16日撮影)
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改札口(2016年5月)
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ホーム(2004年9月)
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3番線からも新宿方面行き列車が発車する
のりば
番線 | 会社 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
3 | ■■中央本線 | 下り | 甲府・小淵沢・松本方面 | 一部列車は4番線 | |
■富士急行線 | 富士山・富士急ハイランド・河口湖方面 (JR中央本線新宿方面からの直通) | ||||
4・5 | ■■中央本線 | 上り | 八王子・立川・新宿・東京方面 | 一部列車は3番線 |
- 夜間滞泊が設定されている。
富士急行
JRの単式ホームの西側から延びる島式ホーム1面2線を有する地上駅。自動券売機も設けられている。このホームは「人」の字のような形である。この両線間の空地はかつて貨物列車用の側線があった場所で、現在は駐車場として利用されている。駅舎はJRの単式ホームから富士急行線ホームが分かれる付け根に設けられており、JRとの連絡改札口があり、それに付随して自動券売機も設置されている。連絡改札口の窓口は、特急などの予約済み整理券引き換え窓口を兼ねており、土休日午前中などはJR改札内から行列ができることもある。
のりば
番線 | 会社 | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1・2 | ■富士急行線 | 富士山・富士急ハイランド・河口湖方面 | 中央本線からの直通列車は3・4番線 |
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改札口(2016年5月)
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ホーム(2016年5月)
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待合室(2016年10月)
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ホーム(上大月駅側より、2016年10月)
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駅舎(鳥居設置前、2012年12月)
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ホームの5000形「フジサン特急」(2009年4月3日撮影)
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ホームの2000形「トーマスランド号」(2009年4月3日撮影)
大月駅周辺整備事業
駅舎の改築を含めた周辺整備事業が2007年度(平成19年度)より開始された。以前から整備構想は持ち上がっていたが、市の財政難などにより頓挫していた。今回は国のまちづくり交付金を得て事業が行われた。橋上駅舎化、南北自由通路の設置、北口の新設、南口の拡張などが行われる予定であったが、財政上の観点から市全体の事業の優先順位が見直された結果、南北自由通路や橋上駅舎などの事業が一時凍結、最終的に執行が停止された。南口駅前広場の整備については、山梨県が同時に実施している県道大月停車場線拡幅事業と一体的に整備が進み、2012年6月15日に大月駅前広場が供用を開始、同年8月4日に竣工式が行われた[4]。
利用状況
- JR東日本 - 2017年度の1日平均乗車人員は5,377人である。山梨県内の駅では甲府駅に次いで第2位である。
- 富士急行 - 2015年度の1日平均乗降人員は3,467人である。同社の中では1位。乗車券購入者数で把握している為、平成27年3月から交通系ICカード導入に伴い減少しているが、利用者は増加している。
近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は以下の通り。
年度 | JR東日本 | 富士急行[注 2] |
---|---|---|
1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗降人員[5] | |
2000年 | [JR 1]5,825 | |
2001年 | [JR 2]5,744 | |
2002年 | [JR 3]5,731 | |
2003年 | [JR 4]5,520 | 2,479 |
2004年 | [JR 5]5,472 | 2,542 |
2005年 | [JR 6]5,378 | 2,583 |
2006年 | [JR 7]5,420 | 2,769 |
2007年 | [JR 8]5,385 | 2,884 |
2008年 | [JR 9]5,352 | 2,929 |
2009年 | [JR 10]5,193 | 2,929 |
2010年 | [JR 11]5,241 | 2,774 |
