中国国際航空
中国国際航空(ちゅうごくこくさいこうくう、中国語: 中国国际航空股份有限公司、英語: Air China)は、中華人民共和国の航空会社でナショナル・フラッグ・キャリア、中国最大のスターアライアンス加盟航空会社。中国語での略称は国航、日本国内においてはエアチャイナとも呼ばれる。台湾の航空会社であるチャイナエアライン(中華航空)とは異なる。
Contents
沿革
- 1988年 - 分割解体された中国民航の北京管理局と中華人民共和国と海外を結ぶ国際線を引き継いで誕生。現在は中華人民共和国における国際線および主要国内線を運航している。
- 2002年 - 民航総局の集約制約により、中国西南航空、中国航空総公司と合併して、中国国際航空股份有限公司(中国国際航空株式会社)となる。
- 2003年 - 貨物部門を中国国際貨運航空有限公司として分社化。
- 2004年 - 香港証券取引所 (0753) 、ロンドン証券取引所 (AIRC) に上場を果たす。
- 2006年5月22日 - 航空連合スターアライアンスへの加盟を公式発表した。
- 2007年12月12日 - 上海航空と同時にスターアライアンスに加盟。
- 2008年 - 北京オリンピックのローカルスポンサー(公式パートナー)を務めた。
出資・提携
2006年にはキャセイパシフィック航空と中国国際航空の間で相互間の資本関係が発表され、10.2%の出資をした。また、子会社である中国航空集団も7.3%の出資をしている。
サービス
北京もしくは上海から欧米・オーストラリア線への長距離路線では、ファーストクラス・ビジネスクラス・エコノミークラスの3クラス制で[1]、それ以外の近・中距離路線ではビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制で構成されている。なお、長距離路線に使用している機材については、最新の機内エンターテイメントシステムや電源コンセントが搭載されている。
機内食は中国料理が中心で、夕食を提供する便のみ特別食の事前予約も可能である。
- Airline meal - Air China.jpg
エコノミークラス 機内食
- Air China Business Meal CA1316 (20140212165705).JPG
ビジネスクラス 機内食
尾翼章
中国国際航空の機体の尾翼には、同社のロゴマークである、「VIP」の文字を組み合わせた赤い不死鳥(鳳凰)が描かれている。「VIP」は、中国国際航空の旅客に対する姿勢を表している。
就航都市
保有機材
中国国際航空発足当初は、中国民航から引き継いだ旧ソ連など共産圏製の機体が多かったが、現在は、ボーイングやエアバスが保有機体の多くを占める。機体の基本デザインは中国民航時代からあまり変化していない。なお、特別塗装機を除き、中国の航空会社では唯一機体に中国の国旗が描かれているが、台湾問題から台湾への両岸直行便には国旗が描かれていない専用機が充当される。
現在
機材 | 保有数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
F | C | W | Y | 計 | ||||
エアバスA319-100 | 31 | 7 | 8 | 120 | 128 | |||
エアバスA319neo | 0 | 8 | No Data | |||||
エアバスA320-200 | 38 | 13 | 8 | 150 | 158 | |||
エアバスA320neo | 0 | 12 | No Data | |||||
エアバスA321-200 | 55 | 7 | 16 | 161 | 177 | |||
エアバスA321neo | 0 | 13 | No Data | |||||
エアバスA330-200 | 30 | - | 30 | 207 | 237 | |||
エアバスA330-300 | 24 | 4 | 30 | 16 | 255 | 301 | ||
エアバスA350-900 | 0 | 10 | No Data | |||||
ボーイング737-700 | 21 | - | 8 | 120 | 128 | |||
ボーイング737-800 | 135 | 42 | 12 | 147 | 159 | |||
ボーイング747-400 | 4 | - | 10 | 42 | 292 | 344 | 順次退役予定 | |
ボーイング747-8IC | 7 | - | 12 | 54 | 66 | 233 | 365 | |
ボーイング777-200 | 7 | - | 30 | 63 | 217 | 310 | 順次退役予定 | |
