阿蘇市
阿蘇市(あそし)は、熊本県東北部、阿蘇地域の中央に位置する市。
Contents
地理
熊本県東北部、熊本市から約50kmの九州山地内に位置し、市域東部と北西部で大分県に接する。旧・一の宮町区域の大部分は阿蘇山が形成したカルデラ盆地の中に含まれている。(阿蘇五岳)
気候
阿蘇乙姫 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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雨温図(説明) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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市街地の阿蘇乙姫アメダスについて記述する。
太平洋側気候であるが、標高が高い。また、ケッペンの気候区分において温暖湿潤気候となっている。 特に梅雨期の降水量が多く、年間降水量は2831.6mmと大変多い。九州地方では大分県竹田市や由布市湯布院町、宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町とともに寒さの厳しい場所で、年平均気温は12.9℃。夏場でも最高気温が35℃以上の猛暑日の観測例はない。(最高気温の観測史上最高1位の記録は2016年(平成28年)8月11日の34.9℃)冬日も多く(最低気温の観測史上1位の記録は1998年(平成10年)1月25日の-16.8℃)、年によっては2~3日ほど真冬日となることもある。強い寒気や南岸低気圧の影響で積雪することも珍しくない。
隣接している自治体
人口
阿蘇市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
地名
- 旧阿蘇町
他2町村と違い、「阿蘇市」に続きそのまま大字を表示する。
- 内牧(旧内牧町)
- 小里(旧内牧町)
- 西小園(旧内牧町)
- 西湯浦(旧内牧町)
- 三久保(旧内牧町)
- 南宮原(旧内牧町)
- 湯浦(旧内牧町)
- 乙姫(旧黒川村)
- 蔵原(旧黒川村)
- 黒川(旧黒川村)
- 竹原(旧黒川村)
- 西町(旧黒川村)
- 役犬原(旧黒川村)
- 今町(旧山田村)
- 小倉(旧山田村)
- 小野田(旧山田村)
- 黒流町(旧山田村)
- 小池(旧山田村)
- 山田(旧山田村)
- 跡ヶ瀬(旧尾ヶ石村)
- 狩尾(旧尾ヶ石村)
- 的石(旧尾ヶ石村)
- 赤水(旧永水村)
- 車帰(旧永水村)
- 永草(旧永水村)
- 無田(旧永水村)
- 一の宮町
従来の大字の前に「一の宮町」を冠する。
- 宮地(旧宮地町)
- 坂梨(旧坂梨村)
- 中坂梨(旧坂梨村)
- 北坂梨(旧古城村)
- 三野(旧古城村)
- 手野(旧古城村)
- 中通(旧中通村)
- 荻の草(1970年、中通より分立)
- 波野(旧波野村)
従来の大字の前に「波野」を冠する。
- 赤仁田
- 小園
- 小地野
- 新波野
- 滝水
- 中江
- 波野
歴史
「あそ」の地名は、『筑紫風土記』に閼宗県(あそ の あがた)という県(あがた)として、また『日本書紀』に阿蘇国(あそ の くに)という国として記される。
「国造本紀」によれば、阿蘇国を支配したのは阿蘇国造であるという。阿蘇氏はその子孫とされる。
『日本書紀』には阿蘇国造の祖先でもある阿蘇都彦(あそつひこ)・阿蘇都媛(あそつひめ)の2神が登場し、この2神がいたことが「阿蘇」の地名の由来であると記される。この2神は市内の阿蘇神社の祭神となっている。
- 1889年4月1日 - 町村制度施行により、現在の市域にあたる以下の各村が発足。
- 1901年1月1日 - 宮地村が町制施行して宮地町となる。
- 1906年4月1日 - 内牧村が町制施行して内牧町となる。