2011年 | [JR 12]5,153 | 2,775 |
2012年 | [JR 13]5,418 | 3,763 |
2013年 | [JR 14]5,478 | 4,091 |
2014年 | [JR 15]5,409 | 4,185 |
2015年 | [JR 16]5,528 | 3,467 |
2016年 | [JR 17]5,417 | |
2017年 | [JR 18]5,377 |
駅周辺
- 大月市役所
- 大月市立図書館
- 大月市民会館
- 大月市合同庁舎
- 大月郵便局
- 大月短期大学
- 大月短期大学附属高等学校
- 山梨県立都留高等学校
- 国道20号(甲州街道)
- 大月インターチェンジ - 中央自動車道
- イオン(旧:忠実屋→ダイエー)大月店
- 山梨中央銀行 大月支店
- 山梨信用金庫 大月支店
- 都留信用組合 大月支店
- 大月市立中央病院
- 桔梗屋 大月店
- 大月市観光案内所
バス路線
駅前広場にあるバス停から路線バスが発着している。路線バスの乗り場は西方面と東方面に向かうバスで分けられている。この他に路線バスの降車用バス停や送迎バスの乗降場もある[4]。
乗り場 | 系統 | 主要経由地 | 行先 | 運行会社 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
大月駅 | 2 | 新田線 | 大月中央病院前・下真木・初狩駅前・笹子駅前 | 新田 | 富士急山梨バス | |
桑西線 | 大月中央病院入口・下真木 大月中央病院前・下真木 |
ハマイバ前 上真木 |
||||
大月中央病院前 | ||||||
西奥山線 | 大月東中入口 | 西奥山 | ||||
日影、循環線 | 大月東中前 | 平日のみ | ||||
都留大月線 | 田野倉・道の駅つる・県立リニア見学センター・禾生駅前 | 都留市駅 | ||||
県立リニア見学センター線 | 田野倉・道の駅つる | 県立リニア見学センター | 県立リニア見学センター休館日は運休 | |||
4 | 日影、循環線 | 岩殿・日影入口 | 日影 | |||
岩殿・日影入口・田無瀬・猿橋駅 | 大月駅 | 平日のみ | ||||
竹の向・上和田・ 浅川・奈良子線 |
猿橋駅・田無瀬・日影入口・岩殿 | 大月東中前 大月駅 |
平日のみ | |||
猿橋駅・田無瀬・浅川入口 | 小菅の湯 竹の向 上和田 |
|||||
猿橋駅・田無瀬・浅川入口 | 浅川 | |||||
新倉・山谷線 | 猿橋駅・猿橋・鳥沢駅前 | 山谷 | 平日1本のみ | |||
猿橋駅 | 猿橋 | 平日1本のみ | ||||
藤崎・桂台線 | 猿橋駅・関屋・四季の丘 | 藤崎 | ||||
朝日小沢線 | 猿橋駅・関屋 | 朝日小沢上 | ||||
宮谷線 | 猿橋駅・百蔵山入口 | 堀江製作所 |
その他
隣の駅
※中央本線の特急「あずさ」「スーパーあずさ」「かいじ」(「かいじ」以外は朝夜のみ停車)・臨時特急「はまかいじ」・臨時快速「ホリデー快速ビューやまなし」の隣の停車駅、および中央本線・富士急行線を直通する臨時特急「成田エクスプレス」・臨時快速「ホリデー快速富士山」「富士山」のJR線内の隣の停車駅は列車記事を参照。
- 富士急行
- ■大月線
脚注
注釈
出典
- ↑ 交友社『鉄道ファン』2007年1月号より。
- ↑ 中央快速線等へのグリーン車サービスの導入について 東日本旅客鉄道 2015年2月4日
- ↑ JR東日本、中央線のグリーン車計画を延期 産経新聞 2017年3月24日
- ↑ 4.0 4.1 大月市 大月駅周辺整備事業
- ↑ 大月市統計書
利用状況の出典
- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- ↑ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ↑ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本
関連項目
外部リンク
- ■■ 中央線(快速)・中央本線(東京 - 立川 - 高尾 - 大月 - 塩尻)
- 東京 - 神田 - 御茶ノ水 - 四ツ谷 - 新宿 - 中野 - 高円寺 - 阿佐ケ谷 - 荻窪 - 西荻窪 - 吉祥寺 - 三鷹 - 武蔵境 - 東小金井 - 武蔵小金井 - 国分寺 - 西国分寺 - (東所沢・大宮方面<<)国立 - 立川(>>拝島方面) - 日野 - 豊田 - 八王子 - 西八王子 - 高尾 - 相模湖 - 藤野 - 上野原 - 四方津 - 梁川 - 鳥沢 - 猿橋 - 大月(>>河口湖方面) - 初狩 - 笹子 - 甲斐大和 - 勝沼ぶどう郷 - 塩山 - 東山梨 - 山梨市 - 春日居町 - 石和温泉 - 酒折 - 甲府 - 竜王 - 塩崎 - 韮崎 - 新府 - 穴山 - 日野春 - 長坂 - 小淵沢 - 信濃境 - 富士見 - すずらんの里 - 青柳 - 茅野 - (普門寺信号場) - 上諏訪 - 下諏訪 - 岡谷 - みどり湖 - 塩尻( - 広丘 - 村井 - 平田 - 南松本 - 松本 >>長野方面)
辰野支線(旧線) : 岡谷 - 川岸 - 辰野(>>飯田方面) - 信濃川島 - 小野 - 塩尻