幌加内町
幌加内町(ほろかないちょう)は、北海道上川管内西部にある町。もともとは旧・空知支庁の管轄であったが、隣接する上川管内との結びつきが強いことから、2010年(平成22年)4月1日に施行された北海道総合振興局及び振興局設置条例において上川総合振興局に管轄が移動した。町のキャッチコピーは開基100年を迎えた1997年制定の「森と湖と白い大地 夢ロマン2世紀へ」を現在も継続して使用している。
町としては北海道で最も人口が少なく、2015年の国勢調査では人口密度が日本一低い町である。市町村全体でも福島県南会津郡檜枝岐村、奈良県吉野郡上北山村に次いで3番目に人口密度が低い。
Contents
町名の由来
町の南部を流れる、現在の幌加内川のアイヌ語名、「ホㇿカナイ(horka-nay)」(逆戻りする・川)に由来し[1]、本流の雨竜川に対して逆方向の流路を取ることによる名である。
地理
上川管内の最西部に位置する。南北に長い地形で四方を山に囲まれる。 町北部には日本最大の人造湖「朱鞠内湖」があり、そこから石狩川水系雨竜川が南流する。
- 山: ピッシリ山(1031.5m)、三頭山(1009.1)、小平蘂岳(960.5)、釜尻山(913)、小平蘂山(877.8)、シートートムシメヌ山(799)、坊主山(743)、長留内岳(729.0)、苦頓別山(648.9)、相志内向岳(637.5)、摺鉢山(626)、冬路山(625.1)、シラッケ山(625)、相雲内岳(607.9)、白地畝山(580.2)、辺乙部山(532.4)、白地畑山(516)、和加山(480.4)、耶似様内岳(448.3)、朱鞠内岳(447.8)、目崎山(400)、ペケット山(346)、水銀山(204.5)
- 河川: 雨竜川(石狩川水系)、幌加内川、雨煙別川、雨煙内川、浅瀬川、五線川、早雲内川、三十線川、朱鞠内川、ウツナイ川、滝の沢川、中の沢川、エピシオマップ川、カルウシナイ川、泥川、イトカマペツ川、蔭の沢川、モシリウンナイ川、美深越沢川、ルヤンペナイ川、ブトカマベツ川
- 湖沼: 朱鞠内湖
- 滝: 三ノ滝、早雲内滝、二重滝、七ツ滝
隣接している自治体
気候
幌加内(幌加内町) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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雨温図(説明) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1月の平均気温-8.9℃、2月の平均最低気温は-15.4℃と非常に寒い地域で、1978年2月17日には、町北部の母子里(もしり)にある北大演習林で、戦後の国内最低気温となる-41.2℃を記録した[2]。母子里では現在でも観測が行われている[3]。なお、最低気温の日本記録は、隣接する美深町での-41.5℃である[2]。また、朱鞠内地区では-20℃以下の日が道内でも非常に多い。全国一寒い陸別町に比べて厳寒期の最高気温が-4℃ほどと低く、日中の気温が上がらない(陸別町の平均最高気温は1月で-2.8℃)。年平均降雪量は1348cmと非常に多く、国に特別豪雪地帯の適用を受けている。降雪は12月と1月に多く、積雪が深くなるのは2月や3月ごろ。過去最深積雪は2018年2月25日に観測された326cm。2015年12月27日には日降雪量が120cmを記録した。
幌加内町 幌加内(1981~2010)の気候資料 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 6.1(43) | 8.0(46.4) | 11.6(52.9) | 24.3(75.7) | 28.6(83.5) | 33.7(92.7) | 32.3(90.1) | 33.9(93) | 31.4(88.5) | 23.2(73.8) | 18.9(66) | 10.8(51.4) | 33.9(93) |
平均最高気温 °C (°F) | -4.3(24.3) | -3.2(26.2) | 1.2(34.2) | 8.2(46.8) | 16.1(61) | 21.5(70.7) | 24.8(76.6) | 25.4(77.7) | 20.5(68.9) | 13.6(56.5) | 5.0(41) | -1.7(28.9) | 10.6(51.1) |
日平均気温 °C (°F) | -8.9(16) | -8.4(16.9) | -3.5(25.7) | 3.2(37.8) | 10.0(50) | 15.4(59.7) | 19.2(66.6) | 20.0(68) | 14.8(58.6) | 8.1(46.6) | 1.2(34.2) | -5.2(22.6) | 5.5(41.9) |
平均最低気温 °C (°F) | -15.0(5) | -15.4(4.3) | -9.6(14.7) | -2.1(28.2) | 3.9(39) | 10.0(50) | 14.6(58.3) | 15.5(59.9) | 9.6(49.3) | 3.0(37.4) | -2.6(27.3) | -9.8(14.4) | 0.2(32.4) |
最低気温記録 °C (°F) | -36.1(-33) | -37.6(-35.7) | -31.4(-24.5) | -19.3(-2.7) | -4.8(23.4) | -0.4(31.3) | 4.3(39.7) | 5.1(41.2) | -0.1(31.8) | -7.1(19.2) | -21.7(-7.1) | -28.9(-20) | -37.6(-35.7) |
出典#1: 気象庁[4] | |||||||||||||
出典#2: 気象庁[5] |