- 1954年4月1日
- 2005年2月11日 - 阿蘇町・一の宮町・波野村が新設合併・市制施行して阿蘇市が誕生する。
行政
市役所
国の機関
県の機関
- 阿蘇地域振興局
- 阿蘇警察署
経済
産業
- 市内総生産 1035.6億円(2011年)[1]
第1次産業(農業、林業等)、第2次産業(製造業等)、第3次産業(観光業等)と順に生産額が大きい。阿蘇市は観光地なので、第3次産業の生産額、従事者数の割合が過半数を占めている。
産業別総生産(2011年)
- 第1次産業:65.9億円
- 第2次産業:368.8億円
- 第3次産業:593.7億円
- 控除等:7億
産業別従事者比率(%)
- 第1次産業:17.2
- 第2次産業:22.0
- 第3次産業:60.7
- 分類不能の産業:0.7
阿蘇市の主な企業
- 阿蘇カドリー・ドミニオン
- 阿部牧場
- はな阿蘇美
- 熊本シール工業株式会社(本社工場)
- オムロン阿蘇株式会社
- 東京応化工業株式会社(阿蘇工場)
- エム・テクニック(阿蘇工場)
- 株式会社阿蘇ポリ
特産品
高菜めし
「高菜めし」も参照
ドライブイン「あそ路」が、阿蘇で初めて「高菜めし」を提供し、徐々に定着していき阿蘇の名物となった。あそ路の高菜めし定食には、ホルモン煮込
みとだご汁が付いている。現在阿蘇では、高菜めしをメニューに扱っている店舗が数多く存在している[2]。
あか牛丼
近年では、阿蘇の赤牛をつかった「あか牛丼」が、観光客に人気となっている。阿蘇内牧温泉にある老舗の「いまきん食堂」のあか牛丼や、阿蘇神社近
くにある「郷土料理 お食事処 はなびし」のあか牛かつ重が、人気となっていて、TVなどでも紹介されている[3][4]。
阿蘇市の銘菓
- 銘菓「阿そ吹雪」
- ゆず萌え
姉妹都市・提携都市
新市において新たに存続について検討。
教育
県立高等学校
- 熊本県立阿蘇中央高等学校(以下の2校が統合し発足)
- 熊本県立阿蘇高等学校(閉校)
- 熊本県立阿蘇清峰高等学校(閉校)
市立中学校
市立小学校
学校教育以外の教育施設
自動車学校
文化施設・体育施設
文化施設
図書館
- 阿蘇図書館
- 一の宮図書館
研修・宿泊施設
- 国立阿蘇青少年交流の家
博物館・美術館
体育施設
- 阿蘇体育館
- 一の宮体育館
- 波野体育館
- 阿蘇市立一の宮武道場
- 総合運動公園
- 農村公園あぴか
- 阿蘇市波野グラウンド
- 波野西地区グラウンド
交通
鉄道
市の中心となる駅:宮地駅
- 九州旅客鉄道(JR九州)
路線バス
道路
一般国道
主要地方道
一般県道
- 熊本県道110号阿蘇一の宮線
- 熊本県道111号阿蘇吉田線
- 熊本県道175号内牧停車場線
- 熊本県道176号内牧停車場乙姫線
- 熊本県道213号内牧坂梨線
- 熊本県道298号阿蘇公園下野線
- 熊本県道339号北外輪山大津線 - 通称ミルクロード
- 熊本県道149号河陰阿蘇線
そのほか
- 阿蘇山公園道路(阿蘇市が管理)
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡・観光スポット
- 阿蘇山
- 阿蘇神社
- 阿蘇ジオパーク
- 阿蘇カドリー・ドミニオン
- 阿蘇内牧温泉
- 阿蘇赤水温泉
- 阿蘇乙姫温泉
- 仙酔峡
- 大観峰
- ミルクロード
- ラピュタの道
- かぶと岩展望台(休憩所)
- 二重の峠
- 北山展望所(正式名:西湯浦園地展望所)
- 国造神社
- 中通古墳群
- 上御倉・下御倉古墳
- 古坊中遺跡
- 内牧城
祭事・催事
- 火振り神事
- 中江岩戸神楽
- おんだ祭り(御田植神幸式)
- 大阿蘇火の山まつり
- なみの高原納涼まつり
- 田実祭
マスコットキャラクター
阿蘇市出身の有名人
- 阿蘇氏
- 阿蘇惟之(1951年 - 2012年) - 第90代阿蘇大宮司阿蘇惟友の子、第91代阿蘇大宮司