ボーイング777-300ER | 22 | 0 | 8 | 42 | 261 | 311 | ||
ボーイング787-9 | 7 | 8 | 30 | 263 | 293 | |||
COMAC C919 | 0 | 20 | No Data | |||||
計 | 322 | 146 |
- 2016年11月現在[9]
過去
- ボーイング707
- ボーイング737-200,-500,-600
- ボーイング747-SP,-200,-400Combi
- B757-200
- ボーイング767-200ER,-300,-300ER
- A340-300
- BAe 146
- イリューシンIl-62M
など
- Air China Boeing 747SP in 1996.jpg
ボーイング747-SP
- Air China B757-200(B-2840) (3607830386).jpg
ボーイング757-200
- Boeing 767-2J6-ER, Air China AN0229433.jpg
ボーイング767-200ER
- Air China B2557.JPG
ボーイング767-300
- B-2390 Airbus A.340 Air China (7338066842).jpg
エアバス A340-300
- Xian Y-7, Air China AN0220896.jpg
西安(Xian) Y-7
- Air China BAe 146-100 JetPix.jpg
BAe 146-100
中国国際航空(エアチャイナ)が発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)はJ6と9Lで、航空機の形式名は747-4J6, 767-3J6, 777-2J6,777-39LER などとなる。
マイレージ
マイレージサービスは鳳凰知音(フェニックスマイル)。 中国国際航空のグループ会社の深圳航空、山東航空、北京航空、大連航空、チベット航空とマカオ航空でフェニックスマイルでのサービスが受けられる。 また、スターアライアンス加盟各社の他、下記の航空会社とも提携している。
公務
中国国家主席、国務院総理(首相)などの中国政府や中国共産党の要人が外遊、地方視察の際に使用する[10]。
2018年米朝首脳会談では北朝鮮の高麗航空機(専用特別車両輸送機のIl-76など)も運航されたが、北朝鮮の要請[11]を受けた中国政府の提供で金正恩は同社のボーイング747-400型機を往路[12]と帰路[13]に利用し、先遣隊も同社のA330-200型機を使った[14][15]。
事故・事件
関連項目
外部リンク
参考文献
- ↑ ファーストクラス・ビジネスクラス設備付きの新路線 中国国際航空ホームページ
- ↑ 中国国際航空、ハノイ就航記念でセール 5月25日まで往復18,000円から FlyTeam 2018年5月14日付
- ↑ 中国国際航空、7月に成都/ロンドン・ガトウィック線を開設へ A330で週3便 FlyTeam 2018年5月14日付
- ↑ 中国国際航空、北京〜コペンハーゲン線を開設 3月30日から週4便 Traicy 2018年2月19日付
- ↑ 中国国際航空、4月に北京/ヒューストン/パナマシティ線を開設 週2便 FlyTeam 2018年3月26日付
- ↑ 中国国際航空、北京〜ブリスベン線を運休 8月22日で Traicy 2018年7月19日付
- ↑ 中国国際航空、函館/北京線を運休 5月2日の運航が最終便 FlyTeam 2016年4月22日付
- ↑ 田辺義明「最新・中国航空・軍事トピック 北朝鮮路線を廃止」 『航空ファン』第66巻第7号(2017年7月号) 文林堂
- ↑ [1]
- ↑ “»中国政府「北朝鮮側の求めに応じ航空機提供」”. TBS. (2018年6月11日) . 2018-6-12閲覧.
- ↑ “「北朝鮮の要請で」金正恩氏に旅客機提供”. 毎日新聞. (2018年6月11日) . 2018-6-12閲覧.
- ↑ “北メディア「正恩氏の中国機利用」を異例の報道 対中関係誇示か”. 聯合ニュース. (2018年6月11日) . 2018-6-11閲覧.
- ↑ “北朝鮮の金委員長が13日に帰国、米朝首脳会談終え=KCNA”. ロイター. (2018年6月14日) . 2018-6-14閲覧.
- ↑ Massive Undertaking for North Korea’s Expedition to Singapore
- ↑ 当日のB-6130/FR24の記録