佐藤慶

提供: miniwiki
2018/8/14/ (火) 14:15時点におけるja>黒光り番長による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先:案内検索


佐藤 慶(さとう けい、1928年12月21日 - 2010年5月2日)は、日本俳優ナレーター福島県会津若松市生まれ。本名は佐藤 慶之助(さとう けいのすけ)。

来歴・人物

佐藤家は先祖代々会津藩士で、戊辰戦争に敗れて漆器材料の卸商を営んでいた[1]。また、2.26事件に参加し刑死した渋川善助の妻絹子は叔母。

福島県立会津工業学校染織科卒業後、会津若松市役所戸籍係に勤務するかたわら、地元で結成した新劇愛好会で演劇に打ち込むが、会の発表会の日に無断欠勤をして役所を免職されたという「根っからの新劇人」。

その後上京。1952年昭和27年)に俳優座養成所に第4期生として入団した。同期には宇津井健佐藤允仲代達矢中谷一郎らがいる。なお、このうち佐藤允、仲代、中谷の3人は、後年岡本喜八監督作品の常連として「喜八一家」と呼ばれるようになるが、佐藤慶も2本の岡本作品に出演している。

1955年以降、大島渚監督の一連の作品をはじめ、存在感ある悪役として本領を発揮(中でも自身の無機質な風貌を生かした、屈折した性格の悪役を得意としていた)。

1965年の『鬼婆』でパナマ国際映画祭主演男優賞、1971年の『儀式』でキネマ旬報主演男優賞を受賞。

テレビドラマでは1967年の『白い巨塔』で田宮二郎演じる野心的な雰囲気とは違った暗くねじれた個性を前面に出した財前五郎役を演じて代表作のひとつとなった。

1980年には紀伊國屋演劇賞を受賞。

低く泰然とした声でのナレーションに人気があり、1970年代から1980年代にかけて日本テレビで放送された科学ドキュメンタリー『知られざる世界』のナレーターを担当した。4時間半にわたる長尺のドキュメンタリーを劇場公開して話題になった映画『東京裁判』でも単独でナレーターをつとめている。

1981年には『白日夢』で武智鉄二監督の演出のもと愛染恭子本番行為を行い、一躍話題になった。

1980年代から1990年代中盤頃にかけては主人公の父親役での出演作も多かった。

2000年以降も体調をみながら仕事を続け、2004年に衛星劇場より配給製作された短編オムニバスホラー映画『日常恐怖劇場・オモヒノタマ〜念珠 七ノ珠 ECHOES』では主演級の老人役も演じきった。

かつては月刊誌『噂の真相』を愛読しており、創刊準備号から最終号まで1号も欠かさず読みつづけたという。また、下積み時代の生計を支えてくれたガリ版への感謝を忘れず、有名になってからもガリ版用具を大切に保管していたという謙虚な一面も持ちあわせていて、後年山形市の山形謄写印刷資料館に愛用のガリ版用具並びに製作した印刷物が寄贈された。

体調面も含め、80歳を超えてからは仕事を控えるようになっていた。2010年5月2日午後4時19分、肺炎のため都内の病院で死去した[2]。81歳没。亡くなる前年の2009年に公開された映画『カイジ 人生逆転ゲーム』(2008年11月収録)への出演が遺作となり、貫録のある役を最後まで演じきった。佐藤の死去の報を受けて、市川森一脚本家)、仲代達矢(俳優)など演劇関係者が追悼のコメントを発している[3][4]

出演

テレビドラマ

映画

舞台

劇場アニメ

吹き替え

ナレーション

テレビドラマ(ナレーション)

映画(ナレーション)

ドキュメンタリー(ナレーション)

バラエティ(ナレーション)

ラジオドラマ

朗読

  • 日本国憲法-全文- 朗読CD ASIN: B000IJ7JC0 (2006年10月21日発売)

脚注

外部リンク