幌加内町 朱鞠内(1981~2010)の気候資料 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 5.2(41.4) | 8.9(48) | 11.3(52.3) | 23.6(74.5) | 28.0(82.4) | 31.0(87.8) | 31.7(89.1) | 33.9(93) | 30.4(86.7) | 22.6(72.7) | 18.3(64.9) | 9.5(49.1) | 33.9(93) |
平均最高気温 °C (°F) | -4.6(23.7) | -3.7(25.3) | 0.6(33.1) | 7.6(45.7) | 15.0(59) | 20.5(68.9) | 23.8(74.8) | 24.4(75.9) | 19.6(67.3) | 12.7(54.9) | 4.1(39.4) | -2.1(28.2) | 9.8(49.6) |
平均最低気温 °C (°F) | -16.1(3) | -16.6(2.1) | -10.9(12.4) | -3.0(26.6) | 1.8(35.2) | 7.8(46) | 12.7(54.9) | 14.0(57.2) | 7.9(46.2) | 1.6(34.9) | -3.5(25.7) | -10.6(12.9) | -1.3(29.7) |
最低気温記録 °C (°F) | -35.8(-32.4) | -34.2(-29.6) | -33.2(-27.8) | -18.0(-0.4) | -6.2(20.8) | -2.3(27.9) | 1.7(35.1) | 2.7(36.9) | -1.6(29.1) | -7.9(17.8) | -21.0(-5.8) | -29.7(-21.5) | -35.8(-32.4) |
出典#1: 気象庁[6] | |||||||||||||
出典#2: 気象庁[7] |
地域
人口
幌加内町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
消滅集落
2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[8]。
- 幌加内町 - 字新富
沿革
昭和53年2月17日、幌加内町の母子里(もしり)地区で、マイナス41.2度を記録した。
- 1918年(大正8年) 雨竜郡上北竜村(現沼田町)から分村、雨竜郡幌加内村
- 1923年 二級町村制、幌加内村
- 1959年(昭和34年) 町制施行、幌加内町
- 1978年(昭和53年2月17日)、幌加内町で、マイナス41.2度を記録する。
- 2010年(平成22年) 上川総合振興局に管轄が移動
行政
- 町長
- 細川雅弘
姉妹都市・提携都市
経済
基幹産業は農業(稲作、畑作)、酪農。ソバの産地として知られ、作付面積・収穫量共に日本一。
なお、2005年度の「都道府県地価調査」によると、調査対象住宅地で日本一地価が安い地点が、字朱鞠内6400-14にある(資料)。
農協
- きたそらち農業協同組合(JAきたそらち)幌加内支所
金融機関
- 北空知信用金庫幌加内支店
郵便局
- 幌加内郵便局(集配局)
- 朱鞠内郵便局
宅配便
公共機関
警察
- 旭川方面士別警察署幌加内駐在所、朱鞠内駐在所
※2011(平成23)年までは深川警察署が管轄していた。
教育
- 町立高等学校
町立幌加内農業高校として開校、1978(昭和53)年の校舎改築と同時に校名も「北海道幌加内高等学校」に改められた。この高校では必修科目として「そば打ち授業」が設けられている。
- 中学校
- 幌加内
- 小学校
- 朱鞠内、幌加内
- 大学の施設
交通
鉄道
かつては北海道旅客鉄道深名線が通っていたが、道路の整備による自動車の発達、更には人口減少で赤字となった為、1995(平成7)年9月4日に廃止され、後述のバスに代替された。このほか朱鞠内駅と羽幌駅を結ぶ名羽線が建設されていたが、国鉄再建法で工事が中止となり、開通には至らなかった。 また幌加内駅舎については廃止後も保存していたが、廃線から4年半が経った2000(平成12)年3月に火災で焼失した。
バス
深名線廃止後、現在は鉄道を引き継ぐバス路線として、ジェイ・アール北海道バス深名線が運行されている。
道路
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名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
祭事
名産品
- 幌加内そば
出身の有名人
関連項目
脚注
- ↑ “アイヌ語地名リスト ヒラタ~ホロナ P111-120”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). . 2018閲覧.
- ↑ 2.0 2.1 氷点下41.2℃が幌加内の最低気温 ※気象庁監修『気象年鑑』2007年以前の版における順位表も参照のこと。
- ↑ 雨龍研究林(母子里の現在の気象)
- ↑ “平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. . 2013閲覧.
- ↑ “観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. . 2013閲覧.
- ↑ “平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. . 2013閲覧.
- ↑ “観測史上1~10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. . 2013閲覧.
- ↑ [|総務省統計局統計調査部国勢統計課] (2017-01-27) (CSV). 平成27年国勢調査小地域集計01北海道《年齢(5歳階級),男女別人口,総年齢及び平均年齢(外国人-特掲)-町丁・字等》 (Report). 総務省 . 2017閲覧..※条町区分地の一部に0人の地域がある場合でも他の同一区分地で人口がある場合は除いた。
外部リンク