- 阿蘇治隆 - 阿蘇惟之の実弟で第92代阿蘇大宮司。
- 坂梨氏
- 坂梨弥五助惟連(阿蘇惣庄屋):戦国時代-江戸時代の人物
- 蔵原氏
- 松岡利勝(政治家)(1945~2007):旧阿蘇町出身
- 佐藤義興(阿蘇市長)
- 堀栄造(哲学者)
- 甲斐まり恵(アナウンサー):旧一の宮町出身
- 古澤栄基(タレント):旧波野村出身
- 竹原ひろみ(ものまねタレント):旧阿蘇町出身
- Do Shock Booze(DJ、音楽プロデューサー)
- 佐藤和宏(元プロ野球選手)
- 高木建太(サッカー選手)
- 高橋和彦(柔道家)
- 佐田の海鴻嗣(元大相撲力士):旧一の宮町出身
- 藤井日達(日本山妙法寺大僧伽の創始者)(1885~1985)
- 鍛冶千鶴子(弁護士、評論家)
- 岩代浩一(作曲家)
- 久保田豊(日本工営創業者、元日本社会党衆議院議員)
- 宮川経輝(牧師)
- 阿蘇山(プロレスラー)
- 阿蘇品照美(陸上選手)
- 中島幸夫(株式会社ベルリーナ創業者)
- ROSE(歌手)
阿蘇市にゆかりのある人物
- 高本紫溟(儒学者、国学者、漢詩人。阿蘇の宮地で国学や和歌を研究した。):江戸時代の人物
- 蔵原惟人(評論家。父の蔵原惟郭が阿蘇出身):東京府出身
- 蔵原惟繕(映画監督。文芸評論家。祖父が阿蘇出身):東京府出身
- 蔵原惟二(日本の映画監督、映画製作者。祖父が阿蘇出身):東京府出身
- 松岡浩昌(アナウンサー、父の松岡利勝が阿蘇出身。自身の本籍地も阿蘇市):島根県出雲市出身
- 岩代太郎(作曲家。父の岩代浩一が阿蘇出身。):東京都出身
- 永田雅一(実業家、映画プロデューサー。父が阿蘇出身):京都府京都市出身
- 川崎のぼる(漫画家):阿蘇市のゆるキャラのデザインを手がける
- パンくん(天才チンパンジー、阿蘇カドリー・ドミニオンで暮らす。):宮崎県宮崎市の宮崎市フェニックス自然動物園生まれ。
- 財津一郎(俳優、財津家の土地を守るために学生時代を過ごす。):財津和夫とは親戚関係
- 財津和夫(シンガーソングライター、祖先が阿蘇地方にルーツを持つ熊本藩士):財津一郎とは親戚関係
- 内柴正人(柔道家。阿蘇市立一の宮中学校を卒業。):合志市出身
- 花田有衣(バスケットボール選手。阿蘇市立一の宮中学校を卒業。):熊本市出身
- 前田優香 (バスケットボール選手。阿蘇市立一の宮中学校を卒業。):熊本市出身
- 渡邊タイ(剣道家。阿蘇高等学校を卒業。):西合志出身
- 徳富蘇峰(ジャーナリスト、思想家、歴史家、評論家。阿蘇七鼻の一つである遠見ヶ鼻を「大観峰」と名付けた。)
- 田崎広助(画家、阿蘇山を題材にした絵を描いた。):福岡県八女郡北山村(現・八女市立花町)
- 与謝野鉄幹(日本の歌人。阿蘇の短歌を詠んだ。):宿泊した内牧温泉「蘇山郷」には自筆歌幅が残されている。
- 与謝野晶子(日本の歌人、作家、思想家。阿蘇の短歌を詠んだ。):宿泊した内牧温泉「蘇山郷」には自筆歌幅が残されている。
- 吉井勇(歌人、脚本家。阿蘇の短歌を詠んだ。)
- 若山牧水(詩人、翻訳家、文芸評論家。阿蘇の短歌を詠んだ。)
- 北原白秋(歌人。阿蘇の短歌を詠んだ。)
- 野口雨情(詩人、童謡・民謡作詞家。阿蘇の短歌を詠んだ。)
- 宗不旱(歌人。阿蘇の短歌を詠んだ。):1942年5月に内牧温泉「達磨旅館」を発って行方不明となる。
- 高田保馬(経済学者、社会学者。文学博士。歌人。阿蘇の短歌を詠んだ。)
- 高浜虚子(俳人・小説家。阿蘇の俳句を詠んだ。)
- 大久保橙青(政治家。衆議院議員(7期)。俳人。阿蘇の俳句を詠んだ。)
- 荻原井泉水(俳人、俳論家。阿蘇の俳句を詠んだ。)
- 種田山頭火(俳人。阿蘇の俳句を詠んだ。)
- 夏目漱石(小説家、評論家、英文学者。阿蘇の俳句を詠んだ。)
- 三好達治(詩人、翻訳家、文芸評論家。阿蘇の詩を詠んだ。)
架空の人物
- 野原みさえ(漫画『クレヨンしんちゃん』に登場する、主人公野原しんのすけの母):架空の市「アソ市」の出身で、阿蘇市と読みが同じである。なお、『クレヨンしんちゃん』のアソ市は実際の阿蘇市が誕生する前から存在している。旧姓:「小山」。
- 孝女白菊(「孝女白菊の歌」)
- 左門豊作(漫画『巨人の星』に登場する)
- 西原大二郎(漫画『エリートヤンキー三郎』に登場する):阿蘇カルデラ学院高校番格。
阿蘇市を舞台とした作品
映画
- 君の名は 第三部(1954年4月27日、松竹)
- 空の大怪獣ラドン(1956年12月26日、東宝):舞台が阿蘇、福岡。
- 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年12月20日、東宝):ラドンが阿蘇山から出現。
- 不良番長 骨までしゃぶれ(1972年12月2日、東映):舞台が阿蘇、天草。
- 男はつらいよ 私の寅さん(1973年12月26日、松竹):舞台が大分、阿蘇。
- 原野の子ら(1999年2月27日、中山映画):舞台が阿蘇。
- EUREKA(2001年1月20日、サンセントシネマワークス):阿蘇火口、草千里、米塚、大観峰が登場する。
- 黄泉がえり(2003年1月18日、東宝):熊本県阿蘇地方が舞台(原作とは異なる設定)。
- 聞こゆるや(2005年6月11日、Ryun):舞台は熊本県で阿蘇も登場する。
- 風のダドゥ(2006年5月13日、角川ヘラルド映画):舞台が阿蘇。
- 北辰斜にさすところ(2007年12月22日、東京テアトル):阿蘇神社が登場する。
テレビドラマ
- 水戸黄門(TBS)
- 第15部 第7話「無法を砕く大草原の血闘」(1985年3月11日):舞台が阿蘇。
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
- 「同居人カップルの殺人推理旅行4 嘘をつく女 熊本阿蘇〜財産を狙って欲望が渦巻く」(1996年7月6日)
- 裸の大将 火の国・熊本篇~女心が噴火するので~(2009年10月24日、フジテレビ):テレビ熊本開局40周年記念作品
- 見知らぬわが町(2010年12月10日、NHK):福岡県大牟田市が舞台だが家族の思い出の地として阿蘇が登場。
- 風をあつめて(2011年2月11日、NHK):阿蘇山が登場。
漫画
アニメ
小説
- 阿蘇殺人ルート(西村京太郎作)
- 十津川警部捜査行 阿蘇・やまなみ殺意の車窓(西村京太郎作)
- 「阿蘇の恋」殺人事件(木谷恭介作)
- 阿蘇要塞1995 シリーズ(荒巻義雄作)
- 阿蘇要塞1995 1「電脳要塞覚醒篇」
- 阿蘇要塞1995 2「対馬要塞争奪戦」
- 阿蘇要塞1995 3「九州島侵攻篇」
- 阿蘇要塞1995 4「レイテ海戦篇」
- 阿蘇要塞1995 5「九重高原最終決戦篇」
- 阿蘇惨劇道路(西東登作)
- 道原伝吉シリーズ(梓林太郎作)
- 阿蘇・黒川温泉怪殺迷路(『阿蘇・黒川温泉殺人事件』に改題)
- 壮&美緒シリーズ(深谷忠記作)
- 阿蘇・雲仙逆転の殺人
- 雲仙阿蘇殺人旅愁(斎藤栄作)
- 旅刑事 阿蘇SL殺人行(山浦弘靖作)
- 走れ、半兵衛シリーズ(森詠)
- 双龍剣異聞 走れ、半兵衛
ゲーム
- KAIDO-峠の伝説-(2005年7月28日、元気):作中に阿蘇を舞台としたコースが登場。
脚注
- ↑ 阿蘇市統計資料 - 阿蘇市ホームページ
- ↑ 阿蘇市で高菜めしを提供する店舗
- ↑ いまきん食堂のあか牛丼が、KAB サタブラで紹介された。
- ↑ 郷土料理 お食事処 はなびしのあか牛かつ重が、フジテレビ みんなのニュースで紹介された。
外部リンク
- [{{#property:P856}} 公式ウェブサイト]
- 阿蘇の観光なら あそぶらりネット 阿蘇市観光協会ホームページ